弓道日記

弓道稽古の過程で教わったこと、気づいたことなどをまとめていきたいと思います。

地方審査を受審しました。

2006-08-29 08:00:35 | Weblog
平成18年8月26日(土)、鹿沼高校にて実施された地方審査を受審しました。今回も受付開始は8:30でしたので、会場にそのころ到着するように自宅を出ました。ただし今回は会場に向かう前に、近所の24時間営業のスーパーでキャンピングマットを購入していきました。というのも、実はこの日の前日に会社の呑み会があり、帰宅したのが2:00近く、それからなんだか寝付けなくて入浴をしたり本を読んだりしているうちに朝になってしまい、結局不眠のまま審査に行くことになりました。このため、長い待ち時間のどこかで寝ておこうと考え、寝心地の良さそうなマットを購入していくことにことにしたのです。(キャンピングマット840円、貴重な睡眠時間PriceLessってことで♪)また一応朝食のつもりでフランスパンを一本購入していきました。なんだか堅いモノを囓れば目が覚めるかな?ということもあったので。そんなこんなで家を出たのは7:40頃だったのですが、会場に到着したのは8:40頃でした。それからマットを敷いて場所を確保し、受付もせずにパンを囓っていました。受付がものすごく並んでいたのでしばらく待っていたのですが、9:00の開会式直前になってやっと受付が出来るような混み具合でした。8月は暑いので受審者は少ないかなとも思っていたのですが、あまり他の月と変わりはないように思いました。

それから開会式に臨み、そのまま矢渡しを見学することにしました。初めは廊下で見学していたのですが「道場に入って座って見学するように」という進行の方の指示があり、道場内で正座をして見学をしていました。歩き方や肌脱ぎの仕方など特に参考にしようと思って見学していたのですが、このときは座ってしまうと眠くて眠くて大変でした(^^;)やはり不眠で審査は避けるべきだと思います(あえて言うまでもないことですが・・・)

開会式後、学科審査は11:00からであったため、1時間半程度時間が空きました。普段の審査はここで勉強するのですが、この日は学科試験中に眠ってしまったら大変だと思い、車のなかで仮眠をとることにしました。マットを買ってきたのですが、結局控え室になった体育館では恥ずかしくて寝られませんでした。20分ほど仮眠して大分眠気が収まったので、一度コンビニにいってガムを購入し、ようやく体育館に戻ってから学科の勉強を始めました。結局30分ほどしか勉強できなかったのですが、さすがに栃木では6回目の審査ですし、普段から弓道関連の本を読んだりもしていましたのでそれほど不安はありませんでした。またこのブログで要点をまとめておいたことも奏功しました。
今回の四段の学科試験では、「1.初心者指導の留意点」「2.基本動作の注意点(8項目)」が出題されました。とりあえず解答用紙を半分程度にわけて問題を記入し、2.の問題から解答を書き始めたのですが、内容はまず8項目を列記した上で、教本で説明されている内容、自分が解釈している内容をそれなりにしっかり書けたと思っていますが、文章が旨くまとめられずに裏面の1/3程度まで回答が及んでしまいました。このため1時間の試験時間のうち50分をこちらに費やしてしまい、結局1.は10分間でどうにかまとめたという状態になってしまいました。(あとで伺ったところ80点を頂いたようでした。もっとうまくまとめていればもうすこし行けたかな~。)ちなみに参段では「危険防止」「矢番え動作」が出題されたようでした。

この日もたくさんの方が応援に来て頂きました。自分の審査でもないのにこうやって応援に来て頂けるのは本当に心強いことで、いつも感謝しています。また折角応援して頂いているのにいつも失敗しているので申し訳ないなと思います。またこの日役員として所属する宇都宮中央支部の支部長が来られていたのですが、「中てろよ~。とりあえず中てれば大丈夫だからな~」と励まして頂きました。

