舞台はベルギーはブリュッセル。そこで右腕が切断された死体が次々と名画収集家の墓の後ろに隠されるという“美大生連続殺人事件”が発生した…。レオン警視は愛犬パブリュットを連れて早速捜査を開始。するとその過程で立ち寄ったビストロ「突然死」でちょっと風変わりな人々と出逢う。その中の1人、おかまのイルマは、離れて暮らしていた娘にありのままの姿(=おかま)で初めて対面することになったが、果たして娘は彼(彼女?)をそのまま受け入れてくれるのだろうか? そして殺人事件の犯人の刃は今度はその娘に向かう…犯人はいったい??
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タイトルに「殺人」とある通り、殺人事件が発生する一応(?!)はサスペンスです。
なのに謎解きとかそういうのには全然重きを置いてない。(笑)(いや、もちろん最後はちゃんと事件は解決するし、それなりにハラハラもするのですが)
楽しむべきは殺人なんかじゃなくて、マダムと奇人の方とでもいうか、とにかく登場人物がこれでもかというほどチョットカワッテイル人々ばかりなのですよ。
でもその奇人ぶりがなんとも憎めないというか、みんな自分のありのままの姿で生きていて、言いたいこと言い合っているようで決して他人を否定したりしない。
人をありのままに受け入れるって本当に難しいことだけど、それをサラッとやってのけるこの映画の登場人物達は、なんだかすごくカッコイイんですよね。
特に事件を捜査するレオン警視の懐の深さといったら涙モノです。
母親は懸賞マニアでキッチュなインテリア(でもけっこう見応えアリ)好きの、人の都合はおかまいなしの極めてマイペースなド派手おばさんだし。
フランス語でボヤク愛犬は、事件の大事な証拠である切り取られた右腕をくわえてムシャムシャしようとするし。
なんでも壊してしまう役に立たない部下や、中で1匹ずつ金魚を飼っている小さな金魚鉢のイヤリングを自慢するようなイカレぽんちなファッションの秘書は、給料泥棒と普通ならなじりたくなるくらい仕事しないし。
その仕事のしなさぶりときたら(いや緊急のことはさすがにするんだけど)、もしかしてこれがフランス及びベルギー流なのか?これがあっちでは普通なのか?と思ってしまうほど。
なのにそんな彼らを「やれやれ」と手を上げるくらいで、怒りもせず淡々と受け入れているんですよねー、いやはや素晴らしいというか人間出来過ぎというか。(^^;;;;;
事件で行き当たったビストロ“突然死”(←だいたい食べ物屋につける名前じゃないと思う…でも素敵すぎ!笑)の店の人間や常連客もそれぞれに濃ぃ~いキャラの持ち主で、「ウィットに富んだ会話」なんて洒落たものではない、ドギツイ会話をすることに命かけてるような人たちです。
チラシには「ベルギー人独特のユーモアのセンス」とありますが、わたしだったら毎日あんな会話を強いられたら、疲れて肩凝りで死んでしまいそう。(^^;;;
(この人たちがみんな、ナディーヌ・モンフィス監督が実際に住んでいるパリはモンマルトルに実在する人物たちからインスパイアされたキャラクタ-だというのだから驚きです)
でも、とにかくビストロのマダム!?オカマのイルマがずっと逢っていなかった娘と逢うのに、「ありのままの姿を認めてもらいたい! 今までの自分を否定したくない!」といってマダムの恰好のまま娘と逢うシーンのように、人間どんな自分でも受け入れて前向きに生きようよ、その方がきっといいことあるよ、そんなメッセージがじわっと伝わってくる映画なのでした。
それにだんだんとあの程度の奇人ぶりなんてたいしたことないと思えてくるから不思議。(笑)
だいたい世の中、変わってない人なんてそうたくさんはいないもんね。(^^;;;;;
・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★★(70点/100点満点)
※この映画はフランス・ベルギー・ルクセンブルグの合作ですが実質フランス映画みたいなものなんですが、きっとフランス映画アレルギーのある人も大丈夫と思われます。(笑)
