3連休は諸々仕事やら何やら。六日町は遠いので時間のある1日目の、それも午前だけ、六日町と柏崎を見に行く。
結果は
最優秀賞 長岡大手
優秀賞第1席 長岡向陵
同 第2席 六日町
優良賞 柏崎 十日町 高田
中越高校は上演辞退?だったのかな?
六日町「シスター・シスター・シスター」
これまで関東大会を突破して夏の全国大会に参加した新潟県の3本(他は中沢先生の作2本)の1本。田中みゆきさんの作品だ。この作品はさらに新潟での全国の際に長野県・野沢北高校が長岡市立劇場で上演した。これを男女でやるという。いくら実績豊富なT沢先生とは言えど苦戦するだろう、と思って駆け付けた。大きな違いは妹が弟になった点、のはずだ。正直、性別の件以上に「自殺の理由」ができたことによる変化は主題にかかわる件だけに脚本の根幹にかかわり、重大だ。原作にあった「理由のない自殺」(その背景には時代的は風潮がある)からある種「社会の少数者としての葛藤と死」=「理由のある自殺」になってくる。果たしてどうなるか?
だいぶ苦しみの跡が見えるが、意外なほど「フツー」に潤色されている。そして、意外とそこに違和感を感じない自分がいてちょっとびっくりしている。正直、「理由のない自殺」こそがこの話のポイントのはずだ。だから「自殺に違和感を感じない違和感」は、ある。だからこそ、中間あたりで原作にある「こいつ、なんで死ぬんだ?という違和感」がなく、退屈な印象がある。ところが、この作品、もう何度も見ているからなのか、今回そこが変わっている割に、退屈ではあるがそこまで「違和感」がない。むしろ構造(繰り返しの展開によるずらし)の若干の古さと現代における表現としての成り立ちの難しさ、とか妹(弟)の時間経過での内的変化の表現、などといった部分のほうが気になる印象だ。先ほど書いた通り、「なぜ自殺をするのか」という理由ができただけに、弟の表現が難しいが、内的変化がないとやっぱりこの作品は面白くない。姉と弟の乱闘が結局は浮き立ってしまうからだ。ただ、全体的にかなりしっかり作りこんであり、キャストもとても1年生とは思えない、しっかりした演技を見せていた。乱闘も「存在をかけた対峙」にまでは昇華していないが、ここまで表現できるとは、さすがだ。この作品で優秀賞2席とは。大手高校(聞いた話だとかなりいい出来らしい)と向陵高校(万代と同演目、ちょっと楽しみ♪)も楽しみだ。
柏崎「Kawaii」
生徒創作、正直よくある話かつご都合な話、なのだが、ちょっとほほえましく見てしまった。なんか、雰囲気の醸し方と、距離感とかは結構好き。脚本は展開には難はあるけど(ご都合なところとか、大人の描き方とかね)、会話の成り立ちは悪くない。正直、「あ、これも悪くない、ってか、上位がどこかコケると県大会もあり得るぞ」という感じ。例えばB地区にきていたら滑り込みの可能性もあったのかもしれないね。もったいない。結局は「制御」されてない印象。もったいない、ああ、もったいない。
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