ラッパ吹きの私的つぶやき

沼津交響楽団Tpパートリーダの華麗でも素敵でも詩的でもない私的な音楽的手記。

エヴァルト

2008年02月06日 22時11分57秒 | クラシック
 久しぶりにエヴァルトのブラスクィンテット(夕方のじゃないですよ)を聴いてふと思う。
 エヴァルトのクインテットは弦楽四重奏と同じだから、サクソルン族でそろえるべきではないかと。
 室内楽には大きく二つあると考えていて、一つは同族楽器でそろえて厚みのある音響を目指すタイプと、異族楽器を揃えて音響のヴァリエーションを楽しむタイプ。前者は弦楽四重奏とかサックス四重奏とか。後者は木管五重奏とかピアノ三重奏とか。
 ここで金管アンサンブルがどこにはいるかというのが重要で。通常の金管五重奏はたぶん後者で、それぞれの楽器の特有の響きの掛け合いを楽しむものだと思うんだけど、エヴァルトに関して言えば原曲が弦楽四重奏だったりすることもあって、前者のように考えるべきではないかと考えるのだ。
 その場合、トランペットからはじまる金管五重奏だと、音色の違いで本来の雰囲気が出ていないのではないかと、ストックホルムチェンバーブラスを聴いて思った。カバージャケットはこれ、たぶんロータリィコルネットですよね?
 時代的にも、サクソルン全盛期に書かれた曲が、現代楽器用にアレンジされているものが現在出回っている楽譜だと思う。
 それに対してアーノルドとか、クーツィールとかの五重奏は楽器の音色それぞれを想定してるから、揃えることには意味がないような気がする、なんて考えつつ。
 サクソルンで揃えたエヴァルトを聴いてみたい今日この頃。

関東デビュー

2008年02月06日 22時00分58秒 | クラシック
 1月26日はN☆Rオーケストラというオケの本番で、楽器を始めて以来初めて箱根を越えました。関東の舞台に乗るのはこれが初めて。このオーケストラ、「ノリオーケストラ」という正式名称で、これが2回目の演奏会だそうな。ちょっとした伝手があってエキストラとして参加。曲目は、ブラームスの「悲劇的序曲」、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と交響曲第3番。わたしは最初と最後に参加、ポジションは1stと1stアシ。
 会場は川口駅前にあるリリアホール。3階席まである高い箱形のホールで、客席との距離が近い印象。
 まずは会場入りして、あらゆる音量で響きをチェックする。響く感じはいい感じだけど、客席にどういう風に聞こえているかはなかなか想像できない。
「悲劇的」のリハーサルでトロンボーンのトレーナさんにサウンドチェックを受けると、トランペット的にはそれなりにバランス良く響いている模様。それならば、とチャイコフスキーでは少し音を出し気味で臨むことに。その代わり譜面台を前後させて、譜面に音をぶつけて分散させる部分と直接的な音を出す部分を分ける。あとは、降り番の時に客席でサウンドチェック。
 そうこうしているうちに本番に突入。リハと本番の間の時間があまりなく、夕食もあんまりゆっくり食べられない慌ただしい感じだったけど、とりあえず何とか食事を済ませて舞台へ。
 舞台裏の雰囲気はまさに大学のオケみたいで、なんとなく懐かしい感じ。
「悲劇的」はまずまずの出来栄え。特に問題も発生せず、バランスも想定通り。そしてチャイコフスキー。本気を出してでかい音を出したのは、大学の頃以来何年ぶりだろう、という感じで、最後はもう酸欠だか過呼吸だか分からない状態に。やっぱりチャイコフスキーはこうだよなあとつくづく。
 でも、指揮者さんもオケの人たちも、その音量を喜んでくれてみたいで何より。アシだったのにカーテンコールで立たせてもらったし(汗)。
 そんなわけで、みなさんありがとうございました。機会があったら、また演奏できることを祈りつつ。