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飯田橋の難関大学受験専門塾

飯田橋に誕生した難関大学受験専門塾の指導主任が贈るブログ

年末に思うこと

2008-12-21 20:30:31 | Weblog
思えば中学生の頃、私が数学を真剣に学び始めたのは
自分にコレといって得意なものが無いことに不安を感じたからでした。

皆が数学という学問の道に進むわけではないし、
数学は夢の実現のために必要なだけかもしれない。

もしかしたら、数学を好きにはなれなくても
今まで勉強してきた時間を無駄にしたくないから
数学を手放したくないだけかもしれない。

ただ1つ、ヘウレーカで学ぶ生徒全員の胸中に
「力をつけたい」という強い志があればよいのだと思います。

ブログはこれから小休止に入りますが、
その間もヘウレーカは、冬期講習に躍動しています。

たとえ学問の道へ進む気が無くても
たとえ将来の夢が今見つからなくても
たとえ一流大学に受かりたいだけであっても
たとえ数学が苦手であっても
たとえ文系の生徒であっても
たとえ進学校に通っていなくても
たとえ浪人生であっても

大切にしてほしいのは「数学に対する成長意欲」。
敷居の高い大学に進学するために
敷居の高い塾に足を踏み入れる覚悟をもった中高生に
「成長」という刺激をたくさん与えられればと思っています。
(数学好きの方ももちろん大歓迎です。)






……そろそろブログは第一幕を下ろします。

次回は年明けの更新になりますが、
読者の方も、よいお年をお過ごしください。

それでは、失礼いたします。


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数学専門塾ヘウレーカ
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成長プロセス総まとめ

2008-12-20 17:39:26 | Weblog
1ヶ月半にわたる語りも、そろそろお開き。

今回は、ここまでのまとめを行います。

「6つの成長プロセス」の相関を、私たちは以下のような領域で捉えています。
「6つの成長プロセス」を大切にする私たちの意思が伝わったなら嬉しく思います。




これらの言葉を借りれば、進学校に通う生徒ほど、

・深く知る
・知識の融合

という、数学学習の両輪をバランスよく学べていないケース

そして

・起源を知る
・数学的思考

といった「高度な」数学に、時期尚早の段階で進んでしまい伸び悩んでしまうケースが多いものです。


成長プロセスをバランスよく鍛えることが何より大切なこと。

・深く知る
  ↓
・知識の融合

という学習ステップとともに、

・Gmap-c

に基づいた学習で、
自分で目標を設定、現在の課題を分析していく姿勢を養う。

学習成果の向上とともに、
数学に対する自信が芽生えたら

・数学的思考

の出番。(いわゆる「偏差値60の壁」を突破するラインです。)
難問を自力で攻略する思考回路を鍛えます。

ときには

・起源を知る

ことも必要。
数学のそこここに存在する「そもそも何?」を知ることが
数学の本質的理解へと誘うのです。


また、ヘウレーカは数学専門塾として
「アカデミックな数学を重視するのではないか?」
という誤解を与えてしまうかもしれませんが、
生徒のもつ成長課題は人それぞれ違ってしかるべきですから、
ヘウレーカは自分たちの数学に対する個人的趣向を生徒に押しつけません。

同時に見逃してはならないこと。

それは、生徒の大目標が共通して「大学受験合格」であるということ。

ヘウレーカは

・大学別の対策

により、
出題傾向の分析や、戦略を立てるサポートを徹底していきます。



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数学専門塾ヘウレーカ
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大学別の対策(2)-私立医学部の対策-

2008-12-16 16:25:29 | Weblog
私大医学部の特徴は、
大学ごとに出題傾向が異なることに加え、
典型問題や計算が面倒な問題が多く、
逆に数学本来の難問は少ない、というところにあります。

もちろん、前述した東大・東工大向けのもの以上に
最適な学習プランを用意する必要があります。

例えば、最近、学費改革とともに波にのっている
順天堂大学の場合、
毎年3問構成で、第三問は教科書に載っている定義の説明や
有名公式の証明が定番となっています。
(ちなみに2008年度の入試では
 「正弦定理」の証明が出題されています。)

