ラッパ吹きの私的つぶやき

沼津交響楽団Tpパートリーダの華麗でも素敵でも詩的でもない私的な音楽的手記。

田島さんのトランペット

2009年06月28日 23時01分28秒 | クラシック
 静岡市清水区にお出かけ。目的は清水フィルハーモニー管弦楽団の演奏会、もっと正確にいうならトランペット協奏曲。
 読売日響の主席、田島勤さんによるハイドンの協奏曲ということで、聴きに行ったのでした。

 非常に良かったですね。短いEs管だと思ったのですが、暖かみのある音でじっくり聞かせていただきました。ハイドンの軽やかさと穏やかさを存分に味わうことが出来たと思います。
 それを聴きながら、やっぱり説得力のある、人の感情を動かす音には音程とリズムが不可欠なんだなあとつくづく。
 音程は少しサボるとすぐにだめになってしまうので、時々頭の中をチューニングしなければならない。
 リズムはサボるとすぐにだれてしまうので、日頃の練習から背筋の伸びた演奏を心がけなければならない。
 音の諸要素の中ではこれが一番大事で、そして一番出来ていないことだと思ったことでした。

 そういう意味でもとても参考に、勉強になった一日でした。

練習態度というか

2009年06月16日 23時51分44秒 | クラシック
 アマオケでよくあるのが、本番前にならないとメンツが揃わないということ。うちのオケも例外ではなく、特に弦楽器にその傾向が見られる。ちなみにいうとうちのオケは管楽器の集まりは割と良い。
 これってどういうことなのかなとかねがね考えている。とりとめのないまま書きとめてみる。

 練習しなくてもまったく問題なくついてこられるという人は、外部から呼ぶ本当に巧い人を除いてほとんどいない。たいていの場合は練習不足のためにオケ全体の足をひっぱり、挙げ句の果てに必要のない分奏を開かせる。
 練習が嫌いな本番主義者だとしたら、それはアマオケにとっては最も軽蔑すべき態度だと考える。集団に混じって自らの醜い音を顧みることもなくその音をかき乱し、そのオケの音楽の質を落とす。アマオケにとっては本番もさることながら、それに至る過程で隣にいる、周りにいる人間の音に合わせていく行為そのものが目的であり、本番はその到達点であるべきなのだ。
 確かにアマチュアである以上演奏の質に差があることは当然であるが、同じ下手でも練習に毎回参加していればまったく違うことは、周りから見れば明らかである。

 忙しいからと練習に参加しない人間もいる。かくいうわたしもこの3週間、出張で沼津を離れているために練習に参加していない。そういう人間が本番前には忙しくないというのはあり得ることなのだろうか。わたしの場合は上手くできすぎていて、本番が終わった途端に出張が入ってしまったわけだが、本番前だったら出演すら危ぶまれる状況であった。
 詰まるところ、忙しさを言い訳にしてただ練習したくないだけだとも考えられるというのは言い過ぎだろうか。
 例外として考えられることは、家族の協力が、本番前でないと得られないというのはありそうだ。だとしたら気の毒な話である。

 練習は確かにつまらないところもあるだろう。金管楽器の身からすると弦楽器ばかり抽出される練習にうんざりすることもよくある。しかしながら、だからといって練習を嫌いだというのは、不幸なことである。
 自分が練習を通じて上手くなったという、成功体験を自覚していないということなのだから。

 練習に対する温度差があるのは仕方ないのかもしれないが、日頃からの練習について、もう一度よく考えるべきではないかと考える今日この頃である。いまいちだという評価もよく聞かれることですし。それってこのあたりから出てきているのではありませんか。

 あまりとりとめのないまま終わる。

神代先生レッスン〈6月〉

2009年06月08日 19時05分22秒 | クラシック
 6日日曜日は神代先生のレッスンを受けてきました。レッスンを受けるのが幾年ぶりだったので基礎の基礎の部分からのレッスン。
 内容は、呼吸法、バズィング、ベンディングなど。本当に基礎だったりします。
 備忘を兼ねてここに一部メモを書くと……。
・呼吸は吐いてからゆっくり鼻から腹一杯吸って、追加で口から吸う
・息を吹き出すときは遠くを見てそこに届くように
・楽器に息を入れるときも楽器を意識せず、遠くを見てそこに向かって息を出すようにする
・音の立ち上がりが不安定、息で支えられていないのか唇が出来ていないのか……
・実際の音程と響きが合わないときは音のベクトルが合っていない、たいていは足下に落ちてしまっている
・使っている唇の位置があまり良くない、ただ変えるには相当の覚悟は必要
・バズィングは口の周りの筋力を保持するのに使う
・ベンディングは長時間練習しない
 あとは舌の使い方とかタンギングしないで音を出すこととか……。
 後半で唇の場所を変えてみたところ、「繊細な音になった」と評価されたり。これまでの課題の一つに、音のコントロールがいまいちだったというのがあって、それはそういうことなのかなとか。
 なかなか毎日楽器を手にすることは難しいけど、時間を見つけて練習していきたいものです。

 それはそうと、この間の演奏会について「良かった」と評価していただいて、とても嬉しく思いました。こちらこそありがとうございました。これからもよろしくお願いします。