ルールーのお気に入り

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お気に入りをツラツラと…

佐賀北の熱く長い夏

2007-08-23 23:50:56 | I love Baseball
8回裏の大歓声は、間違いなく勝利を後押しするある種神懸かり的な“パワー”となっていたと思う。
テレビ画面のこちら側にいても、そのまるでサンバのリズムような大歓声が大きなうねりとなって空気を動かし、マウンドめがけて波打っているのが伝わってきました。。。

嗚呼、佐賀北高校の皆さん、オメデトー♪♪
そして感動と興奮をアリガトー♪♪♪


皆さんのそのひたむきな姿が、劣勢のチームを応援する甲子園の共感を誘って、あの独特な空気を生んだのだと思います!





いや~、正直昨年ほどは熱中していたわけではなかった今夏の全国高校野球選手権大会。(^^;;;

横浜や大阪桐蔭など注目高校が出場できなかったことに加えて、贔屓の常総学院が初戦で敗退してからは、たまたま見れる時にチャンネルを合わせた程度で、それも何かをしながらの「ながら見」がほとんどでした。


とはいえ、やっぱり高校野球であります!
惹き付けられることも多く見入ってしまった試合もいくつかあったのですが、それは偶然にも佐賀北の試合が多かった。

福井商との開幕試合から始まって、引き分け再試合となった宇治山田商戦。
そして我が家的には相手チームを応援していた、サヨナラ勝ちとなった帝京戦etc…


帝京戦を戦う時に「あ、この高校は先日の引き分け再試合で勝ったチームかー」と初めて意識したのですが、その頃から感じていましたよ、単なる“勢い”だけでは片付けられない堅実な実力と、そして何か不思議なエネルギーを!!




甲子園のような大一番では、日頃の実力プラス“運”や“勢い”がけっこうな割合で勝敗を左右する気がするのですが、甲子園の観客を味方につけるというのも重要だと思うのです。
いや、重要というより、結果的に観客の声援が大きな力になるということだと思うのだけど。


これは広陵・中井監督にも感じていたんですけど、佐賀北の百崎監督の試合後のインタビューはいつも非常に謙虚で、そのイメージは選手たちにも重なって、彼らのすごくひたむきな姿が印象的でした。


なんというか、無心に打球を追いかける姿・・・


昨日だったかの朝日新聞に出ていた言葉ですが、

「球は霊(たま)なり、霊正しからば球また正し・・・」

近藤兵太郎という方の言葉だそうですが、なんだか野球にひたむきに取り組む選手たちのイメージがホント重なるというか。


もちろんそれは広陵の選手たちも同様で、堅実なプレーで序盤はもともとの実力通り広陵の方が有利な感じで、わたしはちょうど6回くらいからリアルで見れたんですが、「あーやっぱり決勝では強い方が勝つのかなー」なんて思っていたその時、8回の、あの異様ほどの大歓声ですよ!!




広陵・中井監督が、試合後押し出し四球のあの球のことをストライクだったと異議を唱えたけれど、決してあの1球が敗因ではないと思うんですよね。
もちろんあの1点が決勝点だったならば言いたくなる気持ちもわかるけれど、負けたのはあの1点のせいではない。
その後抑えていれば、かなりの確率で勝っていたかもしれないのだから、判定を嘆くよりまずはあの時伝令を送るなどして一呼吸置くべきだったよね。
(もちろん審判の技術向上はどのスポーツでも課題だけど)

ただ、唯一あの押し出し四球が悔やまれるとしたら、あの1点で甲子園全体がさらにヒートアップしてしまったこと。。

佐賀北の選手たちも、球場全体が自分たちを応援してくれているように感じて、あの拍手・声援が勝たせてくれたと思う、と言っていたし、広陵・野村投手はそんなことないと言いつつも、はたから見る分には大歓声ののまれていたように見えました。



たぶん、どちらも謙虚に堅実に野球をやっている選手たちだけど、ほんの少し「勝ちたい気持ちを強く持ち続け、ただただひたむきに打球を追いかけていた」佐賀北の選手たちに、野球の神様は微笑んだのかなーと、そんな気がしました。。


くしくも今年はスポーツ特待生制度問題で揺れた高校野球界。
それとは無縁の普通の公立高校の優勝は、“原点に戻った気がする”と絶賛されているけれど、そういう意味でももしかしたら何か見えない力が後押ししたかも?と、やっぱりちょっと思わされたり。



それにしても、強豪校に勝つには「8回裏にひっくり返す」というのが一番いい形らしいですが、前日142球を投げている野村投手の疲労を計算して終盤に勝負をかけていたという佐賀北ナインには、本当にアッパレというしかないですな。
なんといっても、それまでの堅守があったからこそですもんね。





・・・ということで、さぁ来年は90回の記念大会!!

