まりさん824のブログ

●美術館めぐり・イッセイミヤケ・旅行大好き●お得で美味しいお店を食べ歩き選び抜いた良いものだけをレポート!

『第24回<東京の夏>音楽祭2008』紀尾井ホール-1/2

2008年08月02日 | 美術館めぐり・芸術鑑賞
★7月3日~31日迄開催された音楽祭のフィナーレのフェスティバル・ガラコンサートを楽しんできました.

オープニングは●ハープ/吉野直子さん・ハープ「トゥルニエ:ソナチネOP.30」前から5番目の中央のスペシャルシートでしたから 演奏者の指のタッチ.音の広がりーの演奏が 間近にあって 最高でした.※吉野さんはロサンゼルスで6歳から教育を受けて海外で数々の受賞.今回のマルセル・トゥルニエの華麗で優雅なハープの世界を堪能しました.

音楽の録音技術も素晴らしいけれど 楽器と演奏者が繰り広げる生の演奏はやっぱり感動です.

●「デュテイユー:前奏曲 第三番」ピアノ/中野翔太さんが演奏、この名曲は別題で「逆さま遊び」と呼ばれ 前後 どちらから読んでも同じ形になる回文風の音の配置になっていて とても面白い曲です.

●「ガーシュイン:パリのアメリカ人」は2台のピアノの左側を松永貴志さん、右側を中野翔太さん..お2人の演奏シーンは面白くて 松永さんは金髪にワックス、黒のズボンにエナメルの靴で大胆なファッションに大きな動きの演奏で 中野さんは 精確で静かな演奏です.やんちゃな青年と生真面目な青年の演奏で 曲目のパリに来たアメリカ人が様々な音楽に感動している光景(ブルースやチャールストン等)が再現されてとても愉快でした.

●「バルトーク:二台のピアノと打楽器のためのソナタ」
ステージの前面中央に八の字に並べた2台のピアノ、後部中央に打楽器を2つ.
黒のファッションの4人が登場.ピアノ/中川謙一さん、稲垣聡さん、打楽器/野村文子さん、池永健二さん

ピアノのタッチも譜面も みせる舞台構成でした.
 ベラ.バルトーク(1881~1945)の
ピアノを打楽器のように扱う独特の書法が 譜面にも現れていて 観客席からも見えて楽しかったです.
静かな感じから 爆発のようなお祭り騒ぎのような曲風とそのアトの余韻..消えるような ..不思議な長い曲譜でした.

●「ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲」
フルート/木の脇 道元さん、ピアノ/稲垣 聡さん.

クロード・アシル・ドビュッシーは 絵画や詩から受けた印象を音楽で感覚的に現す印象派の作曲家です.目をつぶって 音楽の世界に入っているうちにフルートとピアノの音色でつい うたた寝をしてしまいました.
木の脇さんの ソロの演奏もされました.

●「メシアン:世の終わりのための四重奏曲」
ピアノ/中川翔太さん、クラリネット/亀井良信さん、ヴァイオリン/川久保賜紀さん、チェロ/工藤すみれさん

川久保さんはメロン色のロングドレス、工藤さんはレモン色のドレスでとても夏らしくて 可愛くて綺麗でした.

※オリヴィエ・メシアン(1908-1992)のこの曲は
第二次世界大戦中の1941年、ドイツ軍の捕虜として収容されていた時に作曲された曲です.敬虔なカトリック信者で神学者で鳥類学者でもあったメシアン.

ヨハネ黙示録第10章から直接霊感を受けて書かれた全8楽章ー凄いです..
1941年に5000人の捕虜を前にして初演された演奏は 想像できますか?
ピアノ+クラリネット+ヴァイオリン+チェロの珍しい楽器構成は収容所内で出逢い作品の初演を務めた音楽家達の演奏楽器に由来したものでした.凄い曲です.

工藤すみれさんの演奏は 私のお気に入りです.
※工藤さんは 2006年~ニューヨークフィルのチェロ奏者として活躍されています.リサイタルの他 東京都響、日本フィル、読売日響、日本フィル、新日本フィル、東京シティフィル、関西フィル、名古屋フィル、札響等々 数々の共演をされています. CDでも 是非聞いてみてください.お薦めです. 


最新の画像もっと見る