術科試験の立順は現段位を取得した日が近い順になるのですが、今回はなんと自分の後ろに3人も受審者がいました。(どうやら県外からわざわざこられた方のようでした!)そのため、一応最後の立ではありましたが二番に入ることになりました。跪坐が苦手な自分としてはこれはラッキーでした。自分たちの立は大体15:00くらいに行射することになりました。今回の審査で気を付けていたことは、「大三で弓手を入れすぎないこと、手の内を握り直さないこと、引き分けの際には縦線を確認しながら、弽の拇指で弦を押すように引き分けること、狙いは低めに付けること、会で口割りより高めにならないように気を付けること、カケホドケに意識をおいて会で頑張ること」ということでした。なんだか前回の審査の時と随分違うようなことになりましたが、直近の練習で指摘を受けたことを注意して審査に臨もうと思いました。まず1本目ですが、上記のようなことを意識して行射したところ、11時頃に抜けてしまいました。「あれ、また上か・・・」離れは割といい感じで出たと思ったのですが、自分では気づかない部分で妻手が緩んだのかも知れません。また会もちょっと短かったかな?とにかくいつもと同じような感じで上に抜いてしまいました。続いて2本目、1本目と同じような意識で行射しましたが、狙いは若干下げてみました。あとは会でしっかり頑張ること。こうして行射したところ、12時頃に的中しました。しかしこのとき手の内を握ってしまい、弓返りが途中で止まってしまいました。「中ったけど、微妙だな~・・・」

とにかく、なんとか一本的中することは出来ました。甲矢を抜いてしまったこと、乙矢は的中したものの弓返りしなかったこともあり、一応丁寧に引いたつもりではありますがなかなか微妙なところだなと思いました。「まぁ駄目でもしょうがないかな。一本中ったし次にはつながるかな。とりあえずラッキーではあった。」くらいの気持ちで結果を待つことにしました。
この間にいつも宮原弓道場でご一緒させて頂いている、今回学科の試験官を担当された先生が控え室に来られて、「いやー乙矢中って良かったね~、見ていて中れ中れ~って祈っていたんだよ。まあよく引けていたよ。」と言って頂きました。また中央支部の支部長にも「まあ結果はわかんねえけど中って良かったな~。まぁ大丈夫かな。」と言っていただけました。

この日の結果発表はだいたい17:00位でした。がその直前に支部長が来られて、「今見てきた!合格だ!おめでとう!よかったな~!」と言って頂けました。一応結果も確認しましたが、自分の番号があるのを確認しました。嬉しいというか、ほっとしましたね。それから登録料その他9,000円を支払ってから、審査前に何度もご指導をいただいた、今回審査員をお努めになった先生にご挨拶に行きました。この先生にも「やっととれたね。良かったな~。」と言って頂けました。

本音を言えば、皆中して合格を頂きたかったという気持ちもありました。というのも、「一本中れば取れるよ」位のことを何度か言われたこともあって、なんだか「かわいそうだから一本中ればあげようか」位に思われているのが悔しかったという想いもあったからです。とはいえ、たとえ的中しなくても丁寧にだけは行射しようとは常に心がけていますし、やはり合格出来たことは嬉しく思います。頂いたからにはそれに見合うだけの弓を引けるように頑張るしかないなと思います。

その後一緒に審査を受けた方、応援に来て頂いた方の何人かと食事に行っっていたところ、いつも大会や練習でお世話になっている方からお祝いのメールを頂きました。またこの日の夜には所属する桂林寺弓道クラブの部長さんがわざわざお祝いの電話を下さいました。こうやって多くの方が応援してくださっていることは本当にありがたいですし、弓を引いていて良かったなと思います。感謝の気持ちは忘れずに、また折角いただいた段位ではありますのでこれに恥じないように頑張っていきたいと思います。

日光中禅寺湖の扇の的大会に行ってきました。

2006-08-19 09:41:34 | Weblog
日光中禅寺湖の扇の的弓道大会に参加しました。この大会は毎年8月4日に開催され、学生、一般合わせて千人以上が参加する国内最大級の弓道イベントです。テレビとかも取材に来ていましたね。この日も大変いい天気で、普段日に当たることがない自分は喜んで日向にいたんですが、日焼けどころか火傷のようになってしまい後日大変な想いをすることになりました(ToT)とはいえ、その場にいたときは標高も高く(宇都宮と比べると気温が10度違ったらしい!)湖畔で気持ちのいい風も吹いていたので、炎天下とはいえ不快なことはありませんでした。

この大会も8:30から受付開始だったのですが、さすが地元の一大イベントだけあって宇都宮で普段お世話になっている方々も多数役員として招集されており、その関係で受付は前日に済ませておくことができました。このため間に合う時間に到着しさえすれば受付を心配せずに参加することができたため、時間に関してはずいぶん気楽でした。この大会の的は船を5つ浮かべ、前の4つは扇を2つづつ、5つめの船には扇を3つ立て、この扇1つを3人ずつ、全部で11の扇に向かって33人が一度に行射する形式でした。前から8つの扇は学生、後の3つの扇は一般がしようしました。なにしろ参加者が約1,500人と烏山の10倍以上の規模なので、順番が回ってくるまでずいぶん時間がかかりました。自分は一般の65番目だったと思うのですが、行射したのは11時頃だったと思います。

