IT屋によるNゲージのススメ

鉄道模型歴1年の新人による初心者向けNゲージ解説ブログです。

TOMIXレールを使う理由

2021-05-30 19:17:00 | 日記
先日のブログと対の内容になりますが、今回は当方の事務所がTOMIXレールを使用する理由や利点を記述したいと思います。
これからNゲージを始める方の参考になればと思います。


・基準レールが小さめで設置しやすい

レイアウトの大きさに関わる、カーブレールの半径で、半径が大きくなるほどレイアウトも大きくなるのですが、KATOの基本がR315なのに対してTOMIXはR280となっています。
これだけでレイアウトのバリエーションの幅が大幅に増えます。
また、KATOに比べるとレール自体も小さめです。道床のバラスト部分がTOMIXはとても小さく、半径と相まってかなりコンパクトに感じます。


・新幹線走行可能半径が小さい



基準レールの話と関係しますが、TOMIXレイアウトでは新幹線の最小通過半径はR280となっており、KATOが同様でR315なのと比べると、小さな半径でも新幹線を走らせられるということになります。
ただ、これは複雑な事情があって、KATOでも実は1つ半径の小さいR282でも新幹線は走れます。公式にそうなっていない理由は、KATOの複線間隔で新幹線同士をR282と315ですれ違いさせると、車体が接触する場合があるからです。
TOMIXの複線間隔は少し広めではありますが、小さなレイアウトでも新幹線のすれ違いでは接触せずに安全に走行できます。

・レールの種類がが豊富

まず、直線・曲線にそれぞれ枕木かコンクリート枕木かの2種類が選べます。
さらに、道床も、複線を簡単に作れるワイドレール、単線・複線共にカントもつけられるワイドカーブレールなど、基本レールにも沢山のバリエーションがあります。

・ポイントレールの種類が豊富

以前にご紹介したカーブポイントもそうですが、他にもスリップポイントや、3方向ポイントなど、ユニークなポイントレールが用意されています。
また、通常のポイントレールは、普通の枕木と合成枕木、電動の有無など、目的や用途に合った多数の商品が展開されており、選び方次第でレイアウトにかかる費用を安くしたり、雰囲気を統一したりと様々な計画が立てられます。


・高架レールが豊富

基本1種類のKATOの高架線に対し、TOMIXはコンクリートの高架線はもちろん、築堤による高架、ワイドレールによる高架など、豊富に用意されています。
また、橋脚もプラレールのように積み上げられたり、幅を変えたりとバリエーション豊かに変更可能になっています。


・トラムレールとバスコレ走行システム



路面電車のような併用軌道も用意されています。KATOにもありますが、基本は複線単位で種類も少なめです。TOMIXの場合はそれぞれ独立していて、くっつけて複線にすることもできます。
さらに、バスコレ走行システムというTOMIX独自のバスの自動走行道路があるのですが、それと接続して、鉄道とバスが走っているシーンも再現できます。


・ジオコレ

TOMIXはストラクチャー(建物)も豊富です。TOMIXブランドから発売のものも、KATOよりは多いのですが、親会社のTOMYTECから発売の「ジオコレ」シリーズは、TOMIXのレイアウトにマッチするように作られており、種類も桁違いに豊富です。


このように、TOMIXは細々と作り込みたい、拘りたいという要望に比較的簡単に答えてくれるのが最大の利点です。
しかしながら、初心者が最初から凝ったレイアウトに挑戦すると混乱の元になります。
まずはベーシックセットを参考に基本から忠実に親しんでいくことがおすすめです。

KATOレールを使う理由

2021-05-26 08:43:00 | 日記
当方がKATOレールをメインに使う理由は、最初に購入したのがKATOレールだったというのもありますが、他にも様々な理由があります。

これからNゲージを始められる方の参考になればと思います。

・レールの付け外しが簡単



これが一番大きな理由だと思います。
当方の事務所は、空いていた古民家をそのまま利用しているもので、大きな押入れがありました。
その押入れにプラレールのレイアウトを設置したのが、今のKATOレイアウトに繋がるきっかけとなっています。
押入れなので、レールを設置することを考慮されておらず、押入れの奥ほどレールの設置は手が届きにくくなります。
KATOレールなら、それほど力を入れずとも「カチッ」と音が鳴ってレールがロックされます。
逆に外すときは、レールの繋ぎ目を横に折るように引っ張るだけで簡単に外れます。
これを可能にしているのが「ユニジョイナー」というKATO独自のレールジョイント部品にあります。
ユニジョイナーは他にも、レールが隙間や段差なく繋がる、通電不良が起きにくいなど様々な恩恵があります。
破損した場合もユニジョイナーを交換するだけで元通りです。取り外しや交換も簡単で、通電を防ぐ「絶縁ジョイナー」や、鉄橋などでユニジョイナーが接続できない時に使用する「片ジョイナー」など、利用に応じたジョイント部品に交換も容易です。

