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バイク・キャンプ・ツーリング

NERIMA爺、遅咲きバイクで人生救われる

2000年1月31日 伊豆・爪木崎

2025年04月24日 | 2000年
1月31日(月)




 今日の最高気温は10度前後という予報。関東地方は晴れ。
 1回はバイクでいきたかった伊豆半島1周。午前6時には起床。前の晩500ミリのカンビールを6本をじっっくり時間をかけて1人で飲んでいたせいか、胸焼けがする。睡眠時間は約5時間。胃の中にある未消化の固まりがときおりぐっと突き上げくる。このまま吐き散らしたら、どんなものが食道を逆流してくるか想像できる感じだ――スポンと食道を詰まらせるようにしてゲロするときの感覚がある。
 夜食に食った宅配・天ぴんの「特盛り天丼・1100円也」の残り、あのくたくたになった油ギトギトを寝る直前にバカ食いしたので、それが1晩かけて濃縮されたといった感じだ。ただいま発酵前段階といったところか。
 ただ、アルコールは抜けている気がする。

 環8を用賀インターまで走る。この時間、結構混んでいる。環8を走っている間に、東の空が徐々に群青色に染まりくっきりと明けてくる。いい天気の予感。天気だけはいいようだ。厚木から小田原道路。そのまま真鶴道路、熱海ビーチラインを使って湯河原・熱海まで突っ走る。
 ときおり、胸に酸っぱいものがつきあげてくるのを、ぐっと嚥下。ああ気持ち悪い。
 伊東市から海岸よりの狭い道路を走り、城ヶ崎海岸。よくテレビで観る断崖に掛かる吊り橋を渡ってみるが、まったく実用性のないただの観光橋。見る価値はないような気がする。

 まだときおり胸にこみあげてくるものがある。メシを食う前に温泉に浸かるつもりで、下賀茂温泉を目指す。途中、ラッコがいるという下田海中水族館にウキウキしながらいってみるが、門の前に立て看板。この日より4日まで休館日とのこと。
 がっくり。
 爪木崎もスイセンの時期とかで、観光バスでごった返していたので、駐車場手前でUターン。
 下賀茂温泉は入浴料900円。中のロッカー使用料100円。計1000円。11時半から1時過ぎまで約1時間半の休憩。客はあまりいなく、浴槽は気持いい。サウナ、外の露天風呂、オレンジ風呂、打たせ湯、まあ、いまどきどこにでもある温泉施設という感じかな。ゆっくり休息。ようやくハラがへってくる。
 10年以上前にはじめて伊豆を車で旅行した落居の民宿までいってみる。海岸端でまだ営業しているようだ。そのまま急勾配の道を登っていくが、行き止まり。しかし、そのあたりの景色もなかなかのものだ。

 松崎でガソリンを入れたついでに、そこのオバサンにメシ食わせるところはないかとと訊いてみる。魚料理屋の名刺をもらったが、昼は2時までの営業とある。すでに2時半近い。あきらめて、数キロいった先の食堂でメシ。店内はなんだか喫茶店のような造りだ。カウンターに座り焼き魚定食(1000円)を注文。中では30代と思われる女性が1人で切り盛りしている。客席は満席状態で、結構いそがしそうだ。

 定食の魚はアジの開き。うまい。ここでつくっているのですかと訊いてみると、道路の向かい側にあるスーパーで買ったという。
「土産物屋で買うと倍の値段だから、ああいうところで買うといいですよ」
 という言葉をもらう前に、実はそういうところで買おうと今回は決めていたが、ありがたく拝聴。

 食堂で清算をすませ、そのスーパーにいくと、さすがに海沿いの町で地元の人相手の店だけある。いろいろな種類の魚が、1本まるごと発泡スチロールの箱にごろごろ置いてある。さっき食ったアジの開きは1尾90円。近海ものの小さいやつが1尾80円。ホッケの開きが100円。それぞれ2枚づつセルフサービスでビニール袋に詰めて、レジにもっていく。これで540円。安い。土産物屋の半分以下の値段だ。やはり土産を買うなら、地元の人が買い物に行くところが一番だと再確認。

 時間は午後3時半過ぎ。ちょっと急ぐ。
 土肥町から戸田、さらに大瀬崎を回って伊豆長岡方面へ。
 ここからどうやって帰るか少し迷う。このまま小田原に抜けてもいいが、午後9時くらいまでに帰り着けばいいので、136号を沼津方面に左折、さらに1号線を左折、246号に乗る。だが、すぐに霧雨のようなものが舞ってくると、だんだんとそれが雪に変わってくる。東名裾野あたりで高速に乗ろうかと思ったが、並行して走る高速の電光掲示板を見ると「裾野~大井松田・雪・50キロ規制」とある。だあああ。

 どうにでもなれと、そのまま246号を北上。雪はだんだんひどくなる。
 時計を見ると、午後6時。
 もうあたりは真っ暗。地吹雪のようにざああっと雪が前方から吹きつけてくる。
 バイザーにも雪が貼りつく。あれだけ晴天で、天気がよかったのがまるでウソのようだ。オーバーパンツ、ブーツ、グローブ、それぞれゴアテックス仕様なので、それほど寒くはないが、メットの中に冷気が浸みてきて耳が痛い。対向車がくると、ヘッドライトの明かりが雪に反射して、ほとんど前が見えない。御殿場あたりでは、道がシャーベット状の雪に覆われてくる。
 なんか、やばい。
 どこかで雪が積もってきたら、即Uターンして沼津のホテルでも宿泊しようと真剣に考える。
 前後をトラックに挟まれて、とにかくいけるところまでいこうと慎重に運転。やがて右手下方に街の明かり。と、雪も収まってきて、ほっとする。

 このまま246を東京まで走ろうかと思ったが、先々で渋滞の電光掲示。大井松田から東名に乗る。中井PAで休憩。さすがにバイクは1台もいない。眠気覚ましにブラックブラックガムを噛んでいると、ガリッと異物感。奥歯の詰め物が欠けたようだ――翌日、歯医者にいくと、これは詰め物が取れたのではなく、たんに虫歯が欠けただけと判明。ついてない。そのあとは順調に環8まで走る。渋滞を覚悟するが、不思議なほど谷原までスムーズに走れる。午後8時半帰着。この日の走行距離、約450キロ。