暁の雲(平安語調平成日誌)

花をめで 鳥をうらやみ 霞をあはれびつつ
露をかなしぶこころ ここに記す
秋の月を見るに 暁の雲に会へるがごとし

六とせ過ぐす・・・机上(テーブル)のヤシ

2011-04-18 | 樹木・植物・動物・有職故実

今は 三尺にあまる この いかめしきヤシは

「われ 必ずや 猛き(たけき)薬師(くすし)になりて帰らむ!」といひて
陸奥に旅立ちし若き人の 「いざ 捧げん」などとて 寄越せしものにて
初め はつか三寸の いと かなしき姿したりしに

いかがはせん・・・
ふたとせ の のち
かやうなる 若芽の 出で来たりて

茎を 広げ

玉を 結び

色を 添え

黍(きび)のごとき 花 いとどしく

羽根のごとく 広ごりたる葉のかげに かしこく見えし花のさま いみじく をかしく
かの 若人の 幼き面影 思ひ出だしたる よすが とや なしつつ経るほどに

六とせ の のち 末広がりに広ごりたる かく 大いなる 扇うちわのごときさまの
けしうはあらぬが・・・(・・;)

玉垂れの 色 移ろひて・・・

やがて ほとほとと こぼれ

拾ひても やがて こぼれ

あきらめゐたるが・・・弥生二十日 寄越せし せうそこに「事なくなしたり 
されば ほどなく参らむ」など めでたき知らせあり
♪・・・風吹けば 落つる 黄実の香 水 清み 散らぬ 影さえ 底に 見えつつ・・・♪(本歌304古今)  

 




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