被災した美容師が避難所で散髪ボランティア『まだ先の見えない不安を一緒におしゃべりするだけでも違う』 被災者に寄り添いながら「日常」を届ける(2024年1月26日)
能登半島地震の発生からまもなく4週間が経ちます。石川県珠洲市の避難所で、自身も被災しながら避難者の散髪を無料で行うボランティアをしている美容師を取材しました。 石川県珠洲市折戸町にある避難所「日置ハウス」。いまもなお約40人が避難生活を送っています。その中で室内に響くハサミの音。折戸町で美容院を営んでいる吉井謙太さん(46)はいま、この避難所の一角で、被災した住民の髪を切っています。 (吉井謙太さん)「ちょっとでも髪を切ってすっきりするのもそうですけど、やっぱり元気になってほしいし。全然まだ先の見えない不安を一緒におしゃべりするだけでもちょっと違うかなと」 「夜はね、耐え忍ぶしかない時間帯ってあるじゃないですか。もう長いですもんね」 髪を切りながら、吉井さんは話しかけます。 (被災者)「関西行きたいね」 (吉井さん)「行きたいね、行きたいね!この震災によって色んな人に出会えたからさ。やっぱり復興してちょっと落ち着いたら、本当に(支援者に)お礼に行きたいし」 髪を切ってもらっている間のたわいもないおしゃべりが、被災者の気を紛らわせているのかもしれません。 (被災者)「(Q髪を切ると気持ち的には変わりますか?)全然違いますよね。さっぱりして気分も晴れますよね」 (被災者)「またあしたから頑張ろうって気にもなれる」 (被災者)「髪を切ってもらうことでリフレッシュして日常生活が戻ってくる」 吉井さんは金沢市出身ですが、2021年10月に折戸町に移住。日本海を一望できる場所に美容院をオープンしました。 (吉井謙太さん)「きっかけは完全に僕が海が好きで能登の自然が好きで、こっちに来ました。ここでできる最大のサービスとしてこの景色を見てほしい」 石川県随一の風景。そんな自慢の店舗兼住宅も地震で被災しました。床に約5cmの亀裂が生じたほか、雨漏りで椅子など店内の道具も大部分が使えなくなってしまいました。 (吉井謙太さん)「(ようやく)ちょっといらない物をあっちに出して。まだ持っていくところも指定されていないので。まだそういう段階にもいっていない状態」 そんな中でも「自分を受け入れてくれた珠洲の人々に何かしたい」と、避難所での散髪ボランティアを思いついた吉井さん。その活動に取引先からは多くの支援も。 (吉井謙太さん)「タオルとかお客さまに掛けるひざ掛けとか。本当に支援があるからこうやって僕も活動できますし、本当にありがたいなと思っています」 吉井さんはこれからも大好きなこの場所で、少しでも被災した人々の力になりたいと話します。 (吉井謙太さん)「皆さん珠洲市が好きだと思うんですよね。ここで生まれたわけじゃないですけど、できる限り残ってまた新しい形で何とか…。どういう形になるかはまだ見えていないですけど、それに寄り添って、また笑って。頑張ってそこまでは戻りたいですね」 ▼MBS NEWS HP https://www.mbs.jp/news/ ▼最新ニュースや特集を毎日配信 チャンネル登録お願いします! https://www.youtube.com/c/MBSnewsCH?s... #能登半島地震 #石川県珠洲市 #美容師 #ボランティア #避難所 #MBSニュース #毎日放送