中禅寺湖の扇の的は、距離は烏山より若干遠く感じました。高さはおそらく同じくらいだったと思います。あとモーターボートや遊覧船が近くを通るたびに扇が揺れ、そういう的を射るというのもなかなか無い機会なので楽しかったです。前回の烏山でちょっと「掴んだ」つもりになっていたので、密かに自信を持って臨みました。少なくとも狙いの付け方は迷うことはないなと思っていました。前回の経験を踏まえ、会までは同様に引き分けて、近的と同じようなねらいでいこうと思っていました。ただし烏山より的が遠く感じられたのと、他の人をみているとずいぶん下に抜いている人が多かったため、「気持ち高めか?」ということで烏山で最初行射したとおり近的よりも少しだけねらいを上げることにしました。

それで実際の結果ですが、4射0中でした。1本目から3本目までは上、最後は下で羽が的をさわるくらいのところに外しました。1本目から3本目までは近的と同様に矢筋に対して妻手肘が落ちた結果、いつもと同じように上に抜いたのではと考えています。また最後の4本目は正直ねらいを下げたのですが、今回はうまく調整できませんでした。結構自信を持っていただけに一本も中らないとは思わなかったな~。どれも惜しいところに抜いたので悔しかったですね。ただ今年は近的の時と同じように行射ができたことは良かったと思います。外したところも普段近的で外すところだったし。来年こそは的中できるようにしたいですね。どうせ近的でも的中が悪いので、まずは近的でしっかりと的中できるようになればこちらでも的中できると思います。

ちなみに、自分たちの道場の人が行射を終えたところで帰ってきてしまったのですが、今回の大会ではいつもお世話になっている宇都宮中央支部の方が準優勝だったと聞き、これはとても嬉しかったです。とりあえずお祝いのメールはいれたのですが、ご本人もいつも以上に嬉しそうでした。この方は普段大会でもいつも上位に入賞される有名な方なのですが、やはり普段とは段違いの規模の大会での準優勝だけに、改めてすごいなと思いました。賞状や賞品などもすごくたくさんあったようですし、いつかは狙いたいですね☆今回は車を出してもらっていたのでこれは仕方がなかったのですが、この方が準優勝するのなら最後まで見てくれば良かったな~とも思いました。とはいえ、中る人は扇でもなんでも関係ないですね。やはりまずは近的で的中できるようにならなければならないと思いました。


那珂川扇の的弓道大会に参加しました

2006-08-13 00:11:44 | Weblog
烏山の那珂川扇の的弓道大会に参加しました。
この大会ですが、今年は7月30日の開催でした。これまでは烏山の「山あげ祭り」の日に行われており、今年の「山あげ祭り」はその前週23日であったのですが、どうやら今年は会場の都合の関係で一週間ずれたようでした。しかしこれが怪我の功名というか、この日は朝から晴れ上がって屋外型のイベントには絶好の天気となりました。これがもし前週であればものすごい大雨だったため、おそらく屋外ではなく烏山の弓道場での開催となったことでしょう。まぁ雨男の自分としては雨の方が体調が良くて嬉しかったのですが(笑)、普段なかなか日に当たることが少ないため天気が良ければそれはそれで気持ちが良かったです。

この大会は8:30から受付開始、9時から開会式でした。宇都宮からだと1時間以上かかるため、当日は7:30頃に家を出ました。会場に入ったのは確か8:45頃だったと思います。そのまま参加料の500円を支払い受付を済ませ、開会式に出ました。開会式、甲冑武者による矢渡し、高段者による模範演技の後に、競技となりました。烏山の扇の的は調整池に船を2つ浮かべ、それぞれの船に扇の的を3つ立てる形式(3人立ち2射場)でした。立ち順は基本的に受付順で、前の船の扇3つは学生の部、後ろの3つは一般の部でしたが、参加者の比率が一般と比べて学生の方がずいぶん多いため、学生の10番立ちまでは先行して行射し、その後は前射場学生、後射場一般と分かれての行射となりました。確か自分は一般の12番立ちくらいだったと思うのですが、行射したのは12時近かったような気がします。

烏山の扇の的は、距離はおそらく近的(28m)と同程度、高さは5m程の高さに設置されています。池に向かって射るため、矢は大会で用意されたものを使用します。競技は4つ矢で行い、2中以上的中者で上位20名が順位決定のための競射を行います。今回で烏山の大会に参加するのは3回目でしたが、過去2回は1本も的中することができませんでした。なので、今回はまず1中することが目標でした。この大会は1中すれば的中賞で湯飲みがいただけますので、これも記念に欲しいと思いますし(笑)

