会議の途中で「これはフライヤーくらい作るんでしょう?」と質問されたのだが、なんだか分からなかいまま「ええ、チラシは作って持って行きますけど。」と答えたところ、相手はそれで満足したらしくそれ以上何も言われなかった。会議室から戻ってきて職場で「ところでさ、フライヤーって何?」って聞いたら、「チラシのことですよ。分かってて答えたんじゃなかったんですか?」と驚かれてしまった。その種の悪運の強さというか、勘の良さというのは定評のあるところだが、その後辞書を調べてみると
flier 飛ぶ人[もの]; 飛行家; 急行列車[バス], 快速艇; 〔話〕 助走スタート; (直進階段の)一段; 〔米〕 ビラ; 〔話〕 投機.
とある。要するに、風で飛んでいってしまうものという意味からビラとかチラシのことを指すようになったらしい。フライヤーと言う用語がどれくらい一般的かどうかは知らないが、和製英語というわけでもないらしいので、少しだけ賢くなったことだけは確かなようである。
そんなこんなで、そのフライヤーの製作の話になったのだが、会議の筋から言うとどうやら台湾に持っていかなければならない。すでに日本語と英語のものは製作を発注していたのだが、急に中国語のものを作るのには時間がない。部下がどうしますかと聞いてきたので、「しょうがないから、英語版のチラシに一部分だけ中文に訳したペーパーをはさんで対処しよう。」と指示したところ、「中文て何ですか?」と言われてしまった。確かにちゃんと中国語でと指示すればよかったので「ごめん、ごめん。中国語では『中文』って書くんだよ。ともかく、台湾だから繁体字で訳してもらって。」と答えたところ、今度はこの「繁体字」が分からないと言われる。「中国語は漢字が多すぎて大変なので、中国は漢字をすごく簡略化した簡体字を使っているんだけど、台湾とか香港は昔の字を使っていて、それを繁体字と言うんだよ。たしか繁縟体とか言うこともあったと思うけど。」と教えると、それで納得したらしく、どうやら広告会社と連絡を始めていた。
そうこうしているうちに、別の部下が「ところで『はんじゅくたい』ってどういう字書くんですか?」と質問をしてきた。なんだかうんちく講座会社版みたいだなあと一人で苦笑しながら、「ゆでたまごじゃないんだから、『はんじゅく』じゃなくて『はんじょく』。繁文縟礼の『はんじょく』。」と答えたのだが、どうやら繁文縟礼が分からないらしい。面倒くさかったので、自分で調べろと言って話を打ち切った。(念のために書くと、繁文縟礼とは「規則や礼儀などが、こまごまとしてわずらわしいこと。繁縟。」を言う。)
なんだか話があちこちに飛んでいるようだが、新しい言葉が乱雑に誕生している一方で、これまで常識と思われていた言葉が失われていく。実は思っている以上にちゃんと会話を成立させることが難しい時代に突入したようである。
なにしろ「情けは人のためならず」なんて言葉は正反対の意味で使っちゃう時代ですからねえ。若い読者のみなさま、この言葉の正しい意味を知ってますか?
flier 飛ぶ人[もの]; 飛行家; 急行列車[バス], 快速艇; 〔話〕 助走スタート; (直進階段の)一段; 〔米〕 ビラ; 〔話〕 投機.
とある。要するに、風で飛んでいってしまうものという意味からビラとかチラシのことを指すようになったらしい。フライヤーと言う用語がどれくらい一般的かどうかは知らないが、和製英語というわけでもないらしいので、少しだけ賢くなったことだけは確かなようである。
そんなこんなで、そのフライヤーの製作の話になったのだが、会議の筋から言うとどうやら台湾に持っていかなければならない。すでに日本語と英語のものは製作を発注していたのだが、急に中国語のものを作るのには時間がない。部下がどうしますかと聞いてきたので、「しょうがないから、英語版のチラシに一部分だけ中文に訳したペーパーをはさんで対処しよう。」と指示したところ、「中文て何ですか?」と言われてしまった。確かにちゃんと中国語でと指示すればよかったので「ごめん、ごめん。中国語では『中文』って書くんだよ。ともかく、台湾だから繁体字で訳してもらって。」と答えたところ、今度はこの「繁体字」が分からないと言われる。「中国語は漢字が多すぎて大変なので、中国は漢字をすごく簡略化した簡体字を使っているんだけど、台湾とか香港は昔の字を使っていて、それを繁体字と言うんだよ。たしか繁縟体とか言うこともあったと思うけど。」と教えると、それで納得したらしく、どうやら広告会社と連絡を始めていた。
そうこうしているうちに、別の部下が「ところで『はんじゅくたい』ってどういう字書くんですか?」と質問をしてきた。なんだかうんちく講座会社版みたいだなあと一人で苦笑しながら、「ゆでたまごじゃないんだから、『はんじゅく』じゃなくて『はんじょく』。繁文縟礼の『はんじょく』。」と答えたのだが、どうやら繁文縟礼が分からないらしい。面倒くさかったので、自分で調べろと言って話を打ち切った。(念のために書くと、繁文縟礼とは「規則や礼儀などが、こまごまとしてわずらわしいこと。繁縟。」を言う。)
なんだか話があちこちに飛んでいるようだが、新しい言葉が乱雑に誕生している一方で、これまで常識と思われていた言葉が失われていく。実は思っている以上にちゃんと会話を成立させることが難しい時代に突入したようである。
なにしろ「情けは人のためならず」なんて言葉は正反対の意味で使っちゃう時代ですからねえ。若い読者のみなさま、この言葉の正しい意味を知ってますか?

迎合するつもりはさらさらないんですが、
まわりは圧倒的に「若者(死語)」ばかりなんで。
やれやれ。。。
(今日もルス番です)
ナウなヤングには勝てないっす。