節目の年、節目の大会で優勝してきた横浜高校が、はたしてまたもや春夏連覇、なんていうことをしてくれるかどうか・・・

昨年大阪桐蔭に初戦敗退した際に、渡辺監督が「今年の1年生と再来年春夏連覇をしたい」と言ってましたもんねー
でもそれはすなわち監督勇退ということなのかもしれないけれど・・・
でも、それならそれで、とにかく有終の美を飾って欲しい。。

で、もしかしたら常総学院は木内監督が復帰されるかもしれないとかなんとか??
ご高齢なので、そのあたりが心配ですが、実現すればまたマジック采配が観れるかなーと楽しみでもあります。


ひや~、来年も楽しみですね~


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8 コメント

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私は広陵・中井監督派 (サク)
2007-08-26 18:26:36
わたしはあそこで人格派の中井監督が異議を申し立ててくれて良かったと思います。
きょうも関口さんの番組では
「あれはストライクゾーン」
と言ってました。

やっぱり
高校野球は半官びいきなところがあって、
高野連も古きよき時代を懐かしむ小父様たちも
県立の進学校の特待生問題とは縁のない学校に勝ってほしかったという気持ちもあり、
佐賀北の優勝には心から喜んだと思います。
そしてわたしも、
ルールーさんと同じように
あの判定で佐賀北が勝った、
とは思いません。
ですが一度の判定が勝負の流れを決めるのも確かです。

まぁ、それは置いといて~。
わたしが疑問に思ったことは
もし、これが逆の立場ならどうだったか、
ということ。

それならもっとマスコミの取り上げられ方は違っていたと思うと、
「なんだかなぁ!」
という思いが募ってくる。
だれも審判のことについて突っ込んだ取り上げ方はされていないのが、悲しい~。

審判は一体どうしてああいう判定をしたのか
それは誰にも分かりませんが
誰が見ても
「?」
と思えるような判定をしたときには
VTRなり、塁審を集めて検討するなりしてほしいなぁと切に思いました。

プロでも審判の判定にどんだけ泣いたか…。
パの方はどうか知りませんが、セのほうでは

「橘高、有隅、佐藤(だったっけ?笑)」
というふうにヘッポコ審判の名前が出てきます(笑)。

中井監督の
「審判の権限が強すぎる」
に、わたしは激しく賛同~。

それが良いほうに働くといいですが、いまのところ
プロでも「はぁ!?」みたいな判定をする審判もいて、技術力は低くなっているのでは?
と思わずにはいられません…。

なにかスッキリしない第89回の大会でした
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サクさん♪ (ルールー)
2007-08-28 01:12:16
こんばんは~♪コメントどうもです。
いや~この件は、いろんな意見があると思います。
サクさんの言いたいこともすごくわかります。
そしてわたしも、広陵中井監督は非常に人格者だと今大会を通してずっと思っていたし、今でもそう思っています。
でも、だからこそ、「もっと違う言い方があったのではないか」と思ってます。

世間でもいろんな意見が飛び交っているみたいで、思いがけない見解を目にしたりして「オッ!そういう見方もあるか」なんて思ったりもしたので、そういうことも含めてわたしも個人的な意見?見解?(ちょっと大袈裟ですな^^;)をお返事したいと思いますが、なにぶん本日非常に疲れていて眠いんですよー
すんません、明日にでもまとめます。
お待ちください。
返信する
「もっと違う言い方があったのではないか」について (ルールー)
2007-09-03 22:45:16
いや~遅くなりました、決して忘れていたわけではないんです。
というよりむしろ何度も書き直していたくらいで。(^^;;;
実は我が家でも幾度となく話題に上がったこの件、書き始めたらだらだらと長くなってしまってどうにもスッキリまとまらず。。(苦)
結局次から次と出てきて本当にまとまってないのだけど、でもっていまさらという感じもなきにしもあらずですが、でもとりあえずいろいろ考えたことを書いておこうと思います。
ただ、極めて個人的な考え方だし、もうすっかり話題的にも冷めちゃっていると思うので、皆さんどうかスルーしちゃってくださいませ。
ホントよろしくです。
長いのでたぶん一度に書ききれないんじゃないかと思うので、小分けにします。

まずはとりあえず、わたしが「もっと違う言い方があったのではないか」と思うそもそもの前提から。
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・・・とりあえず前提その1 (ルールー)
2007-09-11 15:48:57
またまた間が開いてしまった。(苦)
ほとんど書いてあったのに・・・
とりあえずまたぼそぼそと残しておきます。(^^;;;