・パワーパック(電源)が安い

複数のレイアウトを組むと、その数だけ必要になるのがパワーパックです。
車両やストラクチャーに比べると購買意欲は上がらないものなので、出来るだけ安く良いものが欲しいところです。
KATOで現行一番安いスタンダードSXは、家電量販店ならACアダプター込みでも5000円もしない上に、常時点灯機能や低速走行対応など、必要な機能は全て網羅されています。
これと近い性能のものをTOMIXで買うと、10000円近い上位機種になります。
車両とレールセット一式が入ってお得なスターターセットにもスタンダードSXが入っていますので、車両を買いがてら、安価にレイアウトの部品を揃えやすいのも嬉しい点です。

・種類は少ないが分かりやすい



TOMIXと比べてレールの種類が見劣りするというのが一般的な見解で、その点は当方も理解しているところです。
ただ、初心者となると使用するレールは限られます。選択肢は少ないとは言え、レイアウト作りに必要なレールはKATOでも網羅されています。
また、KATOでは、単線レール、複線レールがはっきり分かれています。これは欠点にもなり得る点ではありますが、初心者には理解しやすいです。
もちろん、単線・複線レールは交互に繋げることもできます。

・高架や駅などのシステムが統一



KATOにはレールを繋ぐ「ユニジョイナー」と共に、ホームや高架レールに使用する「Sジョイナー」というものがあります。見た目が全く違うので混同することはなく、逆にジョイナー系は大まかにこの2種だけです。
Sジョイナーは駅のホームを繋いだり、高架レールと橋桁を繋げるのに使えます。
ユニジョイナー同様に、カチっと音がすれば接続、折るように曲げると簡単に外れるという利便性があります。
さらに、Sジョイナーは上下逆さまに繋げることで、橋桁がない時に繋ぎ目を頑丈に接続することも可能です。
ユニジョイナーも駅に使う場合があります。KATOの電灯対応のホームにはレールが内蔵されていて、ホーム同士を線路と同様にユニジョイナーで繋ぐことで簡単に電灯を設置することが可能になっています。
このように、数少ない種類のシステムを共通で使うことで、利便性や簡易性が高められています。


次回はTOMIXレールを使う利点について触れようと思います。



当事務所のレイアウト紹介

2021-05-24 18:54:00 | 日記
当方の事務所内の半固定レイアウトは、4つあります。
今回は簡単にご紹介します。

【レイアウト1】

 ・在来線・私鉄 都市部レイアウト
 ・外周:KATOレール 
  車両基地:TOMIXレール
 ・外回り線 最大有効長 7両
       車両設置可能数 2編成
       引込線なし
  内回り線 最大有効長 7両
       車両設置可能数 13編成
       (短編成、路面電車含む)
       引込線 11線



メインのレイアウトです。
その時々で走らせる車両を変更しています。
基本はエンドレスのオーバル形です。
広さを最大限に生かす為、やや半径の小さいレールを使用しているので新幹線は走行できません。


【レイアウト2】

 ・ローカルレイアウト
 ・全線KATOレール
 ・外回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 1編成
       引込線なし
 ・内回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 3編成
       引込線 2線
       (最大有効長 3両)



サブのレイアウトです。
田舎をモチーフにしている為、非電化、短めの車両向けの小型レイアウトになっています。
真ん中は車両基地ではなく、鉄道博物館をイメージした車両展示場です。
ロープウェーは電動します。


【レイアウト3】

 ・地下鉄、名鉄レイアウト
 ・全線TOMIXレール
 ・外回り線 最大有効長 7両
       車両設置可能数 2編成
       引込線なし
  内回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 3編成
       引込線 2線
       (最大有効長 3両)



新設したTOMIXレイアウトです。
地下鉄を再現する第三軌条レールと、名鉄の犬山橋を再現する併用レールが混在しています。
事務所で唯一のTOMIXレイアウトなので、車両の検証にも使用します。
まだまだ拡張予定。


【レイアウト4】

 ・新幹線レイアウト(仮)
 ・全線KATOレール
 ・外回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 1編成
       引込線なし
       (ダブルクロス設置予定)
  内回り線 最大有効長 8両
       車両設置可能数 2編成
       引込線なし
       (車両基地設置予定)

※建設途中につき写真はありません。

プラレールのスペースを空けて、新たに建設中の新幹線専用レイアウト。
山陽新幹線など、短めの編成が通過待ちできる待避線を確保するべく、現在最終段階に入っています。
将来的に内側線から車庫線を作り、新幹線をフル編成停車できる車両基地を構築する予定です。


