安倍首相とダイヤモンド
今日は、「2013.1.13 産経ニュース」(←リンクを貼っています。)からの抜粋からとなります。
『岸田文雄外相がオーストラリアのカー外相との会談で、米国を含めた安全保障分野の協力を加速させる方針で合意した。
(中略)安倍晋三首相は就任直後に発表した論文※で、豪州、米ハワイ、インド、日本を結ぶ「安全保障のダイヤモンド」を形成する戦略構想を明かしている。
この中で中国については、海上交通路(シーレーン)が通る南シナ海を「北京の湖」として影響力を増していると警戒を示し、インド洋と西太平洋の海洋安全保障を目的とした日米豪印の協力強化を訴えた。
(中略)しかし、(これまでの日豪の)首脳・閣僚間の交流では豪州の一方的な熱意が目立っている。民主党政権時代の3年余りの間、豪州の首相や閣僚が来日したのは延べ22回だったのに対し、日本側はわずか7回。外務省幹部は「日本がどれだけ豪州のラブコールに応えられているのかという反省はある」と語る。
豪州は昨年4月に米軍のローテーション展開を受け入れており、中国を念頭に置いた米国との関係強化に乗り出している。日本に対しても協力拡大を要請している。日豪当局者間の協議では、豪州側が日本に集団的自衛権の行使容認をたびたび求めているという。
安倍政権は「豪印両国との関係をより高い段階にしたい」(外務省幹部)として、会談を機に安保協力をさらに拡大させる方針だ。政府内には「公海上で日豪いずれかの船舶が攻撃を受けた際に、双方が守る“疑似同盟”を将来的には考えるべきだ」(政府関係者)との声も出ている。(了)』
※文中の安倍総理の論文リンク(英文)↓
Asia's Democratic Security Diamond(「アジアの民主主義セキュリティダイアモンド」)
※剣kenn諤々様ブログ内(和訳)↓
「なぜか報道されない安倍総理のセキュリティダイアモンド構想 」
ところで、1月10日に発売された中野剛志さんの新刊「日本防衛論」では「Gゼロ」というキーワードがあります。
詳しくは中野さんの本を読んでほしいのですが、第2次世界大戦後、世界の半分近くのGDP規模を誇った巨大な経済力と軍事力を背景に覇権国家であったアメリカが徐々に衰退し、1980年代以降はG7となり、やがてG20へといった他国との協調体制の度合いを強め、ついには、世界は「Gゼロ」状態となる。
このことは一見、覇権国家がなくなり、各国間の力が均衡してくれば良い事のように思えますが、まったく逆で、かえって緊張が高まり安全保障の問題へと発展しかねない状態となると主張されています。
日本でいえば戦国時代と徳川幕府を思い浮かべてもらえればわかりやすいでしょうか?
圧倒的な力の差がない時代には、それぞれがお互いに覇権を求めてぶつかり合い、逆に圧倒的な力を持った者が出現するとその強い影響力で「太平の世」になるのです。
逆説的に聞こえるかもしれませんが平和には力(による秩序)が必要なのです。
私も中野さんの言われるように「Gゼロ」の世界にこれからは突入していく事になるかと思います。
そうなれば日米安保だけでは日本の安全保障の問題は解決できなくなる恐れがあります。
今回日本では全く報道されませんでしたが、2国間で不足であれば多国間で協力するという「アジアの民主主義セキュリティダイヤモンド」については真剣に議論する必要があります。
そもそも左思想の政党が掲げる「憲法9条護持」では、度重なる尖閣諸島周辺の中国の威嚇・侵犯行為で何の意味もない事が証明されてしまいました。反論があれば憲法9条を護持することによって、どうやって「具体的に」中国の行為を止めさせる事が出来るのか説明をして欲しいです。
また、9条は憲法前文の「平和を愛する諸国の信義に信頼して、我が国の安全と生存を保持しようと決意した」を受けて書かれていますが中国が「平和を愛する諸国」でしょうか?
憲法の前提がそもそも間違っているとしか言いようがありません。
(ちなみに、日本国憲法をできた時代背景を考えるとこの「平和を愛する諸国」とは、もともとアメリカや欧州諸国を指していたものになります。)
普通、手を出したらこちらも相当痛手を負う、という事がわかっている時にケンカをしかけようとしません。
間違いなく中国は、自国の成長とアメリカの後退をよく理解し挑発行為をエスカレートさせてきています。
残念な話ですが、世界はこうしたパワーバランスが原則の世界です。
世界的な政府(国連は戦勝国クラブです。)もなく、国際的な法律が不完全なためです。
自分の身は自分で守る、という当たり前の原則を日本は思い出すべきではないでしょうか。
「国防軍」の言葉一つで思考が停止し、「軍隊だ!」との反応でその先の思考を止めている場合ではありません。
自分で自分の身を守るという責任を果たさない人を、はたして他人が助けてくれるでしょうか?