ですから、順天堂大学を志望する生徒には、
授業の中で登場する有名な定理(公式)の証明を必ず取り上げ、
その証明を自力で記述できる状態に仕上げます。

志望校ごとの入試対策を行う必要性を感じていただけたでしょうか。

ヘウレーカは、大学別の対策によって、
受験で高得点を取るための応援をしていきます。



(次回更新は12月20日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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大学別の対策(1)-東大・東工大の対策-

2008-12-13 15:57:20 | Weblog
ヘウレーカは数学専門塾ですが、
自分たちの趣向を生徒に押しつけることはしません。

ヘウレーカは数学を専門とした、
大学受験突破を目的とした塾であることを再提起しておきます。

入試問題には大学ごとの特徴や出題傾向がありますから、
当然、志望校ごとの入試対策を行う必要があります。



都内の理系二大巨頭である
東大と東工大を例にとって説明しましょう。



例えば東大(前期)では、
毎年6題の出題で、出題内容に関する特別な偏りはなく、
典型問題、新型の良問、計算力勝負の問題、時間のかかる難問が
均一に混在しています。

また、制限時間内にすべての問題を解き切るのは量的に困難です。

バランスのとれた出題・時間的な束縛から見ても、
入試問題を通して受験者の万能性・合理性といった部分を
見極めているように感じられます。

このような特徴から、東大用の対策として

・特別に「ヤマ」を張った学習は行わない
・出題されやすい微積・確率・数列・整数への対応力を十分に深める
・6題中4題を完答するために、問題の難易を瞬間的に把握し、ペース配分をつかむ練習を行う

が挙げられます。



東工大(前期)の場合は、
基本的に毎年4題の出題で、数Ⅲ微積、確率はほぼ毎年出題され、
重厚な問題を時間をかけて解き切る姿勢が問われます。

また、見逃してはならないのが、
東工大には、過去に出題されたものに酷似した問題が
出題される文化があるということです。

さらに、年度による難易度のばらつきが東大以上にあります。
(ここ数年は安定していますが、例えば2001年度は正答率50%でも
 上出来とみなされたほどです。)

このような特徴から、東工大用の対策として

・典型的難問を深く考え、本質に迫る経験を積む
・数Ⅲ微積と確率の対策を十分に行う
・過去問演習を徹底する

が挙げられます。



このように、大学によって学習の方向性が決まるのです。



次回は、東大・東工大とともに高い需要を誇る
私立医学部を例にとって説明していきます。



~続く~

(次回の更新は12月16日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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Gmap-c(3)-Gmap-cとは-

2008-12-11 22:52:18 | Weblog
『効果的学習プロセス』を支えるもの。

その名も「Gmap-c」。


① 達成すべき目標を定める <Goal>
   ↓
② 現在の自分の実力を正確に把握する <measure>
   ↓
③ 自分の目標と実力のギャップを分析する <analyze>
   ↓
④ ギャップを埋めるべき学習方法を決める <plan>

そして、このサイクルを管理する <control>


自身の学習設計を補完するツールです。

授業前には生徒自ら目標を設定し、授業後には振り返りさえも行われる…。

私たち講師陣がお手本とならねば、
生徒が使いこなすはずがありません。

少人数制指導ならではの「きめ細かいコミュニケーション」を通して、
生徒ひとりひとりの学習管理をサポートしたいと思います。



(次回の更新は12月13日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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Gmap-c(2)-効果的学習法の実践例-

2008-12-09 22:40:38 | Weblog
① 達成すべき目標を定める
   ↓
② 現在の自分の実力を正確に把握する
   ↓
③ 自分の目標と実力のギャップを分析する
   ↓
④ ギャップを埋めるべき学習方法を決める


この学習法の例として、
次のようなケースを考えてみましょう。

三角比の計算で悩むA君がいたとします。

A君は計算ミスを減らしたいと願っているのですが、克服方法が分かりません。
実際に計算をさせると、全体の半分程度しか合っていません。

ミスの原因を詳しく調べてみると、
A君は sin(90°+θ) などの「直角絡み」の三角比でつまずくことが分かりました。

以上のことを踏まえて先ほどの学習サイクルに当てはめると、次のようになります。

① 三角比の計算精度を高める
   ↓
② 現在の計算精度は50 %
   ↓
③ ミスの原因は直角絡みのもの
   ↓
④ 直角の絡む三角比について基本から学習する


