(2000年)井上大輔死去
「ジャッキー吉川とブルーコメッツ」のメンバーとしてデビュー、解散後に作曲家となり活躍。
GSは生まれる前のことなのでピンと来ないが、作曲家時代、とりわけ80年代は世代的にピッタリなので、彼の手掛けたナンバーには数多く親しんだ(もっともリリース直後でなく、その後クレジットを気にするようになってから井上作品と知ったのが多いが)。
好きだった提供作品を挙げてみると……
シャネルズ 『ランナウェイ』
『街角トワイライト』
『ハリケーン』
ラッツ&スター 『め組のひと』
郷ひろみ 『2億4千万の瞳
シブがき隊 『100%…SOかもね!』
『挑発∞』
葛城ユキ 『ボヘミアン』
石川秀美 『スターダスト・トレイン』
杏里 『気ままにREFLECTION』
倉沢淳美 『プロフィール』
南野陽子 『風のマドリガル』
杉浦幸 『4月列車』
ちょっと思いつくだけでもこんなにある。
どれもキャッチーなサビが印象的で、正にポップスの王道。
例外なくヒットしたのも頷ける。
また、自身名義の楽曲も積極的に発表している。
なかでも劇場版「機動戦士ガンダム」の2&3の為に書き下ろした『哀・戦士』『めぐりあい』『ビギニング』は個人的にお気に入り。
特に『ビギニング』はあのキング・クリムゾンのリザード組曲の第一楽章から拝借……いやインスパイアされただろうなというのに気付いて以降、より一層好きになった(笑)。
プログレ好きとしては非常に親しみが持てますね。
でもどうしてアニメの、それも大人気のガンダムに曲を提供することになったのか、当時はその経緯が分からなかったが、実は富野由悠季とは日芸時代の同級生で、その誼みで声がかかったと知り、納得。
順調に音楽活動を続けていたのに2000年、突然彼はこの世を去る。
自殺という報道はショッキングで、且つ哀しかった。
まだ58歳と若く、生きていれば沢山の曲をその後も届けてくれたであろうに、自ら命を絶ってしまったのが今なお残念でならない。
どんなに苦しくても生き続けて欲しかった。