こうした事を考えると、安倍首相の論文は日本国内で議論されるべきなのにこれを一切報じないマスコミはなんなのでしょうか。
二言目には「報道の自由!」を叫びながら>「報道をしない自由」ばかり行使するマスコミ。
日本のマスコミは本当に腐っています。
今日は、「2013.1.13 産経ニュース」(←リンクを貼っています。)からの抜粋からとなります。
『岸田文雄外相がオーストラリアのカー外相との会談で、米国を含めた安全保障分野の協力を加速させる方針で合意した。
(中略)安倍晋三首相は就任直後に発表した論文※で、豪州、米ハワイ、インド、日本を結ぶ「安全保障のダイヤモンド」を形成する戦略構想を明かしている。
この中で中国については、海上交通路(シーレーン)が通る南シナ海を「北京の湖」として影響力を増していると警戒を示し、インド洋と西太平洋の海洋安全保障を目的とした日米豪印の協力強化を訴えた。
(中略)しかし、(これまでの日豪の)首脳・閣僚間の交流では豪州の一方的な熱意が目立っている。民主党政権時代の3年余りの間、豪州の首相や閣僚が来日したのは延べ22回だったのに対し、日本側はわずか7回。外務省幹部は「日本がどれだけ豪州のラブコールに応えられているのかという反省はある」と語る。
豪州は昨年4月に米軍のローテーション展開を受け入れており、中国を念頭に置いた米国との関係強化に乗り出している。日本に対しても協力拡大を要請している。日豪当局者間の協議では、豪州側が日本に集団的自衛権の行使容認をたびたび求めているという。
安倍政権は「豪印両国との関係をより高い段階にしたい」(外務省幹部)として、会談を機に安保協力をさらに拡大させる方針だ。政府内には「公海上で日豪いずれかの船舶が攻撃を受けた際に、双方が守る“疑似同盟”を将来的には考えるべきだ」(政府関係者)との声も出ている。(了)』
※文中の安倍総理の論文リンク(英文)↓
Asia's Democratic Security Diamond(「アジアの民主主義セキュリティダイアモンド」)
※剣kenn諤々様ブログ内(和訳)↓
「なぜか報道されない安倍総理のセキュリティダイアモンド構想 」
ところで、1月10日に発売された中野剛志さんの新刊「日本防衛論」では「Gゼロ」というキーワードがあります。
詳しくは中野さんの本を読んでほしいのですが、第2次世界大戦後、世界の半分近くのGDP規模を誇った巨大な経済力と軍事力を背景に覇権国家であったアメリカが徐々に衰退し、1980年代以降はG7となり、やがてG20へといった他国との協調体制の度合いを強め、ついには、世界は「Gゼロ」状態となる。
このことは一見、覇権国家がなくなり、各国間の力が均衡してくれば良い事のように思えますが、まったく逆で、かえって緊張が高まり安全保障の問題へと発展しかねない状態となると主張されています。
日本でいえば戦国時代と徳川幕府を思い浮かべてもらえればわかりやすいでしょうか?
圧倒的な力の差がない時代には、それぞれがお互いに覇権を求めてぶつかり合い、逆に圧倒的な力を持った者が出現するとその強い影響力で「太平の世」になるのです。
逆説的に聞こえるかもしれませんが平和には力(による秩序)が必要なのです。
私も中野さんの言われるように「Gゼロ」の世界にこれからは突入していく事になるかと思います。
そうなれば日米安保だけでは日本の安全保障の問題は解決できなくなる恐れがあります。
今回日本では全く報道されませんでしたが、2国間で不足であれば多国間で協力するという「アジアの民主主義セキュリティダイヤモンド」については真剣に議論する必要があります。
そもそも左思想の政党が掲げる「憲法9条護持」では、度重なる尖閣諸島周辺の中国の威嚇・侵犯行為で何の意味もない事が証明されてしまいました。反論があれば憲法9条を護持することによって、どうやって「具体的に」中国の行為を止めさせる事が出来るのか説明をして欲しいです。
また、9条は憲法前文の「平和を愛する諸国の信義に信頼して、我が国の安全と生存を保持しようと決意した」を受けて書かれていますが中国が「平和を愛する諸国」でしょうか?
憲法の前提がそもそも間違っているとしか言いようがありません。
(ちなみに、日本国憲法をできた時代背景を考えるとこの「平和を愛する諸国」とは、もともとアメリカや欧州諸国を指していたものになります。)
普通、手を出したらこちらも相当痛手を負う、という事がわかっている時にケンカをしかけようとしません。
間違いなく中国は、自国の成長とアメリカの後退をよく理解し挑発行為をエスカレートさせてきています。
残念な話ですが、世界はこうしたパワーバランスが原則の世界です。
世界的な政府(国連は戦勝国クラブです。)もなく、国際的な法律が不完全なためです。
自分の身は自分で守る、という当たり前の原則を日本は思い出すべきではないでしょうか。
「国防軍」の言葉一つで思考が停止し、「軍隊だ!」との反応でその先の思考を止めている場合ではありません。
自分で自分の身を守るという責任を果たさない人を、はたして他人が助けてくれるでしょうか?
こうした事を考えると、安倍首相の論文は日本国内で議論されるべきなのにこれを一切報じないマスコミはなんなのでしょうか。
二言目には「報道の自由!」を叫びながら>「報道をしない自由」ばかり行使するマスコミ。
日本のマスコミは本当に腐っています。