それで今回は、ねらいの付け方を工夫してみることにしました。というのも、前日に「なにかヒントになることがないかな~」と「絵説弓道」(著:稲垣源四郎)を読んでいたところ、胴作りに関する記述で遠的で退き胴に入れる際の注意点が書いてあったので、これに気をつけて行射することにしました。それは決して特別なことでは無いのですが、「一旦通常通り引き分けた後に腰だけを曲げて退き胴とする・・・」云々ということでした。このようにすれば縦線も崩れず、中胴と同じように行射することができるということでしたので、これを実践してみようと思いました。遠的をする際には引き分けながらねらいをあわせてしまうのですが、今回はこっちのやり方でやってみようと思いました。

それで結果ですが、まず1本目は通常通り引き分けて会の状態になった後に、腰だけを退かせてねらいを合わせました。高さは概ね近的と同様でしたが、直前に的を眺めつつ

「なんでみんな下に外すんだろうな~?そもそも距離が同じ場合だとしても高さがあるわけだから、的に到達するには通常よりも大きい位置エネルギーが必要なはずか?いくら上を向けても同じねらいだと矢の飛ぶ放物線が早く落ちるはずだから下にはずれるんじゃないか?そういえば去年も下に抜いたような気がするな~。」

と考え、ほんの少しだけ近的よりも上にねらいを付けました。しかし引き分けから会に入る際に親指が中指から離れてしまい、全く角見を効かせることができませんでした。その結果この矢は前に抜いてしまいました。

「やばい、これは近的でもたまにやるやつだ!でも高さはいい感じだ。手の内は気をつけるとしても、同じように行射しよう。」

ということで、続く2本目も同じように行射し、同じようにねらいを付けました。するとこの矢は、ぎりぎり的の上をかすめていきました。

「あ~中ったと思ったけどな~。これはねらいと言うよりも、近的と同じところに抜いているんだから妻手が離れで落ちているんだろうな~。とりあえずこのまま普通に引こう。」

続く3本目も同じところに抜けました。

「あ~今度こそ中ったと思ったけどな~。感触は悪くないんだけど。でも最後だし、ちょっとねらい下げてみよう。」

ということで、4本目だけは本当に近的で狙っているのと同じような的付で引いてみました。するとこの矢は扇の中心部に的中しました。

「イエ~ス!!遂に中った!やった!!!」

結局1中だけだったのですが、これまで1中もしたことがなかったのでかなり嬉しかったです。的中賞の湯飲みも頂きましたし、「よっしこれを来年まで使うぞ~♪」とか思っていました。初の的中ということもあったのですが、扇の的でも近的の的でも同じように引けたこともあって、自分的には結構満足していました。とはいえ、2中以上しなければ順位決定の対象にもなりませんし、この日は午後に約束もあったので最後まで見届けることなく帰ることにしました。実は的中とは別に参加者全員対象のくじがあって、くじに当たれば扇風機か何かもらえたようだったのですが、昨年の宇都宮大会で自転車頂いていて再びこういうのが当たるとも思えなかったのでかえってしまいました。普段は大会に行って4射1中だとしょんぼりして帰ってくるのですが、このときは結構満足でしたし、その週の金曜日に中禅寺湖で行われる扇の的は「イケるんぢゃないか☆」くらい思っていました。とりあえず退き胴への入れ方は今回の方式のほうがやりやすいようですね。少なくとも自分には合っていると思いました。遠的をやったときに感じたとおり、本来は矢筋に伸び合うのですから、ねらいが上につけばその分だけ妻手は下に下がるわけです。ただしこれを残心の形だけで合わせようとすると結局手先で方向を探ることになってしまい、仮に形だけ合ったとしても手先離れは改善されない訳です。なのでせっかく遠的や扇の的をするのであれば、近的と同じような間隔で同じような部分に気をつけて行射したほうが、自分の悪癖がよりはっきり解っていいと思います。そういうことが感じられただけでも、自分にとっては今回の大会に参加して有意義でした。

ちなみに...自宅に到着してから「事件」は起きました。車から荷物を降ろす際に、今回的中賞でせっかく頂いた湯飲みの箱を落としてしまったのです。いい音したな~。というわけで、来年まで使う気満々であった湯飲みは一度も使われることなく危険ゴミと化してしまいましたが、これはまた来年頂けるように頑張れと言うことなんでしょう。