このように、現状を分析した上で学習方針を練っていきます。

・目標を見つけ続ける力
・目標を達成し、自己成長を続ける力

という、今後の人生に必要不可欠な力の身に付く学習方法であると、
私たちは確信しています。


しかし、最も大切なのは
「具体的にどうやってその学習法を実現するか」の方でしょう。

次回は、そのことについてお話します。



~続く~

(次回の更新は12月11日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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Gmap-c(1)-学習効果を最大化する方法とは-

2008-12-08 14:52:04 | Weblog
「深く知る」
「知識の融合」
(ときどき「起源を知る」)
   ↓
「数学的思考」

このような成長プロセスに即していて、
かつ効果を最大化できる学習方法はあるのでしょうか?

今回は、学習効果の最大化について説明したいと思います。

単刀直入に
私たちが掲げる効果的学習プロセスとして、


① 達成すべき目標を定める
    ↓
② 現在の自分の実力を正確に把握する
    ↓
③ 自分の目標と実力のギャップを分析する
    ↓
④ ギャップを埋めるべき学習方法を決める


上記①~④のサイクルを提案します。



次回は、具体例を挙げて説明していくことにします。



~続く~

(次回の更新は12月9日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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数学的思考(6)-まとめ-

2008-12-06 19:02:18 | Weblog
難関大学では、入試頻出の典型的な問題以上に、
(努力でカバー可能な範囲内で)
オリジナリティーに富んだ問題が出題されます。

この領域ではもはや
典型問題を頭に叩き込むだけの「パターン学習」が
意味をなさないことは明白です。

『数学的思考』は、こんなときに効果的です。

① 要点をつかむ(具体化など)
    ↓
② 解答への筋道を考え、具体的な作業に落とし込む
    ↓
③ 作業を実行し、解答にたどり着く

という論理的枠組みをしっかりと行って、
既存の知識を使いこなす状況まで落としこまなければなりません。



パターン頭脳に陥らないための
「数学的思考」の強化を目指す場合、
重要なことが二点挙げられます。

まず第一に
無暗に難解であったり無駄に複雑な問題をいくら解いても
「数学的思考」は育たない、ということです。

最も効果的なのは
「意図が明快でシンプルなのにあと一歩で息詰まる難問」に多く触れること。
自力で解決できるにせよ悩んだ挙句に教えてもらうにせよ、
明快かつ「一歩」という明確な論理的欠陥は、その瞬間に克服されます。

