ルールーのお気に入り

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お気に入りをツラツラと…

映画『カーテンコール』

2005-12-06 23:33:45 | 恋する映画
「昭和ノスタルジック」系映画が流行っているし、てっきりこの映画も「嗚呼、昔はよかったな~」とか「懐かしいな~」とか、ただ単にそんな感慨に浸れる映画なのかと思っていたんですけど…


劇場で予告編を観た時、藤井隆が演じる昭和30~40年代に活躍したらしい「幕間芸人」のシーンを観ただけで、もうなんだかわからないけどうるうるしてしまったわたし…
それに主演の伊藤歩は映画『スワロウテイル』に出た時からけっこう気になる女優さんで、彼女が出るというだけでわたしの中の「この映画観たいかもモード」のスイッチが入ったりするんです。
「シネスイッチ銀座」の表看板が、当時を彷佛させる今はなかなか見られない手描きの看板だ(↑上の写真)というニュースもポイント高かったな~

そんなわけで、どちらかというと『ALWAYS 3丁目の夕日』よりこの映画の方が観たかったわけなんですが、そもそもあまり比べるべき映画ではないのかも?なんて気になってきました。
いや、まだわたしは『ALWAYS~』の方は未見なんですけどね。(^^;;;;;



(↑この看板も今回の映画のために描かれたとか)

前半は、スクープ写真を撮った大物政治家とのスキャンダルで女優に自殺騒ぎを起されて、東京の出版社を追われるように福岡のタウン誌に移った主人公の香織(伊藤歩)が、読者からの“懐かしのマイブーム”のハガキを元に「幕間芸人」を取材する過程で紹介される、藤井隆演じる安川修平の当時のお話がメインです。
なので、この部分だけを取り上げればいわゆる「昭和ノスタルジック」系映画といえるかもしれません。

でも映画はここから思いもかけなかった問題を含みつつ、安川修平とその娘(鶴田真由)、香織とその父親(夏八木勲)という、2組の父娘の再会とか再生とかが描かれていくわけです。

まぁぶっちゃけ在日問題が絡んでくるわけですが、『パッチギ!』のそれがもっとストレートに熱いエネルギーとなって描かれていたのに比べて、こちらはひっそりと苦しい。
でもだからこそなのか、最後のシーンで井上堯之演じる晩年の安川修平が、ただただニコニコしていたのにホッとしました。

ノスタルジックな気分にも浸りつつ、ちょっとしたきっかけで一歩踏み出すことで、全くの他人同士でもこんなにも関わり合うことができ、そして繋がれる、そんな出逢いもあるんだなーと、じんわりと温かくなれる映画だったのでした。

あと藤井隆の芸達者ぶりがけっこう良かったです、うん。
映画館の社長が、安川修平に辛いことを言う時は必ず大きな事件があった後だった、というエピソードで「3億円事件」の話が出て来たのも、わたし的にはツボだったし。(笑)
映画館に貼られているポスターとかも、芸が細かかったですね。

でもですねー
少し盛り込み過ぎたというか、ちょっと長過ぎる感じがしたかもです。(^^;;;;;
前半と後半と、違うじんわり涙が出ましたけども…なんかお話2本分?みたいな



・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★☆(65点/100点満点)
※じんわり心が洗われました・・・


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBありがとうございます☆ (Ren)
2005-12-07 23:11:29
想像していたより重いサブテーマで少々驚きました。

もう少し軽いコメディーかと思っていたので。

井上堯之さんはとてもいい感じだったと思います。
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Renさん♪ (ルールー)
2005-12-07 23:25:16
ようこそいらっしゃいました~

そうですよね、もうちょっとフツーにノスタルジックな映画かと思いきや、なんだかいきなり後半は重いテーマになった感じですよね。

幕間芸人を辞めることになったのは、映画産業の衰退であって、別に在日だったからじゃないと思うのに、そういう設定をしたせいでストーリーが前半後半と2つに分かれちゃった感じは否めませんでした。

とはいえ人と人との繋がりというか関わり方というかは、じんわりして良かったです。

またよろしくお願いしま~す
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監督は (chikat)
2005-12-08 10:48:11
TBありがとうございました。



佐々部監督の作品は結構好きですが、必ず何か問題を投げかけてきますね。

今回は在日の問題。

どこか心の片隅に引っ掛けて後でじわーーっと思い出させるような感じです。



鶴田真由さん熱演でしたね。
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chikatさん♪ (ルールー)
2005-12-08 18:14:43
コメントありがとうございます



わたしは佐々部監督の他の作品は見逃しているのでよく知らないのですが、『半落ち』にしても『チルソクの夏』も『四日間の奇績』も、どれも評判はよかったようですね。

今回の『カーテンコール』は、観終わってすぐはストーリーにあまりにいろんな要素があって、感動はするんだけど「どこに」と明確に言えない自分がいたんですが、おっしゃる通り「どこか心の片隅に引っ掛けて後でじわーーっと思い出させるような感じ」というのよくわかります。

鶴田真由さんもどんどん上手になってきましたね。

またよろしくお願いしま~す
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