ポエム 雪上
ブーツを履いて雪を蹴って飛ぶの
ほらあそこにソリが浮いてる
わたしを待ってくれてる
早く飛び乗らないと！
今朝突然にそうしようと思いたったの
前触れはあったんだわ きっとあったはずよ
自ら目を塞いでいたから気づかなかったのね
朝起きたら一面に白銀の世界が広がっていたように
眠っている間に少しずつ積もった雪たち
溶けては霧散しを繰り返し
辛抱の上にもいつしか重なりあって励ましあって世界をつくった
わたしは雪が大好きよ
屋根の上にも 道の上にも
罵り合いの上にも雪が積もって
橋の上にも 電柱よりも高く積もって
綺麗な顔して人を操ることしかない頭の上にも積もって
この地上の全てを美しく見せてくれる
この真っさらな雪上に
新たな世界が生えればいいんだわ
この穢れを超えた先に
新たな世界が待ってくれてる
それは突然に見えるけれど私が知らないだけなの
ブーツを履いて雪を蹴って飛ぶの
ほらあそこにソリが浮いてる
わたしを待ってくれてる
早く飛び乗らないと！