ヘウレーカでは数学の専門家が選び抜いた良質な難問に多く触れ、
「数学的思考」を鍛えていきます。

第二に
「数学的思考」に頼るだけでは
やはり難問を解くことはできない、という事実があります。

「数学的思考」とは
問題全体の筋道を明確化する手法ですから、
落としこまれた具体的な作業そのものができなければ、
やはり問題解決には至りません。

頭の中で解決していても、
手を動かして答えを出せなければ意味はありません。

そのような観点から、特に
「深く知る」
「知識の融合」
という2つの成長プロセスの重要性が際立ちます。



~以下、本ブログより抜粋~

いま、難関大学の数学の入試問題で要求されているもの。
それは、「解法パターン習得」の先にある、
自ら問題の本質を見抜き、
自ら解答へのアクションプランを見つけ出し、
自ら具体的なアクションを実行できる能力。
すなわち『実践力』。

~~~~



「深く知る」
「知識の融合」
(ときどき「起源を知る」)
   ↓
「数学的思考」

という流れによって、
難関大学の数学に求められる「実践力」が身に付くのです。



(次回の更新は12月8日です)

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数学的思考(5)-魔方陣の解答-

2008-12-04 17:19:15 | Weblog



「未知数を文字でおく」ことは中学以降の数学では当然の作業ですね。
今回は、魔法陣の左上の数字をxとおきます。



まず、「要点をつかむ」に取り組みます。

例えば、③について考えてみましょう。
左側の列と上の行を考えれば、x+1+③=x+19+96より、③=114となります。

次に、①について考えてみましょう。
右肩上がりの対角線と上の行を考えれば、114+①+96=x+19+96より、①=x-95となります。

このように、各行・列・対角線の2つを選んで方程式を立てれば、魔法陣の各マスの値がxを用いた形で表現できるようです。

では、どのようにしてxを求めるのか。
「解答への筋道を考え、具体的な作業に落とし込む」に移ります。

上のような計算を続ければ、各マスの数字がxを用いた形で表現できます。
ということは、どの行・列・対角線の和も、xを用いた形で表現できるわけです。
このxを用いた和の表現が2通りあったら?
これらを方程式で結べば、xが出そうではありませんか!

これが「解答への筋道」。
「具体的な作業」とは、すべてのマスを、xを用いた形で表現することです。



以上で、頭の中での格闘は終わりました。

最後に、実際にxを求めます。



各マスのxを用いた表現は上にまとめたようになります。

上の行と右肩下がりの対角線を考えて、
x+(x-95)+(x-190)=x+19+96 よって x=200が得られます。

以上により、魔法陣の左上の数字は200であることが分かりました。……(答)



~続く~

(次回の更新は12月6日です)

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数学的思考(4)-努力がなかなか実らない方へ-

2008-12-02 19:45:40 | Weblog
※ この記事は前々回からの続編となりますので、じっくり読み進めたい方は前々回の記事からご覧ください。



・(はじめの7項を調べてみたところ)4,4,2という値の循環が起こっていそう!・・・<要点把握>
          ↓
・だから(多分)第2003項の1の位の数は4だ!
          ↓
・どうやって循環が本当に起こっていることを証明する?
          ↓
・数学的帰納法を使えば証明できる!・・・<実現可能>


以上で、頭の中では問題を攻略できました。

数学を得点源にできる生徒は、頭の中に上の方針が浮かんだ瞬間、
「よし、解けた!」という確信に至ります。

その時点で答案用紙は白紙であっても、勝負はついてしまっているわけです。


『数学的思考』の強化を図った授業では、
問題を攻略するための枠組み(戦略)の構築を重視する分、
具体的な処理や計算は生徒自身に任せる、という姿勢をとることになります。

と言うことは、
『数学的思考』の強化を目指す場合、ある程度の「実践力」をあらかじめ仮定されているわけです。

たとえば
上の問題を授業で扱ったとして、(2)の後半部分の解説を行ったとしたら、
理想として、帰納法の証明は生徒自身の裁量に任せる形になるでしょう。

ですから、帰納法の実践力があらかじめ備わっていなければ、
「思考プロセス」に対する理解は薄れてしまう危険性があります。



「基礎はできるのに、入試問題になると解けなくなる」
「初めて見る問題は解ける気がしない」

と悩んでいる中高生の方へ。



一般に、「思考プロセス」がわかった瞬間は、爽快感に浸れます。

しかし、現状を打破する上で大切なのは「加えて具体的な処理ができるかどうか」です。

できる方にとって「思考プロセス」の強化は最善の方針でしょう。



そうでない場合は・・・
次のことを伝えたいと思います。



「思考プロセス」が分かったからといって、そこで手を止めるべきではない。
具体的な処理がおぼつかないのなら、今の課題は『数学的思考』ではないかもしれない。

思考プロセスと具体的な処理の一挙両得を目指すという戦略は、
本人に相当の合理性が備わっていない限り、どっちつかずの失敗を招きます。

的確な課題は、私たちの言葉でいえば
「深く知る」「知識の融合」であるのかもしれません。


(「自分が該当する」という方へ・・・
この領域での伸び悩みは、伸び悩む要因が多岐にわたります。
上記の内容がすべてではありません。個人の判断が難しい部分ですから、
信頼できる指導者の方に相談されるのが良いでしょう。)



ここまでの総括として、
中高全学年が取り組める、以下の問題をお届けします。





~続く~

(次回の更新は12月4日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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