アンニョン! ~まちゃの宅急便~

大好きな人の国の言葉。

海へ・・・Ⅰ

2006-05-25 | 創作の箱
今回のお話はⅠ・Ⅱ・Ⅲと続きます。
Ⅲでは大人の表現(R)が出てきます。
苦手な方はスルーして下さい。 

 ~*~~*~*~~*~*~~*~



朝食を終え、アイスコーヒーを飲みながら、
真剣な眼差しで新聞を読むあなた
一通り目を通したのか、ガサッっと新聞を置くと同時に
突然あなたが話し出した。

「ジニョン、海へ行こう」

 ・・・え?・・・

私はいつものようにキッチンで、朝食の後の洗い物ををしながら
こっそりと、あなたの朝の真剣な様子を見ていた。

 
「海だよ、海 」

驚いた顔でいる私に、微笑みながらあなたが話し始めた。

「昨夜ジニョンが言ってたじゃないか、
ラスベガスで僕と初めて遇って、ロスでランチを一緒にした後、
海へ行った時の話。」

「ええ・・・」

ソファーから立ち上がるとグラスを片手に持ちながら
キッチンのカウンターに腰を下ろし、はい と私にグラスを渡す。

「あっ、ありがとう」

グラスを泡のついた手で受け取りシンクの中へ。


「あの時の海、素敵だったわねって、あなたとまた行きたいって言ってただろ?
仕事を長期に休むことは難しいからアメリカは無理だけど、
2日位なら何とかなりそうなんだ。」

カウンターに頬杖をつきながら私を見つめ微笑むあなた。


まるで少年のように微笑むその笑顔を見てると、
私の中の「でも・・・」は消えてなくなる。


「そうね・・今ならホテルの方も少し暇な時期だし、お休みもらえるかも。」

「ホテルのほうには僕からテジュンに連絡入れるから心配ないよ。」
 
「ダメダメ、あなたはいつも強引に理事命令だと言って
社長を困らせるんだから・・・ちゃんと私から話します。」

 
あなたは椅子から立ち上がると私の後ろに回り、
ふわっと後ろから私を抱きしめ、首にキスを落とす


「分かったよ、理事は今回はおとなしくしてます・・・」


後ろか回された腕が腰あたりでごそごそと動き出した

 ・・・・ん?・・・・・

「こ・こらっ、ドンヒョク!」


泡のついた手で何もできないでいる私をからかうように
あなたの手は私の身体を妖しく撫で回す。

「ちょっと・・・ドンヒョク・・・」

「ん?なに?」

「・・・やっ・・ちょ・と・・おとなしく・・して・・」


「理事はおとなしくしていられるけど、
ジニョンの夫ドンヒョクはおとなしく出来ないな」


耳元で意地悪を言いながら、手は私の身体を好き勝手に這い回る。
慌てて泡を洗い流し、あなたの手を掴んだ。


「こらっ、あなたのこの手悪い子だわ、コップを落としそうになっちゃうじゃない。」

振り向き、上目遣いに睨むと、今度は顔が近づいて、
あっという間に私の唇を奪う。

その熱い口づけに胸の鼓動が激しくなり、息をするのも苦しい。


「ま、まって・・・」


やっとあなたから開放され、大きく深呼吸する。


「ジニョン・・可愛いい」



何だか子ども扱いされてるみたい、あなたは随分と余裕があるのね。
ちょっと悔しいじゃない、私だって余裕のあるところ見せたい。




いつでもあなたにドキドキしてる・・・
あなたの笑顔に・・・
あなたの声に・・・
あなたの寝顔に・・・
あなたの手の動きに・・・
あなたの背中に・・・
あなたの歩き方に・・・
あなたの真剣な眼差しに・・・

悔しいから、このドキドキはあなたに気づかれないように、
私の胸の中だけの秘密。。。




 
ジニョン・・・あなたとまた海に行ける・・・
とっても嬉しそうな顔してるよ、ジニョン・・
あなたは本当に正直だね、
僕はあなたのその嬉しそうな笑顔が見られて僕も嬉しい。


さぁ、二人の楽しい時間のために何とか今の仕事を終わらせよう。




   ******************



二人は温かい友人達の協力のおかげで、
2日間の休日を得ることが出来た。


 
ジニョンは昨夜から荷物を詰めることに一生懸命だ、
ブツブツと独り言を呟きながら荷物の確認に追われている。



何も要らないよ・・・
あなただけいればいい・・・
あなたも僕だけで・・・いいよね?



