brown Bunny Go-around !

ドラマCDの感想をつれづれと綴る日々。たまに絵を描く恐れあり。

Chinese poetry. -1-

2005-10-26 | Book
やー、またしても本ネタでスミマセン。

そして興味ない人には全く持って申し訳ない…。
(灯火親しむ読書の秋ってことでご勘弁を!

それでも無理ー!って方は、どうぞ爽やかにスルーして下さい!


さて、前回ご紹介した「唐詩選」にて、ふと思い立ったことがあったので一筆啓上。
宜しければ暫しお付き合いをー。

まずは「唐詩選」を読むに至った経緯なのですが、発端は与謝蕪村の句集。
その中の漢詩、【澱河歌】の注訳ってか解説に引用されていた劉廷芝&曹子建の詩の一節にたいへん心惹かれまして。

とりわけ「曹子建」(曹植)の詩。

補足:
「曹子建」(曹植)は三国時代、魏(ギ)の武帝、曹操の第三子。
詩文に巧みで、それを兄の曹丕(ソウヒ)に疎まれたが、その○○の穴の小せー小者の兄に、

「今すぐにここで、詩を詠んでみよー

とかなんとか、イチャモン無理難題を吹っ掛けられる。
しかーし、才気溢れる曹子建は、そんな○○の穴の小せー小者のアニキ如きに脅かされるはずも無く!
曹丕が七歩あるく間に兄弟の不仲を嘆く「七歩詩」をチョチョイのチョーイ!と即興で献じてみせ、「七歩才」(シチホノサイ)という故事が生まれた。

日本国憲法では作者没後50年で著作権が切れるが、アタシが読む本の多くは、これに関して超無問題。(古いのばっかだし
そんな訳で、まずは唐詩選への扉となった与謝蕪村の詩、【澱河歌】を抜粋。


【澱河歌】

春水(しゅんすい)梅香ヲ浮カベ 南流シテ菟(と)ハ澱(でん)ニ合ス

金纜(きんらん)君解クコト勿(なか)レ 急瀬(きふらい)舟電(でん)ノ如シ

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

菟水澱水ニ合シ 交流一身ノ如シ

舟中願ハクハ寝(しん)ヲ同(とも)ニシ  長ク浪花(なには)ノ人ト為ラン



しかして、この素敵☆詩の注訳(解説)に記されていた曹植の詩にこれまた胸キュン♪

原文の漢詩『長為浪花人』に対する引用文―――
曹子建
「願ハクハ西南風ト為リテ、長ク逝キテ君ガ懐ニ入ラン」
(『文選』五、七哀詩)

蕪村の解説には彼自身が漢詩に造詣が深く、唐詩選文選などからの引用が多い。
そしてこの曹子建のなんともせつない詩に、ハートをがっつりブチ抜かれたアタシは、唐詩選というリンク先へと羽ばたいたのでしたvv
(その前に、蕪村にリンクしたのは澁澤龍彦からでした


って、あれ??むぅー。シマッタ!!
ホントは唐詩選の中のお気にー♪な一句を紹介したくて筆を執ったのに。
ここまでの説明ですっかり長くなってしまった。。。_| ̄|○

まー、奇しくも本日のブログ題名に「Chinese poetry. -1-」とある事だ!(!?)

そんなわけで、この続きは「Chinese poetry. -2-」でお会いすると致しましょーvv

次回予告。。。
唐詩選(上)より杜甫【飲中八仙歌】(副題:ビバ☆酒呑み――のまのまイェイvv――)掲載予定。


唐詩選 上 (1)

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