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飯田橋の難関大学受験専門塾

飯田橋に誕生した難関大学受験専門塾の指導主任が贈るブログ

数学的思考(4)-努力がなかなか実らない方へ-

2008-12-02 19:45:40 | Weblog
※ この記事は前々回からの続編となりますので、じっくり読み進めたい方は前々回の記事からご覧ください。



・(はじめの7項を調べてみたところ)4,4,2という値の循環が起こっていそう!・・・<要点把握>
          ↓
・だから(多分)第2003項の1の位の数は4だ!
          ↓
・どうやって循環が本当に起こっていることを証明する?
          ↓
・数学的帰納法を使えば証明できる!・・・<実現可能>


以上で、頭の中では問題を攻略できました。

数学を得点源にできる生徒は、頭の中に上の方針が浮かんだ瞬間、
「よし、解けた!」という確信に至ります。

その時点で答案用紙は白紙であっても、勝負はついてしまっているわけです。


『数学的思考』の強化を図った授業では、
問題を攻略するための枠組み(戦略)の構築を重視する分、
具体的な処理や計算は生徒自身に任せる、という姿勢をとることになります。

と言うことは、
『数学的思考』の強化を目指す場合、ある程度の「実践力」をあらかじめ仮定されているわけです。

たとえば
上の問題を授業で扱ったとして、(2)の後半部分の解説を行ったとしたら、
理想として、帰納法の証明は生徒自身の裁量に任せる形になるでしょう。

ですから、帰納法の実践力があらかじめ備わっていなければ、
「思考プロセス」に対する理解は薄れてしまう危険性があります。



「基礎はできるのに、入試問題になると解けなくなる」
「初めて見る問題は解ける気がしない」

と悩んでいる中高生の方へ。



一般に、「思考プロセス」がわかった瞬間は、爽快感に浸れます。

しかし、現状を打破する上で大切なのは「加えて具体的な処理ができるかどうか」です。

できる方にとって「思考プロセス」の強化は最善の方針でしょう。



そうでない場合は・・・
次のことを伝えたいと思います。



「思考プロセス」が分かったからといって、そこで手を止めるべきではない。
具体的な処理がおぼつかないのなら、今の課題は『数学的思考』ではないかもしれない。

思考プロセスと具体的な処理の一挙両得を目指すという戦略は、
本人に相当の合理性が備わっていない限り、どっちつかずの失敗を招きます。

的確な課題は、私たちの言葉でいえば
「深く知る」「知識の融合」であるのかもしれません。


(「自分が該当する」という方へ・・・
この領域での伸び悩みは、伸び悩む要因が多岐にわたります。
上記の内容がすべてではありません。個人の判断が難しい部分ですから、
信頼できる指導者の方に相談されるのが良いでしょう。)



ここまでの総括として、
中高全学年が取り組める、以下の問題をお届けします。





~続く~

(次回の更新は12月4日です)

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数学専門塾ヘウレーカ
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