密告者の名前と「見返り要求」

 日本のマスコミでも この著者の記事を読んでいると思われる識者は 少数派ですよ

AC通信 No.762 Andy Chang (2019/11/08)
密告者の名前と「見返り要求」

シフ委員長はトランプ弾劾調査は来週から公開調査になると発表した。弾劾調査はアメリカの歴史になかったDeep State のトランプ降ろしの陰謀だが、一週間ごとに新事実の発表があり、しかも月曜から水曜までは反トランプ資料の発表でメディアがトランプ罷免が必ず起きるように報道する。続いて水曜から金曜にかけてトランプ側から続々と反論が出てきてDeep State側に不利となる。南北戦争の攻防戦とソックリだ。

先週はペロシが国会で票決を取らずに始めた「後出しジャンケン」のトランプ弾劾調査を合法化するため改めて国会に提案して民主党多数で可決した。共和党側は違法で始めた調査を合法化することは出来ないとして全員が反対票を投じた。「覆水盆に戻らず」をアメリカでは「押し出した歯磨きはチューブに戻せない」と言う。今週はシフ委員長の秘密聴聞記録の一部を公開し、トランプがウクライナ総統にバイデンの調査を「見返り要求」したと発表した。

弾劾案調査は密告者がトランプとウクライナ総統と電話会談でバイデンの調査を依頼したと告発したことが原因だが、密告者はトランプを告発する前にシフ委員長の幕僚に相談したことがわかったので、これは告発ではなく謀叛の陰謀だと批判された。だからシフは密告者の告発を取り下げて代わりに「見返り要求の罪」の追求に変えた。来週から共和党議員も証人喚問が出来る公開聴聞となるので共和党側は密告者を喚問すると発表した。シフは委員長の権限で密告者の喚問を拒絶すると言う。共和党側はバイデン父子も公開喚問する予定である。

密告者の名前は法律で秘密としているが、糞壺(Cesspool)とか泥沼(Swamp)とか言われるワシントンで秘密は簡単に暴露される。ペロシ議長が弾劾調査を議会に提出する前日の10月30日に、Real Clear Investigation新聞社のSperry記者が密告者の名前を発表した。だから翌日の投票では既に多くの議員が密告者の名前を知っていたはずだ。続いてWashington Examiner, Breitbart, The Federalistなどの新聞社も相次いで密告者お名前を発表した。もちろん名前が暴露されても本人が認めたわけではない。

Sperry 記者によると密告者の名前はEric Ciaramella(チャ?メラ)と言って、反トランプ首謀者の一人ブレナン元CIAb長官の部下で、民主党員であり、バイデン元副大統領の下でウクライナ関係の仕事をしていた。彼はその後フェイクニュースを流した廉でホワイトハウスから追放された33歳男性で、シフ議員の部下と仲が良いと言う。これだけ条件が揃えば誰だって彼がシフ議員が共謀してトランプ罷免を計画したと断定するだろう。共和党側は彼が密告者であるかどうかはともかく証人喚問を要求するに違いない。

更に今朝(8日)、シフ委員長が公開したテイラー駐ウクライナ大使の秘密喚問記録に、シフ委員長がテイラー大使にCiaramellaを知っているかと質問した記録があったのだ。つまり(迂闊にも)シフ委員長がテイラー大使に密告者を知っているかと質問した「シフがチャルメラを吹いた」記録が公開されたのだ。これではCiaramella が密告者でないと否定するのは難しいだろう。

見返り要求については、多くの法学者が「見返り要求」は違法ない、罷免の理由にならないとしている。見返りQuid Pro Quoとは「何かのお返しに何か」を求めることだから殆ど当然である。アメリカが世界諸国に軍資金を出してお返し条件に何かをして貰うのは当然である。但しトランプが「軍資金提供の見返りに政敵バイデンの調査を外国に依頼した」なら問題だ。同じくバイデンが「軍資金10億ドルでウクライナの検察官の罷免を要求した」のは問題である。シフ委員長がトランプを調査してバイデンの調査を拒否するのは不公平で大問題だ。

これとは別に、バイデン副大統領が米国副大統領の威力で息子のハンターをBurismaガス会社の顧問に任命させたことはアメリカでは数年前から問題視されていた権力悪用、汚職である。トランプがバイデンの外国における汚職を調査するのは大統領として当然、違法ではない。

テイラー大使は秘密喚問の際にトランプがゼレンスキー総統に見返りを要求したのは問題だと証言した。しかし共和党の委員がテイラー大使にトランプが見返りを要求した証拠の来源を聞かれて、NYタイムスの記事で知ったと答えたのである。つまり証拠がないのである。

トランプとウクライナ総統の電話会談は7月25日だがトランプが軍資金の提供をストップしたのは8月25日、つまりトランプがウクライナ総統に見返りを要求をしたという証拠はない。

最後になるが、Foxnewsの記事によると、密告者の弁護士の一人であるMark Zaid氏は2017年1月、トランプの大統領就任直後に「クーデタは始まった」とツィートした記録が発見された。このツィートでZaidは「クーデタは始まった。我われはトランプを最終的に罷免する。CNNがこれの主要任務を帯びる、この国はトランプや彼の支持者を除去しても生存する」とも書いた。つまりトランプ罷免クーデタはDeep Stateの陰謀で、トランプが就任した2017年1月に始まった証拠である。Zaid氏は単なる個人的意見にすぎないと弁解したが、このメールがDeep Stateのトランプ罷免クーデタに大きく影響するのは間違いない。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 中韓ロの行動... 外務省も法務... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。