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傑作の予感「Mother」

2010-04-21 18:49:13 | ドラマな話
7歳の少女が紡ぐ、きらきらした、でも切ない言葉の数々・・・。

ひさしぶりに、ただ面白いというだけではない、心が突き動かされるドラマを観た想いがしました。

日本テレビ水曜夜10時「Mother」(今晩です!)

傑作になりそうな予感。。。




いや~、今クールのドラマはなかなか見応えのあるドラマが多いようですね。

その中でもこの「Mother」は、まだ全ての春ドラマが出揃ったわけではないし、スタートしたドラマを全部観たわけではないけれど、今クール一番の、いやもしかしたら今年あるいは近年のベストドラマになりそうな気がしています。
さっき放映された再放送も、またまた見入ってしまいました。


松雪泰子さん主演ということでとりあえず初回は録画予約してあったものの、春の嵐祭(^^;)でなるべくHDDも空けておきたいし、だいたいそれらを観るだけでも手一杯どころか全然追いかけきれてない上に、この時期野球も気になるしでガッツリ観る時間も限られるから、ドラマに関しては優先順位でもつけて、下位のは録画したもののやっぱり観ないでざっくり消しちゃおうかなーと思ったほど、観る前のこのドラマの印象はとても重くて暗くなんだか疲れそうで、本当のこというとあまり食指は動かなかったんです。

でも、消さないでよかったー

先日なにげなく観てそのあまりのインパクトに、普段平日はドラマなど観ている時間のないダーリンにひさしぶりに興奮しながら概要を説明していて、自分で話しながら、胸が詰まって声が上ずってしまった。

特に怜南ちゃんが夜の街中で郵便ポストにまとわりついていたシーンの、意味を説明した時に。。(涙)



脚本は坂元裕二さん。
「東京ラブストーリー」などが有名な方ですが、わたし的には「わたしたちの教科書」が印象深いですかね。

あのドラマの中でいじめを受けていた少女(=志田未来ちゃん)も、逆境の中にいたからこその語る言葉がまるで詩か何かのようで心にグッときたものだけど、このドラマでも、母親とその新しい恋人に虐待されている幼い少女・怜南ちゃんが、まだたった7歳というのに非常に印象的な言葉を紡ぐのです。

あまりに人生が苛酷過ぎると、実年齢よりも人を大人にさせるんでしょうね。。



松雪さんは、大学で渡り鳥の研究をしていたが、研究室の閉鎖で、子供が苦手なのに今はしかたなく小学校で理科の教師をしている、孤独で極めて現実的で冷めた性格の鈴原奈緒という役。

急病?の教師の代わりに1学期だけ担任を持ったクラスで、運命の少女・怜南ちゃんと出逢うのです。

怜南ちゃんは同じ年ごろの子供たちの中ではちょっと浮いた存在で、みんなが泣きながら校庭で飼っていたのに死んでしまったアヒルへの手紙を書いていても、「書かなくちゃいけない?アヒルは字を習ってないし、死んでいるから読めないでしょ?」なんて言うあまり子供らしくない子供。

クラスのみんなからは意地悪だとブーイングされるけれど、これにはなんだか心がゾワッとした。
わたしが今7歳の小学生で、死んだアヒルへの手紙を書かされていたら、同じように泣いたりしながら、怜南ちゃんのような同級生に同じようにブーイングするんだろうか。。


自分のことも見透かされているようで苦手だったのに、どういうわけか少女は奈緒を慕ってきて、そのうち少女が虐待を受けていることに気づいた彼女は、ある出来事をきっかけに突然自分の中の母性に目覚め、少女を誘拐して彼女のお母さんになることを決心する・・・


なんて、こんなふうにあらすじを簡単に書いて起こった出来事だけを追ってしまうと、唐突過ぎて伝わらないことがあまりに多いけれど、この境地に至るまでの描写がすごく丁寧に描かれていて、なぜ人生を賭けてまで少女を救おうとするのか、なぜ2人の間にこれほどの絆が生まれたのか、惹かれあうのか、ものすごく説得力があるんですよね。

