暁の雲(平安語調平成日誌)

花をめで 鳥をうらやみ 霞をあはれびつつ
露をかなしぶこころ ここに記す
秋の月を見るに 暁の雲に会へるがごとし

木曽路は並べて山の中

2011-09-14 | 樹木・植物・動物・有職故実

木曽路は なべて 山の中なり

いはゆる

山のぼり

河わたりし時に

「われありき」とぞ 思ふ

されば

われに 時あるべし

しかして

われ すでにあり

時 去るべからず

街道を逸れ(それ)草木に分け入り

深山を下れば

石苔ありて 道ふたがれぬ

前途数十里の思ひにこれを越え

いとどしき坂を行き行く

其よや(そよや) このわたりに(辺りに)古人のいひ残せし

「寝覚の床」などありて 訪なふ(おとなふ)

やがて 時 かの去来の相を見せたれば
われ しばし 有時の時をすぐす

木曽川に沿ひて 更に十数里・・・茅葺きの宿に至りぬ

石に さまざまとり混ぜて 苔むすによりて 

「石苔(せきたい)の館」と称す

ひと夜の宿を請ふ

鴨居に ほだされし(つなぎ止められた)木菟

たをやぐ(ものやわらかな)宿主(あるじ)が渡せし部屋には
鬼女の面 待ち取るさましてあり・・・(・・;)
♪・・・山里は 秋こそ ことに わびしけれ 鬼女待つ宿に 目をさましつつ・・・♪(本歌214古今)