あと警視が実は編み物好きなところに1票!(笑)
←ひっそりと参加中♪(笑)応援よろしくです~
当ブログの【映画レビューINDEX】
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タイトルに「殺人」とある通り、殺人事件が発生する一応(?!)はサスペンスです。
なのに謎解きとかそういうのには全然重きを置いてない。(笑)(いや、もちろん最後はちゃんと事件は解決するし、それなりにハラハラもするのですが)
楽しむべきは殺人なんかじゃなくて、マダムと奇人の方とでもいうか、とにかく登場人物がこれでもかというほどチョットカワッテイル人々ばかりなのですよ。
でもその奇人ぶりがなんとも憎めないというか、みんな自分のありのままの姿で生きていて、言いたいこと言い合っているようで決して他人を否定したりしない。
人をありのままに受け入れるって本当に難しいことだけど、それをサラッとやってのけるこの映画の登場人物達は、なんだかすごくカッコイイんですよね。
特に事件を捜査するレオン警視の懐の深さといったら涙モノです。
母親は懸賞マニアでキッチュなインテリア(でもけっこう見応えアリ)好きの、人の都合はおかまいなしの極めてマイペースなド派手おばさんだし。
フランス語でボヤク愛犬は、事件の大事な証拠である切り取られた右腕をくわえてムシャムシャしようとするし。
なんでも壊してしまう役に立たない部下や、中で1匹ずつ金魚を飼っている小さな金魚鉢のイヤリングを自慢するようなイカレぽんちなファッションの秘書は、給料泥棒と普通ならなじりたくなるくらい仕事しないし。
その仕事のしなさぶりときたら(いや緊急のことはさすがにするんだけど)、もしかしてこれがフランス及びベルギー流なのか?これがあっちでは普通なのか?と思ってしまうほど。
なのにそんな彼らを「やれやれ」と手を上げるくらいで、怒りもせず淡々と受け入れているんですよねー、いやはや素晴らしいというか人間出来過ぎというか。(^^;;;;;
事件で行き当たったビストロ“突然死”(←だいたい食べ物屋につける名前じゃないと思う…でも素敵すぎ!笑)の店の人間や常連客もそれぞれに濃ぃ~いキャラの持ち主で、「ウィットに富んだ会話」なんて洒落たものではない、ドギツイ会話をすることに命かけてるような人たちです。
チラシには「ベルギー人独特のユーモアのセンス」とありますが、わたしだったら毎日あんな会話を強いられたら、疲れて肩凝りで死んでしまいそう。(^^;;;
(この人たちがみんな、ナディーヌ・モンフィス監督が実際に住んでいるパリはモンマルトルに実在する人物たちからインスパイアされたキャラクタ-だというのだから驚きです)
でも、とにかくビストロのマダム!?オカマのイルマがずっと逢っていなかった娘と逢うのに、「ありのままの姿を認めてもらいたい! 今までの自分を否定したくない!」といってマダムの恰好のまま娘と逢うシーンのように、人間どんな自分でも受け入れて前向きに生きようよ、その方がきっといいことあるよ、そんなメッセージがじわっと伝わってくる映画なのでした。
それにだんだんとあの程度の奇人ぶりなんてたいしたことないと思えてくるから不思議。(笑)
だいたい世の中、変わってない人なんてそうたくさんはいないもんね。(^^;;;;;
・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★★(70点/100点満点)
※この映画はフランス・ベルギー・ルクセンブルグの合作ですが実質フランス映画みたいなものなんですが、きっとフランス映画アレルギーのある人も大丈夫と思われます。(笑)
あと警視が実は編み物好きなところに1票!(笑)
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TB、コメント、ありがとうございました。
可笑しかったですよねー・・・
何だか気の抜けた笑いというか、シュールな笑いでしたね。
ツボはたくさんあったのですけど、特にミョーだったのが
“突然死”というネーミングと、あと、ボヤキ犬も可笑しかったです。
