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Lunatic シアター

最近興味を持った、科学技術関連のテーマなど。

低周波騒音

2005年09月04日 22時04分47秒 | 物理学
低周波音は、人間の耳で「音」として聞き取れる周波数のうち、最下限に近い音で、高周波音に比べて遠くまで届きます。低周波音はちょっとした壁なら突き抜けてきますので、例えば隣人がコンポで音楽を聴いているとすると、低周波音だけがこちらに聞こえることになります。

ウチのアパートの場合、天井の方からうなり声のような低周波音がしているのは分かるのですが、壁を突き抜けて到達してる音ですので、具体的な発生源が特定できません。トイレの上から聞こえるようでもあるし、風呂場の上から聞こえるようでもあります。どの方角からきてる音なのかすら特定できないのです。

そして、何より精神的なストレスになっている要因は、低周波音は、それをさえぎることができないということです…。入居当時は気にならなかったんですが、一度聞こえると気になってですね(笑)。安眠を害されるというほどではないにせよ、不快な音なのでなんとかしたいんですけどね…。

ちなみに人間の耳に聞こえないくらい周波数の低い音を「超低周波」と呼び、逆に人間の耳では聞き取れないほど高い周波数の音を「超音波」と呼びます。

余談になりますが、「音圧の高い」超低周波が発生した場合、それが到達した家屋にはもちろん音は何も聞こえませんが、家具の振動などが起こるそうで、ポルターガイスト現象の正体ではないか、とも言われています。

超高層発光現象

2005年09月03日 22時14分57秒 | 物理学
科学雑誌「Newton」を購入してみた。今月号は「水」の特集のようで、なぜ木は高い樹上に水を運べるのかとか、ヒトはどれくらいの水を必要としているか、地球上の生物誕生にかかわった水の役割など、「水」の性質を徹底的に洗い出している感じでした。(まだ読んでない・笑)

福岡市における分館レベルの図書館ですら、熊本駅から原付で30分以上かかる場所にあるなど、熊本市の図書館事情がかなり厳しいということで、これからの科学技術の知識吸収は、図書館ではなく雑誌を使うことにしようかと思っているところです。雑誌なら常に最新科学の話のはずだし。

今月号の記事で特に興味を持ったのは、いまテレビを賑わせているアスベストの問題や、第10番惑星発見に伴う「惑星の定義論争」も面白かったのですが、最近解明され始めたばかりの超高層発光現象「スプライト」「エルブス」「ブルージェット」あたりは実はまったくこの現象のことを知らなかった為、かなりの衝撃を受けました。

これらは雷放電に伴って、雷の上空、成層圏から電離圏にかけて発生する発光現象で、発光時間がミリ秒単位と短時間の発光なので肉眼で見るのはなかなか難しいようなのですが…。望遠レンズを付けた、分解能の高いビデオカメラと、専用のキャプチャソフトさえあれば、家庭でも見つけることができるようです。最大の長さのものが「巨大ジェット」と呼ばれる発光現象で、長さが70kmといいますから、かなりの規模のようです。幅が最大のものが「エルブス」で、300km程の幅を持つ発光現象ということです。

エルブスや巨大ジェットはいずれも東北大学/大学院の研究グループが世界に先駆けて発見したということで、恐らく東北大学は国内でスプライトの研究をリードしてる存在であると思われますが、その東北大学のサイトで分かりやすい紹介記事があったので紹介してみます。

1gの物質を完全に消滅させるには?

2005年09月03日 22時08分03秒 | 物理学
いま読んでいる素粒子の本によれば、1gの物質を完全に消滅させると、震度6に相当するエネルギーを発生させることができるそうです。ネットでもっと調べてみると、1gの物質消滅で10万トンの氷を沸騰させることができる、という記述もありました。

要は、アインシュタインの「質量とエネルギーは等価である。」という「E=MC^2」という公式ですね。質量が消滅すれば、必ずそのときにエネルギーが発生するということです。公式にあてはめれば、エネルギー=1g×光速度×光速度という感じでしょうか。

原子力発電もこの「質量をエネルギーに変換する」という仕組みで莫大なエネルギーを得ています。ウランが核分裂を行って、2つの物質に分かれる際に、ほんのわずかだけ質量が欠損するのですが、その欠損分が、莫大なエネルギーに変換されているというわけです。

