行雲流水の如くに

アメリカからも見放された文在寅、頼るは国民の支持率のみ。

韓国が日本と結んでいる軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本側に通報した。

アメリカの制止を振り切っての破棄である。これで喜んでいるのは金正恩くらいだ。愚かなことをしたものだ。

 

日本から輸出管理を厳しくされて「いじめられている」というイメージを大事にして戦えば、それなりに韓国に分のある戦いだった。

ところがいじめられているから、いじめ返そうというやり方は、この争いの帰結を眺めている世界各国からは共感を得られないだろう。

仲裁役のアメリカの制止を振り切ったという事実は致命的だ。

これでアメリカからも軍事情報は入らなくなる。(どうでもよい情報は出すだろうが)

さらには事あるごとにアメリカから意趣返しをされるだろう。

 

今や四面楚歌の文在寅にとって頼るは「韓国の世論」だけだ。しかしさすがにこれでは韓国の世論は二つに割れる。

このような状況を見て中国が韓国支援に回るかと言えば、それはないだろう。中国にとって米国との覇権争いで目いっぱい、その上香港問題が重くのしかかっている。

韓国は今回の輸出管理問題の底流に「ファーウエイ」潰しがあることに思い至っていないようだ。韓国のサムスンにも影響が及ぶのだ。

 

これで韓国の文在寅は自滅の過程に入るだろう。

しかし日本のやり方もスマートとは言えない。

いたずらに対立を煽り、無用な損害を両国民に与えている。

河野太郎や世耕弘成では「ため」がない。要するに直球しか投げることが出来ない。しかも荒れ球だ。

当面両国とも手をこまねいて鎮火するのを眺めているしか手はないだろう。


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