「ジニョン、明日は早起きだよ、もう寝よう」
「ええ・・・」


何だかソワソワしてるあなたは、旅行前の小さな子供のようだ。


「朝起きられる?」
「もちろん!」

得意げに答えるあなた、ますます可愛い子供のよう。


「寝坊しちゃったら、せっかくのお休みの時間が減ってしまうもの、
絶対に起きるわっ!」


何とか日付が変わらないうちにベットにたどり着き、
明日からの楽しい時間を想いながら眠りについた。




  ***********************





ソウル市内から車で3時間、ジニョンのおしゃべりは続き、
時には鼻歌を歌いながら、僕を飽きさせることは無かった。



トンネルを抜けたと同時にあなたの歓声が、

「きゃー!ドンヒョク見てぇー、海よ海!」


あなたは車の窓を開け、潮風をおもいっきり吸い込むように深呼吸する。
そんな横顔を見ていると、幸せを感じずにはいられない。


海沿いをしばらく走るとそのホテルはあった。
チェックインを済ませると最上階のスウィートへ
あなたは贅沢だと少し不満の様子だったが、
部屋に入りそこに広がる景色を見た途端、その瞳がキラキラと輝きだし 
歓喜のため息を上げた。


「わぁ・・・ドンヒョク・・・なんて素敵なの・・・」

「気に入ってもらえたかな?」


あなたは何度も頷きながら僕に近づき、チュっと可愛らしいキスを僕の唇に。

「気に入ってもらえた?」
少し俯きながらあなたが聞いた。



「いいや、気に入らないな・・・」

「え?」


驚くあなたを勢いよく引き寄せ、きつく抱きしめると、
その唇に深い口づけを・・・


「ド、ドンヒョ・・ク・・、まって・・・・ちょっと・・まって・・・」

「待てない・・・」


あなたの小さな顔を両手で包み込み、再び唇に熱く深く口づける、
時々苦しそうに甘い吐息があなたの口から零れだし、
ますます僕の鼓動は乱れだす。



ジニョン・・・聞こえる?
僕の鼓動が・・・・
何度口づけを交わしても、僕の鼓動は大きく高鳴り、
一向に慣れることは無いみたいだ。



唇をあなたの唇から首筋に移して行く、
あなたは僕の腕の中からするりと抜け出し、優しくでも残酷な一言を僕に囁いた。


「後は夜までお預けよっ」


・・・ジニョン、それはないよ・・・
僕をこんなにしといて・・・



あなたは持ってきた荷物を解きながら、
余裕の顔を僕に向け微笑んでいた。
 





     


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5 コメント

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行きたい~ (さくら)
2006-05-25 16:29:49
私もトランクに入れて海連れて行って下さい~って!折角のまちゃさんのストーリーがお笑い方面に行ってしまうよ~後ろから手を回して欲しい~腰って・・・

こんなシーン大好き~まちゃさんには内緒で、私にチェンジしちゃおう~っと

コラッ!ジニョン~もしもし~また夜までお預けなの~?ドンヒョクが私の所に来ても知らないから~ってそれは絶対に無い無い
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ふわっと (まちゃ)
2006-05-25 20:58:57
さくらさん、アンニョン!

ドンヒョクは大きいから後ろからふわっと抱きしめてくれそうでしょ?

羨ましいぞジニョン。。

もし相手がレオだったら、亀の甲羅みたいになっちゃいますから~

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ジニョンになりました! (はる)
2006-05-26 00:59:10
私・・ヨンエさんになるって言ってたけど前言撤回です!



今日からジニョンになってドンヒョクssiにどっぷり愛されて暮らします。まちゃさんありがとう。私とドンヒョクssiの愛の物語を書いてくれて・・(うふふふ)



R指定の部分は飛ばそうと思ったんですが・・ヨンじゃいました昼間じゃなくて良かったです!!キャハ
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まだ・・・ (まちゃ)
2006-05-26 08:32:50
はるさん、アンニョン!

はるさん・・・ごめん・・・。。

まだR出してないのよ。。。

これからⅡ・Ⅲと行くの。。。

Ⅱは大丈夫、問題はⅢです・・・。

少し控えめに修正して出すつもりだけど・・・。
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まさか! (はる)
2006-05-26 12:31:24
・・・もっともっとR色が濃いの?



私にはこれでバケツ一杯鼻血が出ましたけど。(笑)

「僕をこんなにしといて」なんて言葉で

既に興奮度もピーク状態。。。



これ以上なんて・・・これ以上なんて・・・

怖いような嬉しいような?

ドキドキです
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