まさおレポート

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虚数は世界を不思議で満たす

2018-02-26 | AIの先にあるもの

空を群盲象をなでるように探求してきたが、虚数の世界とその写像として物理的?にメタファとして理解するのがひとつの方法ではないかと落ち着き始めている。修行で空を悟るなどの方法ははなから諦めているし、そのような悟りがあるとも思えない。しかし空と並ぶ救済、憐憫の方はショーペンハウワーの理解をよすがにしているが、今ひとつ腑に落ちないのである。なにが腑に落ちないか、憐憫が乾きすぎているためだが、これはまだまだ追求していくしかあるまい。

とにかく虚数だが空のメタファとして使える根拠をメモしておきたい。

虚数と数学者

数学者たちは虚数についてどのように述べているか。

ガウス(1777年-1855年)はこの先どんな計算や方程式が出てきても、これ以上、数を増やす必要がない」ということを、証明した。

神が自然数を創造し、他はすべて人間が作った。
クロネッカー(1823~1891) 

虚数とは、神霊が宿る驚嘆すべき住処であり、存在と無の両面をそなえている。
ライプニッツ(1646~1716)

ガウスは真に自信に満ちた科学的な方法で複素数を用いた最初の数学者である。
ハーディー(1877~1947)

実数は数学の対象としては不自然に偏狭で複素数の範囲においてのみ数学の諧調的、統一的の発達の可能であることが認められて今日の数学は複素数の数学となったのである。
高木貞治(1875~1960)

実数の領域における2つの真実を結ぶ最も容易な近道は複素数の領域を経由することがよくある
アダマール(1865~1963)

西洋の一次元的な見方を数直線に譬えれば、東洋のそれは複素平面、大小を超越した虚数の世界にある、といえよう。虚数の情緒とは、この意味なのである 吉田武「虚数の情緒」

スタイナーは虚数要素を「幽霊」又は「幾何学の暗黒面」などと罵っているが、それは偏狭である。  高木貞治の「近世数学史談」

スタイナーの思想は、カルマの法則により同じ民族の元には再び生まれてこない「生まれ変わりの思想」を前提としており、このスタイナーがなぜ虚数要素を「幽霊」又は「幾何学の暗黒面」などとののしったのか。

虚数と物理学

数学が「万古不変の宇宙語」であることは虚数の導入なくしては考えられない。数学と物理は独自に発達したのだが数学が物理学の表現を超えてあらたな発見を支えているが、この不思議さはアインシュタインの次の言葉「この世界について最も理解できないことは、それが理解できるということである」を「この世界について最も理解できないことは、それが数学で理解できるということである」と言い換えて表現できる。さらに「この世界について最も理解できないことは、それが虚数で理解できるということである」とも。

虚数とSFの現実化

量子力学と虚数は切っても切れない縁で結びついている。SFの極北であるテレポーションが視野に入ってきた。もちろん人間レベルのテレポートまでは遠いが、少しだけ近づいたということが重要で、かつ人類始まって以来の驚きでもある。

2014/06/30国立情報学研究所の報道によると

巨視的物体の新たなテレポート方法の開発に成功
国立情報学研究所(所長:喜連川 優)とロシア科学アカデミーの研究チームは、可視可能な大きさの物体をテレポートする新たな方法を開発しました。 テレポーテーションは、 ある物体(より正確にいうと物体の量子状態)を、情報を送信せず、1つの場所から別の場所に送る方法です。 原子や光子等の微小な粒子のテレポーテーションは実験でも実現されていますが、それよりも大きな物体のテレポーテーションは困難であることが知られています。今回、研究チームは、巨視的物体においても存在する新たな「もつれ状態」を見つけることにより、これを克服する方法を開発しました。このもつれ状態を使って、何千以上という原子のテレポーテーションが可能であることが証明されました。

虚数は世界を不思議で満たす(虚数→量子力学→不思議な世界観)

①エネルギー、長さ、速度、時間にはそれ以上分割できない最小の限界がある。(プランクの量子仮説)

無意識にどこまでも小さな長さ、速度、時間があると思っていた。

②物質の位置と速度、エネルギーと時間をそれぞれ同時に正確な値で決めることはできない。(不確定性原理)

ウィーン大学とオーストリア科学アカデミーは、量子力学の対象となるミクロの世界において、ある時計の時刻を正確にすることによって、周囲の時計がその影響を受け、不正確になる効果があることを解明した。これは量子力学と一般相対性理論から導かれる根本的な効果であり、時間測定の物理的限界を示すものであるという2017/03/22 13:28:49マイナビニュース

電子の位置は確率的にしか計算できない。(ボルンの確率解釈)

現在の行為が、過去の状態を変化させてしまう。(観測問題)

別の世界が同じ空間に共存してしまう。(パラレルワールド多世界解釈)

③電子の二重スリットの実験から1つの電子が同時に複数の場所に存在することができる。

④反物質や負のエネルギー、ダークマターにダークエネルギー、絶対0度より低い状態がある。

⑤ 完全な真空というものはない。(ディラックの海)

 

無理数から虚数

物理学における数学の、非合理なまでの有効性

数の概念は宇宙に存在し得ないものも含む

「近世数学史談」 高木貞治著 読書メモ

お盆の空想 正、負、虚数

「素数の音楽」マーカス・デュ・ソイ 現代の守護神 RSAはその座を追われるか


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