のほほん日記

エレクトーン、ギター、パン、お菓子 日ごろの出来事などを書いています。

営業の女 1話

2012年03月12日 08時58分02秒 | 仕事
昔の事ですが、今まで経験したことを書こうと思います。
95年、東京の音楽学校のエレクトーン科を卒業した私は、
使った学費、寮費などを稼ぎたかったので仕事を探した。
新聞の求人欄に載っていた、給料195000円につられて
生命保険会社に応募した。面接と筆記試験があった。
受からないと思ったが、受かってしまった。1月に入社することになった。
父は松坂屋でスーツとブラウスを買ってくれた。
父が服を買ってくれたのは生まれて初めてだ。

1月5日の入社式にはそのスーツを着ていった。
私は何も知らずに営業をすることになった。同期の人は14名いた。(9月現在9名)
全員中途で年齢がバラバラであった。入社後2ヶ月の研修があった。
2ヶ月は給料195000円、お弁当つきであった。が、そんなに楽しい
ものではなかった。

全員の前に立って自己紹介したり、新聞の記事を持っていって読んで
何かコメントしたり、私は苦手であった。

一般課程試験という、試験まであった。保険売りをするには試験に受からないと
できないのだ。定時で帰れたのは、研修期間だけであった。

研修が終わると、各営業部に移る。私は一人だけであった。
営業支部に入ると机が半分位空いていた。
多分、去年の4月は全部埋まっていたと思うが、皆辞めていったのである。
なんとも恐ろしい。

195000円と言うのは3ヶ月だけである。4ヶ月後から1件も入らなければ
185000円になり、7ヶ月後は8万円になるのである。
この事は、面接では言ってくれなかった。
月、最低2件は、入れないといけないのだ。

9時20分出勤、朝礼後、見積書、資料とか用意して、
12時から13時まで営業回りをする。
交通費は出ない。私の担当は福島1社、大阪港3社だった。
大阪港まで定期を買い、福島には自転車で行った。
どこに行くのも往復1時間かかった。
大雨の日でも自転車で行くもんだから、スカートはびしょ濡れになった。
せっかく大阪港まで定期を買っていってるのに契約は1件も入らなかった。
何なんだいったい。むかつくので、作った見積書を駅のトイレに捨てたこともある。
(今だから言える。もう無効だ)


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