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川瀬有希の時の旅


「今日は何の日」と題し、過去のその日に起こった出来事を、自由気ままに語るブログです。

2014(平成26)年8月の出来事

2014-08-31 22:00:00 | 2014(平成26)年

(8月23日)代々木ゼミナールが来年20校を閉鎖すると発表

具体的には、来年4月からは本部校(渋谷区)・札幌校・新潟校・名古屋校・大阪南校・福岡校・造形学校の計7校のみを残し、他の20校を閉鎖するとのこと。
また、大学別の模試と高校1・2年生対象の模試は継続する一方、その他の受験生向け全総模試を廃止することも発表した。
大学入試センター試験の自己採点結果を集計・分析する「センターリサーチ」も中止するとのことで、これまで蓄積してきた膨大なデータが無駄になりそうな感さえある。
少子化や受験生の現役志向(冒険するよりは今の実力相応の大学を優先する姿勢)など、色々と原因は語られているが、それだけなら他の大手予備校も同様に縮小してもおかしくないのに、ここまで大鉈をふるうのは代ゼミのみ。
ということは、代ゼミ特有の問題が何かあると考えるべきだろう。

大学受験を経た身として、自分も代ゼミには思い出がある。

うちは家計に余裕のある家庭ではなかったので、もし現役で失敗したら、最小限の負担で済むよう、早い段階から宅浪(自宅浪人)をするつもりでいた。
で、案の定?現役ではクリア出来ず、予定通り宅浪生活に突入と相成った。
ただ、1年間ずっと家に閉じ籠り、受験勉強ばかりしてるのは気晴らしも一切なく体によくないし、また、高校時代から参考書でお世話になっていた有名講師の授業を実際に受けてみたいという気持ちもあり、水曜の夜と土曜の午後の週2回、北九州市の小倉にある代ゼミ小倉校に3コマだけ通うことにした。
今は分からないが、当時の北九州・下関地区では地域に根差した北九州予備校(通称・北予備)への支持が圧倒的で、そこに大手の代ゼミが殴り込みをかけてきた状況にあった(開校にあたり、認可問題ですったもんだがあった記憶がある)。
授業料の大幅免除などの餌をちらつかせ、本科生になるよう両校から勧誘電話がかかってきたりもしたが、どちらも丁重にお断りした。

代ゼミでは衛星回線を使い、代々木本校の講座を全国に向けて中継する「サテライン」が評判で、僕は当時絶大な人気を誇っていた現代文の田村と古文の土屋、そして、確か斉藤(とかいう名前だったがちょっと思い出せない)の英語を受講した。
どれも分かりやすい授業で、高い金を払い、遠出してでも通った甲斐があり、無事志望校に合格することが出来た。

授業だけでなく模試も、こちらは現役の頃から活用させてもらった。
どちらかというと、代ゼミは駿台や河合塾より私大対策が充実してて、私立専願の自分には相性がよく、高校主導で休日に実施される進研模試や河合塾の全国模試は完全無視し、わざわざ代ゼミの全総模試や大学別模試に個人で参加していた。
それくらい代ゼミ派だったので、今回の報道には正直寂しさを禁じ得ない。
自分にとってはもうひとつの「母校」であるから。

浪人中、土屋の古文ゼミで知り合った友達(彼は今も元気かな?)と、小倉校の建物というか造りは何となくホテルっぽいね、なんて話したりしてたが、来年閉校となった暁には、あの校舎はどうなるのだろう。
あの頃冗談で言ってたことがまさか本当になり、ホテルに改装されたりして(笑)。
とにかく、受験産業の世界も大きな曲がり角に来ていることは確かである。


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