核分裂反応における質量欠損率は、0.1%以下と言われています。つまり、1kgのウランを核分裂させれば、1gの物質がこの世から消滅し、その代わりにエネルギーが生まれることになります。

質量欠損率100%という無駄のない反応が、「対消滅」といわれる現象です。物質と反物質が出会うと、消滅してしまうというのが、対消滅という現象です。これを発電に応用できれば、将来のエネルギー不足も一気に解消されることになりそうです。100年単位であとの話でしょうがw

アインシュタインは質量とエネルギーが等価であると言ったのですが、これは逆に考えれば、エネルギーをもって物質を作り出すこともできるということを意味します。これは実際に実験で確認されていることのようです。高エネルギー粒子加速器を使って、加速した荷電粒子のエネルギーによって、電子や陽電子、陽子などが「無」の状態から発生することが確認されています。

もちろん、わずか1gの物質を作るのに、震度6に匹敵するエネルギーが必要になるわけですけれど(笑)。

SF物の映画や小説には、レプリケーター(複製機)という未知のマシンの名前が登場しますが、たとえばこれで100gの食べ物を複製しようと思った場合…天文学的なエネルギーが必要になるのは間違いありません。

仮にホンモノのレプリケータが自宅にあったとしても、一般家庭の電力(30Aくらいか)では、到底出力不足で使い物にならないということですね。

粒子加速器で出来ること

2005年09月03日 22時07分20秒 | 物理学
粒子加速器というと、SFチックな香りがしますけれど(笑)、実際に研究機関や大学、はたまた事件の捜査などに、実際に使われているものです。粒子加速器は、長いもので全長4kmとかいうのもあります。日本では、カレー毒物事件で使われた、Spring-8あたりが有名でしょうか。形式によって、コライダーとか、サイクロトロン、シンクロトロンといった種類があります。

さて、これは一体何をする機械なんでしょうか。粒子加速器を説明する前に、顕微鏡とその限界について説明しておく必要があります。

ここに、拡大率無限大の光学顕微鏡があるとします。しかし、拡大率が無限大であっても、無限に小さなものを見ることはできないと言ったら、信じられるでしょうか。例えば、とても小さい「電子」のようなものを見ようと思っても、それを見ることはできないのです。なぜでしょうか?

それは、光を頼って物を見ているからです。

我々の目は、光が物質に当たることで散乱した光を捕らえています。ポイントになるのは、「光の散乱」でして、物質に光が当たっても、光が散乱しないとすると、それは目に見えないのです。

光が散乱しなくなるのは、対象物が光の波長よりも小さいときです。光の波長は、10~1000ナノメートルくらいですが、この光の波長よりも小さい極小なものは、光を散乱しないのです。つまり、目に見えません。

だから、光に頼る光学顕微鏡では、光の波長より小さいものを見ることができないという物理的な限界があるわけですね。ちなみに中間レンズなどを用いれば、拡大率は理論上は無限に伸ばすことができます。

このネックを解消したのが電子顕微鏡であり、高エネルギー粒子加速器なわけですね。電子や荷電粒子を使って対象物を見るので、原子レベルのものでも見ることが可能です。

そして、粒子加速器を使って射出する電子や荷電粒子を加速させればさせるほど(=エネルギーを増大させればさせるほど)、射出される電子や荷電粒子の波長がどんどん小さくなりますので、極小の物質を見ることが可能なわけです。「極小のもの」を見るためには、その「極小のもの」よりも短い波長を持った波を対象物にぶつければいいわけですからね。

カレー毒物事件でSpring-8が活躍しましたが、つまりはそういうことですw

※ちなみに粒子加速器は「見る」ためだけのものではありません。

究極の素粒子とは何か

2005年09月03日 22時06分21秒 | 物理学
究極の素粒子とは何か?ということを知りたくて、素粒子の本を読んでいます。素粒子とは、「物質を構成する最小単位の粒子」のことです。

原子は、さらに原子核や電子に分解できてしまうので、素粒子とは言えません。しかし、電子はさらに分解できないものなので、素粒子と言えます。

この本によれば、物質界は以下の4つの素粒子で構成されているそうです。

・アップクオーク
・ダウンクオーク
・電子
・電子ニュートリノ

上記4つを、「第1世代」と言います。

しかし、実際には「第2世代」(ミュー粒子やミューニュートリノなど)、「第3世代」(タウ粒子、タウニュートリノなど)といった素粒子が存在することが確認されています。

