誰が悪いと責めても始まるまい。クルーズ船の乗員乗客を元気付けようと差し入れられたお弁当であるが、配布されなかった様である。恐らく廃棄処分であろうが、もしかするとスタッフが鬼の形相で美味しく頂いている最中かも知れない。どちらにしても心よりお見舞いを申し上げたい。本件の様な純粋な善意が相手を困らせる結果になる事は、残念ながら往々にしてある。とても納期に間に合わない開発プロジェクトに、善意で要員を大量追加する様なものである。指揮命令系統は混乱し新入人員へのOJTで作業時間は削られ、状況が加速度的に悪化するのが通例である。まず為すべきは問題の整理と優先順位付け、及び計画の立て直しである。不足するリソースが一連の過程で明確になるから、その時点で必要なモノを投入すれば良い。とは言えそれは状況を制御出来る場合の話である。今回の様な「善意のオーバーフロー」は不可抗力なのであり、決して誰のせいでもないのである。