つつじ丘公園に行った時の事です。
園内を回りながら余りにも美しいつつじに酔い、カメラで写真を撮り続けていました。
ふと、近くの川の石垣に目をやると、何か?黒いものが動いたような感じがして、よく見ると私が今まで見たこともない黒い動物のような物がこちらを見ていました。
頭の部分に少し毛があり体には毛がありません。しわが入り不気味です。
私は辺り構わず、あれは何だ-!と大声で叫んでしまいました。
すると、近くにいた観光客が一斉に近寄り、一瞬にして人垣が出来たのです。(ざわざわと)
集まった観光客は口々に猫か?いや、違う。犬か?犬じゃない。タヌキか?タヌキならもっと毛があるだろう。
きつねでもない。いったい何だろう?
緊張した中で、その動物と観光客の睨み合いは続きました。
15分くらい立ったでしょうか?緊張の糸を切るように後ろの方から大きな声で、お~い、それはタヌキだってよ。
なんでも病気で毛が抜けたらしい。
その声と同時に観光客からは一斉に、なんだタヌキかと、どよめきの声が上がり散らばって行った。
私の家の近くにいる野生動物先生(自称)からの話です。
これはタヌキです。間違い有りません。なぜ全身に毛がないかと言うと、今、野生の動物全体に言えることですが猫皮膚病が蔓延しているのです。そのために身体はやせて毛が抜け落ち皮膚が見えるのです。タヌキはいっぱい、先生の家の近くにも、いますがやはり毛が抜けていて気持ち悪いくらい痩せています。キツネにも同様な症状が出ています。飼っている猫にも症状が出ている猫を見たことありま
す。野生の動物はそのために危険なのです。野生動物の死骸はさわってはいけません。