物質界で使われない第2、第3世代の素粒子が、我々の世界でどういった役割を持ち、どういう存在理由があるのかは、いまのところ分かっていないのだそうです。未知の素粒子と聞くと、なんだかワクワクしてきませんか(笑)。
(参考・素粒子の世界/本間三郎著)

世界物理年

2005年09月03日 21時57分25秒 | 物理学
今年はアインシュタインが偉大な論文を相次いで発表した年からちょうど100年目であるとして、「世界物理年」になっているそうです。100年前というと 1905年。この年は物理学にとって「奇跡の年」と言われてます。この年にアインシュタインが発表した論文はたくさんありますが、なかでも、

「特殊相対性理論」
「光量子仮説と光電効果」
「ブラウン運動」

この3つの論文は革命的で、物理学に多大な影響を与えたのでした。アインシュタインがノーベル物理学賞を受賞したのは、この三大論文のうち、意外にも「光量子仮説と光電効果」だったりします。

そう、実は相対性理論では、アインシュタインはノーベル賞を取っていないのです。あまりに難解であったため、論文の内容を理解できる人がいなかったのが理由といわれています。アインシュタイン自身も、相対性理論よりも光電効果のほうが革新的であると信じていたようです。

※ちなみに、光電効果自体は以前から知られていたもので、アインシュタインが見つけたのではありません。以前から物理学の最大の難題扱いだったものを、光量子仮説を用いて光電効果の原理を説き明かしたのが、アインシュタインだったということです。

亜光速レールガン

2005年09月03日 21時56分17秒 | 物理学
ガンダムはあまり好きではないが、こないだガンダムに登場したという「亜光速レールガン」という響きが私を魅了してやみません。いったいどんな兵器なんでしょうか…。

それにしても、なぜ「亜光速」なのか。
光速度に近いけど、光の速度よりも遅い速度。

どうせウソなのだから、いっそ光速レールガンでもいいのではないか…?
ということで調べてみた。

特殊相対性理論によれば、物質は光の速度(=300,000Km/s)に近づくほど、質量が等比級数的に増大するということです。光速の90%で質量2.3倍、光速の99%で質量7.1倍、光速の100%で質量無限大になるということでした。

つまり、物質を光の速度で打ち出すということは、質量無限大の弾を発射するということなので、そんなものを発射するには無限大のエネルギーが必要になるということです。だから、SFなどでも亜光速でとどめてあるようです。


…そういえば、とある作品において、ヒロインが以下のようなセリフを言うのですが…

「私は、光より速い光に乗ってやってきた」

さて、これはどう考えたら…?もっとも、特殊相対性理論では光速度を超える速度が禁止されているんですが、一般相対性理論ではその縛りがなくなっているそうですけど…。

プラズマ

2005年09月03日 21時50分02秒 | 物理学
プラズマの本をぺらぺらと読んでみたけど、高校のときは説明されなかったことがいろいろ書いてあって興味深い。

高校では、原子は

1)プラスの電荷を持つ原子核と、
2)それを取り巻くマイナスの電荷を持つ電子

…で構成され、原子核はさらに、

1)プラスの電荷を持つ陽子と
2)電荷を持たない中性子

で構成されているのだと説明されました。で、この本ではさらに、

1)陽子は2つのアップクオークと1つのダウンクオーク、
2)中性子は1つのアップクオークと2つのダウンクオーク

…で構成されているのだと書いてありました。クオークってなんだかよく分からないけど、アップクオークがプラス2/3の電荷を持ち、ダウンクオークがマイナス1/3の電荷を持つのだそうです。

この本ではクオークをさらりと2~3行で流してくれましたが、ひょっとするとこの部分だけで本が1冊書けるような話じゃなかろうか…(笑)。

ちなみにプラズマとは神秘的な何かと思ってる人がいるようですが、実際にそう勘違いしてトンデモ本を執筆した人もいるのですが…。プラズマは割りと身の回りにありふれているものであり、たとえば炎ですとか、ネオンサインなどがそれにあたります。

具体的には、プラスイオンとマイナスイオンの混合気体のことをプラズマと言います。イオンとは、原子(中性)が電荷を帯びた状態のものを言います。原子から電子(マイナス)が1つ分離すると、原子内でプラス側に電荷が偏りますから、その原子はプラスイオンと呼ばれるものになるのですね。