そしてそれは、演じる2人の女優さんによるところがとても大きいと思う。


1人はまぎれもなく松雪さんですが、昔は特別思い入れのある女優さんではなかったけれど、ドラマの「砂の器」から気になる女優さんになって、映画『フラガール』で一気に好きになった。
「救命病棟24時」も、彼女が出た第2シリーズの方が好きだったしな。

で、今回も素晴らしいです。
プロデューサーが、松雪さんに断られたら企画を捨てるつもりだったというほど、彼女だからこそ魅せられた感じ。


もう1人は、なんと実年齢はまだ5歳という、道木怜南役の芦田愛菜ちゃん

なんか存在感がすごいのね。。
いじらしく健気なんだけどそれだけでもない、あのいたいけな表情の中に見られる頭の良さや感受性の豊かな演技に、本気で救いたいと思わせる説得力があって感心して見入ってしまいました。


ポストの口をぴょんぴょん跳び跳ねながら覗きこもうとしていたのは、「赤ちゃんポストに入りたい」からだとわかったところ。

「7歳でも入れるかな?」「104cmでも入れるかな?」と切実に絞り出すように言うシーンには、もう涙、涙。。
実の母を愛おしく思いながらすでに限界がきていて、自分を防衛する手段として思いついたのが赤ちゃんポストという悲惨さに、圧倒させられました。。


あとこれも防衛本能の1つなのであろう、自分の好きなことをノートに書き留めているエピソードで語られる「好きなもの」にじーん。

「回る椅子」「家に続く坂道」「バスルーム・ボイス」「猫と目が合うこと」・・・
胸がキュンとするし、「雪を踏む音」とか「夜の空の雲」なんていうのも出てきて、大人顔負けの感性にハッとさせられます。



このドラマは、幼児虐待などの問題定義ももちろんなんですが、こういう叙情的な言葉の数々や、映画みたいな情感溢れる映像など、情緒的な側面もいろんな想像力を掻き立てられて、観る人のそれぞれ立場や事情で感じ入る部分が多様に広がる感じがします。



ドラマはどういう結末に向かうのか・・・
2人は、彼女たちのそれぞれの母を赦す日が来るのだろうか。

もう初回の旅立ちシーンで完結してもいいのにーと思うくらい初回が素晴らしかったので、このクオリティーが続くことと、素晴らしい結末に期待せずにいられません。



気になるのは、このまま芦田愛菜ちゃん演じる「怜南=つぐみ」のままでは、出来事全体の時間が短くなるので、いずれ成長した「怜南=つぐみ」役の女優さんに代わるのかな?というところ。
昔あったトヨエツの出た「青い鳥」みたいに途中で代わるとしたら、芦田愛菜ちゃんがあまりに素晴らしいのでその後を演じる人は大変だなーと。


あともう1つ。
今晩このドラマも観て欲しいけど、今晩に限ってはもう1つおススメの「アイリス」とかぶっているのがなんとも残念。
W録出来る方は、ぜひ両方観てみてくださいね~

しかし「アイリス」は「臨場」ともかぶってて、こちらも残念ですな。




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4 コメント

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ひぃぃ!! (きらら)
2010-04-22 23:56:26
ルールーさーーーん

今ね、今朝のズームを編集していたら、、、なんと間違って、残したかった部分(もちろんARASHI2020)だけを消してしまった。。。
もうもう!!悲しすぎる。。。大野くん。。。
今、悲しみに浸りながら、今日のごち観てまーす
ジョーズシャンハイ、NYで行った~
NYはこんな高級店じゃないのに
大野くんの結果が楽しみです♪お財布かわいい

そして、この記事のタイトル見たとき、
「傑作の予感「Monster」」って読んじゃいました
おおお~私も今回の新曲大スキって思って記事読んだら、ドラマでしたー。わは☆

昨日はIRIS観ていたので、まだ昨日の分見ていませんが、初回はもう涙ボロボロで見ていましたよ~
明日続き観ますね!