ホント、レオン警視の懐の大きさには嬉しくなりました~♪
是非、シリーズ化して欲しいですよね。うふふふ
大笑いできるような爽やかな笑いではなくって本当にシュールというか、ベタでドギツイ笑いでしたけどなかなか面白かったですね。
“突然死”は、どちらかの記事の中にベルギーのビール?の名前とか書いてありました。
ビールの名前だったとしてもすごい名前ですよね
レオン警視シリーズは小説でたくさんあるらしいので、シリーズ化されるかもしれませんね。
でも今度はもう少し事件を中心にしないと大変かも(^^;;;;;
吉祥寺バウスシアターは近所なんですよね。
ぜひ、今度また面白そうな映画が上映されたらいらしてみてくださいね~
コメントありがとうござます
未だ観に行けるメドも立ってないので羨ましいです。
「マダムと・・・」はタイトルでビビッて来ちゃったので、記事読ませてもらったら断然行きたくなっちゃいましたよ~~
私はベルギーとマグリットが大好きでこの映画を観に行ったのですが
すっかりこの映画自体の魅力に参っちゃいました(笑)^^
本当に個性的なキャラばかりで一瞬たりとも目を離せない感じですね。
目を離した隙に何をやってるかわからないので(笑)
そうそう、ベルギーはビールがとっても有名なんですが
そのネーミングのセンスが凄いです^^;
「突然死」もそうですが「ギロチン」とか
「アルコール中毒者の指先の震え」とか(笑)^^;
味はいいんですけど度数が高いからこんな名前になっちゃったんでしょうね^^;
またこんな素晴らしく面白い映画を観たいなと思います^^
そうですよね~タイトルがまずは気になりますよね。
わたしも同じでした。
昔『コックと泥棒とその妻と愛人』という映画がありましたけど、そういえばあのときもタイトルに惹かれて観に行ったなぁ~
というかあの映画も、『マダムと~』と同様、色彩があふれているような映画でしたね。
minaseさんもなんとか時間を作って観に行けるといいですね。
またよろしくです~
コメントどうもです♪
ベルギーとマグリットがお好きなんですね。
わたしはほとんどそっち方面知識がなくて…マグリットへのオマージュって部分が全然わかりませんでした
ところでビールの名前のネーミングのセンス、ホントにすごいんですねー
これを見てようやく「ベルギー人独特のユーモアのセンス」という意味がわかりました。
またいろいろ教えてくださいませ~
今後ともよろしくです~
>ビストロ“突然死”(←だいたい食べ物屋につける名前じゃないと思う…でも素敵すぎ!笑)
映画とは関係ないのですが、私が思い出しては笑えるレストランの名前は「タベルナ」
え~、と思ったのですがよく聞いてみると、ギリシャ語で食堂って意味だとか・・・。でも、聞かなきゃわからん店名って、なんだかな~!
この作品、結構好きでしたねぇ~えへへ!
「タベルナ」ってそういえば市ヶ谷あたりにそんなレストランがあったような…?
でも、えー、あれってギリシャ語だったのですかー?
てっきりイタリア語だと思い込んでいました。
たしかそのお店はイタリア料理のお店のような気がしたんですけど、あれってギリシャ料理だったんでしょうかね?(^^;;;;;
映画は2館でしか公開されてないし、すっごいマイナー映画だと思っていたんですけど(いや、マイナー映画だとは思うけど^^;)でもなかなか面白かったですね。
今度はもう少しサスペンス色強くて、でもレオン警視と愉快な仲間達は健在、みたいな続編ができればいいのにな~と思います。
またよろしくです~
とっても可愛らしくて、素敵な世界観の作品でした。
なんだか、あんまり鑑賞されている方がいらっしゃらないようなのですが・・・たくさんの人に観てほしい作品ですわ。
ではまた遊びにきますね。これからもよろしくお願いいたします!
そうなんですよねー
こういう世界観が好きな人ってもっといるとは思うんですけど、なにしろたった2館、それもちょっとマイナーな映画館での上映なのでなかなか人気爆発というわけにはいかないんでしょうかね。
わたしもちょくちょく遊びに行かせていただきます。
今後ともよろしくです~