プラハの街と装飾吊り看板・その2

2017-07-09 22:16:31 | 旅行 ・ 装飾吊り看板

 

  こんにちは。

  大雨の水害が大変な状況ですね。気温が高いので被災地の皆さんの疲労や衛生面のことが心配。

  一日も早く救済の手が行き届きまように、国のほうももう少し迅速に動いて頂きたいものです。

 

  今回はチェコの首都プラハの2回目にして最終回です。

  プラハ城などの有名観光スポットは、2011年に4回にも分けてご紹介しましたので今回は

  省略し、プラハの別の側面をお伝えしたいと思います。

   少し長くなりますけど、最後までよろしくお付き合いください。

 

  ↓下の吊り看板は二つが重なって見えにくいのですけどユニークなデザインがお分かりでしょうか?

  どうしてこんな至近に取り付けたのか・・お互いに看板効果半減です。

  後ろのチャイニーズレストランの看板は、四角い板を吊ってあるだけですので。

  右端にある黒い建物は前回その1でもアップした火薬塔(パウダータワー)。 

            

  ↑帽子をかぶったような面白い塔の屋根の形は、プラハのあちこちで見かけました。

  こんな極端な形は他の国では見た記憶がありませんので、ボヘミア独自の文化ではないかと。

  ボへミアはかってチェコの西部から中心部にあった国で、第一次大戦後にチェコスロヴァキア

  共和国に入りました。プラハはもとはボヘミアの中心都市だったのです。

 

  ↓下にも同じ形の屋根が。ここはブルタヴァ河(モルダウ)に架かっているカレル橋の上です。

  黒い帽子の塔は橋塔。上から見張れるようになっていて、敵の侵入を防ぐための門でした。

            

 

  カレル橋を渡って↑上の橋塔のアーチをくぐってゆきますと、マラーストラナ広場という宗教的な

  広場が開けました。↓

  正面は聖サルヴァトール教会、緑のドーム屋根は聖フランティスク教会。         

            

  ↑ここからは見えませんが、正面の奥から右手奥にかけて「クレメンティヌム」と呼ばれる巨大

  建築群が広がっており、かってイエズス会(修道会)の大学や寄宿舎が置かれていました。

  イエズス会がここにクレメンティヌムを造ったのは、フス派を中心としたボヘミア・カトリック

  教会を絶滅させ、イエズス会の勢力を拡大するためでした。

  計画通り、ボヘミアカトリック教会は17世紀初めに絶滅します。

 

  ↓下はそのクレメンティヌムの一部。

  16世紀に造られた建築群で、現在は礼拝堂や図書館、天文塔、ホールなどに使われています。

            

 

  ボヘミア・カトリックというのは、ローマ・カトリックに抵抗し宗教改革を唱えて火刑に処せら

  れたヤン・フスの思想を受け継いでおり、イエズス会は宗教改革に反対する勢力でした。

  ヤン・フスは民族的英雄として未だに崇拝されており、この場所に来て初めて「プラハの春」など

  の果敢な民主化運動を起こしたチェコ人の反骨精神のルーツが分かるような気がしました。

      

  ↓最初の広場に戻りますけど、聖フランティスク教会とカレル4世の彫像です。

  カレル4世は、上記の時代よりも遥か以前の1316~1378年の人。

  ボヘミア王国の国王であり、1346年にローマ皇帝に選出された人です。             

             

  ↑カレル4世は、プラハ城内の聖ヴィート大聖堂やカレル橋、カレル大学などを建築させ、ローマ

  皇帝になってからはローマ帝国の中心にプラハを置き、プラハやチェコ国内にさまざまな価値ある

  建造物を造らせました。

  なので、カレル4世あってのプラハ観光地。チェコのお札にも印刷されています。

 

  ↓ちなみに、先程の広場の正面にあった聖サルヴァトール教会のファサードです。

  聖人なのでしょうか、彫像が13体立っていて興味深い建物でした。

            

 

  ↓最初からいきなり重い話になってしまいまして。街へ戻りましょう。

  あいにく雨が降り曇天で、写真が暗いのが残念。

  ここにも黒い帽子のような屋根の別の建物が写り込んでいます。

            

 

  ↓街で拾った吊り看板を幾つかアップします。ドイツの吊り看板などとはかなり違う看板でした。

             

 

             

 

  ↓アヒル?の看板とレコードは繋がっているのです。

             

             

             

 

            

  

  ↓「プラハ国立歌劇場」の近くを通りましたので見に行きました。こじんまりとした歌劇場です。 

            

  ↑こんな所から日本に大勢繰り出して興行に来ることを思いますと、胸にジンときて。

  以前、東京でこの歌劇場のオペラ公演、モーツァルトの「魔笛」を観たことがあるのですけど、

  (言いにくいのですが)悲しいくらいがっかりしましたので、ちょっと複雑な思い。

  国立の歌劇場というので安心かと思って観に行ったものの。

  聞くところによりますと、チェコの歌劇場は皆、国立なのだそうです。

 

            

  ↑上は、観光の中心地旧市庁舎の傍です。正面の赤い屋根の建物は「一分(いっぷん)の家」。

  昔、刻み煙草を売っていたそうですけど、小説家のカフカが一時住んでいたことで知られています。

 

  ↓この「一分の家」の外壁はスグラフィット装飾(だまし絵)になっています。

  ギリシア神話や聖書の絵を立体的なレリーフに見えるように描き、建物を豪華に見せています。

  チェコには、あたかも煉瓦を貼っているかのような外壁など、だまし絵の古い建物が沢山ありま

  した。上手な絵ですとほんとうにだまされます。

            

 

  ↓最後に共和国広場のメリークリスマス。

  天使がラッパを吹いているイルミネーションが素敵でした。          

           

 

 

                              

 

           

 

    

    


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