【レイアウト5】

 ・高架レイアウト(仮)
 ・全線TOMIXレール予定
 ・その他情報は完全に未定

レイアウト3と繋げるべく、空きスペースにTOMIXのレイアウトを計画しています。最終的にはレイアウト3と統合して、大きな一つのレイアウトになるかもしれません。
目標は高架駅セットでの新幹線と在来線の共演です。


もはや、なんの事務所か分からないほどNゲージだらけになっておりますが…。
Nゲージは来所されたお客様からも好評を頂いております。
当方としては完全に趣味を仕事場に持ち込んだだけなのですが、お客様にも良い印象付けになっているようです。


カーブポイントレールの理想と現実

2021-05-22 12:46:00 | 日記
NゲージでTOMIXのレールを選ぶ理由として、ポイントやレールの多彩さを挙げる人は多いと思いますが、その中でも特に異彩を放ち、初心者に夢を見せてくれるのが、TOMIXの「カーブポイントレール」だと思います。



カーブの途中から分岐するレールは、KATOのレールにないのはもちろん、子供向け玩具のプラレールや木のレールでも見かけたことがありません。

また、このカーブポイントレールを使うことの最大のメリットは、省スペースでの島式ホームの設置です。
日本の住宅事情も相まって、お座敷レイアウトにしても固定レイアウトにしても、それほど横幅を取るようなレイアウトは組めないのが現実です。
カーブポイントさえあれば、その問題を大きく解決してくれることになります。

やや高額なレールゆえに、初心者で最初から買う人は少ないと思いますが、初心者がエンドレスから一歩発展させる時に、間違いなく使いたくなるレールの一つではあるでしょう。

ところが、カーブポイントをようやく購入して、意気揚々と説明書通りにレイアウトを組んでみると、違和感を突きつけられることになります。

なぜか、レールがうまく繋がらない。

説明書を何度見返して、使用例の通りにレイアウトを組んでも、何故かレールの接続に無理ができるのです。

私もその原因が分からず、何度もレイアウトを見直したり、公式サイトを確認したりしましたが、具体的な解決策はありませんでした。
そんな中、偶然発見したのが鉄道模型を扱うYouTubeの動画でした。

動画によると、カーブから分岐するポイントレールの角度が、普通のカーブレールと一致しないとのことでした。
角度が異なると、当然分岐先の2本のレールは平行になりません。最後に分岐から合流する時にズレるのは当たり前のことでした。

なぜ説明書にも公式ページにも、そのことの名言がないのかは分かりません。
説明書や公式ページが正しいと絶対的に思っている初心者には非常に困惑する話です。(私も相当苦労しました。)

解決策としては、すでに沢山の動画で解説されてはいますが、端数レールやバリアブルレール(伸縮レール)で長さをうまく調整することです。
ある程度の長さがあれば、角度の問題はレールのしなりでなんとかなります。ただ、長さがある程度ないと、ホームとの間に大きな隙間ができたり、私のように第三軌条などのオブジェクトの配置に問題が発生します。



ただ、せっかく退避や島式ホームを狭いスペースで作る目的で使用したカーブポイントが、ある程度の角度緩衝のために、直線を長く取る必要が出るというのは皮肉な話です。
内側線に至っては、カーブからホームに入線すると、先頭や中間車の端がホームに接触する問題も起きますので、結局余裕を持ってホームを置かないといけません。

KATOのポイント4番レールのように、他の汎用レールでは補えない部分を補える、補助レールを用意するなど、さらなる製品の進化に期待します。

新幹線レイアウトの今後に迷う

2021-05-14 01:29:00 | 日記
先日から押入の下段の大きなスペースを使い、新幹線用のレイアウトスペースを仮設置しております。

新幹線ということで高架レイアウトがやはりいいと思い、以前購入していたKATOの高架レールセットをベースに、まずはごく普通のエンドレスループを作ってました。

ここで、一つ問題が発生しました。
せっかくなので複線の一つに待避線を設け、実際の新幹線のように対抗式のホームを設置する計画なのですが、KATOのレイアウト用にはちょうど良いものが手持ちにありませんでした。

調べると「高架駅セット」なるものが発売されているようで、それがまたなかなかのお値段!
8両分が停車できるホームとなると、セットに加えて拡張もしないといけない模様。

それで、高架駅セットを買う…というのは仕方ないとは言え可能な選択肢ではあるのですが、KATOではなく TOMIXに目を向けると、名前は忘れたのですが、階層型の高架駅なるものがあるではないですか!

将来、新幹線に加えて、高架下を在来線を走らすことも考えると、二階層のホームはとても魅力的です。
また、 TOMIXには豊富に橋桁部品があり、これまた今後には必要になりそう。

今ならまだ、TOMIXの高架セットを買うだけで取り戻せる…とも思えますが、余計な出費には違いありません。

このままKATOで先に進むか、大胆にTOMIXに置き換えるか…
しばらく悩むことになりそうです。