ってことで、言いたかったことはズーム消しちゃって悲しい、、、ってことでした~はーぁ。。。

それでは
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きららさぁ~ん♪♪ (ルールー)
2010-04-24 11:17:13
おはにょーお返事遅くなりごめんなさい。
なんかここ2日ほど、帰宅が遅かったのもあるんだけどヘトヘトですぐにバタンキューだったんですわ。

ところで間違ってズーム消しちゃったんですね。
わたしはなんと!月曜日の相葉くんは忘れていて観てもいませんわ。
翌日から録り始めたものの、まだ全部観ておらず。
つーか、ホント最近全然追いきれません。

>「傑作の予感「Monster」」って読んじゃいました

いや~笑わせていただきました
新曲、大野くんファン的には特に素晴らしい出来で大満足です!
ちょっと劇画チックなのに大人の色香も漂わせつつ、みたいな。
衣装がまたいいよね、中世の貴公子然としていて。
意外にもニノが踊り含めて一番イメージ合ってる感じで◎です。

今クールはなにげにクオリティ高いドラマが多いと思うんだけど、中でもこの「Mother」はダントツに素晴らしいと思う。
で、きららさんも「アイリス」観てるのね!!
6月にあるイベントがあるんだけど行きますか?
つーか、一緒に行かない?
チケット、ダブって取れてしまったんだけどいかがかしら~?
平日だから難しいかな
返信する
Motherもいいけどチェイスもね (てるみん。)
2010-05-23 02:08:56
こんばんは。

るーるーさんがMotherがとってもいい!というので
先週からやっと見始めているてるみん。です^^;(遅いよ。。)
でも、このコメントみてストーリーはよくわかりましたよ。

で、今日は夜出かけていたもので
今、NHKのチェイスの最終回を録画でみたのですが、実にいいです!
脚本はMotherと同じ坂元さんですよね。
怪物くんと重なって、きっと見れていないというか、挫折した?思われるのですが(^^;)
6月1日、2日深夜に一挙再放送らしいので
是非、みてくださいな。
やっぱり民放では、ここまで骨太のドラマは
なかなかお目にかかれない!映像も渋くてGOODです。
ストーリーや設定にはかなり強引さはありますが
微妙で深い深層心理や緻密なストーリー展開、
真逆な主役二人の心が遠いところからじわじわと近づき、最後に重なるくだりは実に秀逸です。
やりきれない、救われない結末も、
そこにリアリティを感じさせ、甘さを一切排除したあたり、逆に納得させられます。
ストーリー展開のスピードといい、終始(というか終盤特に)ドキドキさせられる面白いドラマでしたよ!

ではでは、また(^^)/
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てるみん。ちゃん♪ (ルールー)
2010-05-24 20:23:58
すんません、お返事遅くなりました。

ところでMother観始めたんですね~
わが家は毎週、このドラマに関してはわたしはリアルタイムで1回観てさらにダーリン帰宅後に一緒にもう1回観て、2人してヤバイヤバイ(すごいドラマ過ぎるって意味で)と言い合っています。
諸々の伏線のいろんなパターンは想像できるも、最終的にどんな結末を迎えるのか、もう非常に気になるドラマですわ。

ところでNHKのチェイスも観てましたよ~
つーか、実はダーリンもハマっていたので、土曜の夜は家に居ればこちらをリアルタイムで観てました。(^^;;;;;
怪物くんは向こうはそれほど興味ないようなので。
初回は観忘れたので、再放送をチェックします。
情報サンクスです。
単なる脱税モノではなく、深層心理を抉った社会派人間物語の趣きでしたな。
ARATAは映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』で注目したのだけど、今回も髪型といい独特のムードを醸していて、モデル出身なのもあって立ち居振る舞いがとても優雅でしたよね~
今後も期待したい俳優さんですわ。

すごく面白かったのに、視聴率がそれほど振るわずでちょびっと残念。
「ハゲタカ」みたいに大きくなるドラマになるんじゃないかと期待していたけど、話的に続きはないかな。
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