●まず問題の判定について
正直わたしも低めのストライク「だったかもしれない」とは思いました。
しかしながら、あの日の主審はあの回だけでなく最初からストライクゾーンが狭く厳しかった。
このことは佐賀北の先発馬場投手が2回ですでに交代しなければならなかった際に、リリーフした久保投手が馬場君に「今日の審判はストライクゾーンが狭いから気をつけて」と言われた、と試合後語っていたことからもわかります。
つまり、ストライクゾーンが狭く厳しく感じられたのはなにも広陵に対してだけでなく、佐賀北に対してもそうであったということです。
(※もちろん審判によってバラつきがあることを容認しているわけではありません。できれば皆に同じようにジャッジしてほしいと思っています)

●次に「低めのストライクだったかもしれない」球をボールと判定するに到った理由について想像できることとして、江本孟紀氏が過日こんなことを言っていました。
それは、広陵の捕手が捕球する際にミットを(下から上に??)動かしたから、軌道そのものも低かったと判断されかねなかった、みたいなことでした。
で、VTRを見返しましたが、たしかに彼は必ず捕球する直前に構えたミットを一度下に向け、向けるだけではなくかなり下げてから上に持ってきて捕球していました。たぶん癖なのかもしれません。
「ミットを動かす」ことは有利にも不利にも働くそうで、そういうのを嫌う審判もいれば、それに惑わされる(という言い方には語弊があるけれど)審判もいることは確かで、この日の主審も彼のミットさばきが伏線となって「低かった」と判断したのではないか、というのが江本氏の見解でした。
まぁ、これは当たっているのかどうかわかりませんが、一理あると思いました。

つまり何が言いたいかというと・・・
あの判定に至るには「それなりの伏線があった」ということです。

・・・とりあえず以上のことをまず知っておいてもらった上で、わたしが「もっと違う言い方があったのではないか」と思う理由について。
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理由その1 (ルールー)
2007-09-11 16:12:32
わたしは今回の中井監督の発言が、単純に「審判の技術の向上」を訴えるだけのものであれば、自分の信念に基づいて疑問を臆せず言い古い慣習に風穴を開ける、という意味でアリだと思います。
「言ってはならない」「黙って従うべき」的な、つまり高野連には言いたいことを言えないような風潮があるのならそれには疑問を感じるし、実際高野連の「審判も人間だから・・・」のような言い訳ともとれる後日の談話には「?」という感じはします。

しかしながら、この日の中井監督の発言には、もっと他の「言いたいこと」が見え隠れしていたように思うのです。
「こんなジャッジをされて・・・選手は死ぬ気で練習しているのに」
「周りは佐賀北の応援ばかり」
「だから負けた気がしない」云々etc….

言いたい気持ちはわかるんです。
そして、中井監督は自分の保身とかそういうこととは一切関係なく、ただただ純粋に生徒たちのことを思って、彼らの無念を思って発言したということも十分理解しています。

でもそこには残念ながら、「相手チームへのリスペクト」が感じられなかった・・・

自分たちだけで試合をしたかのような、自分たちが佐賀北に負けるなんてありえないと、最初から佐賀北を優勝を争う相手として認めていなかったような、そんなニュアンスを心の底では持っていたと感じさせる発言に、わたしには受け取れました。

ただどこかでこういうことを書かれていた人がいました。
それは、監督は試合後悔しがって不満に思っている生徒達が暴言を吐いたりしないように、選手が言い出すのを止める意味で自ら防波堤となって発言したという意見。
なるほど、とも思いましたが、でもその日の「熱闘!甲子園」を見る限り、選手たちは負けて悔しいだろうにそんなそぶりはいっさい見せず、自分たちができることを精一杯やった充実感に満ちた笑顔を見せていたので(もちろん監督が代弁したことで気持ちが納まったとも受け取ることもできなくはありませんが)、彼らがそんなこと言っちゃうような選手たちかな?と疑問にも思いました。
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その2 (ルールー)
2007-09-11 16:28:28
・・・たしかにたった1つのジャッジが試合の流れを変えることはあると思います。
でも、それもひっくるめて野球だと思うし、高校野球なんだと思います。

あの時、あの場面で、監督自身が「今のはないだろ~」という気持ちを引きずったまま、つまり選手以上に監督が気持ちを切り替えられずに「次の点を取られないようにする策」を講じなかったことが、負けに繋がった伏線のようにわたしは思います。

苦言を呈するにしてももっと違った言い方、たとえば
「もっと自分たちが●●すればよかった。相手には運や勢いや応援による後押しがあったかもしれないが、思っていた以上に粘り強かった。
『でも、あの1球は、わたしはストライクだったと思う。』
たった1球で試合の流れが変わることもあるのだから、より慎重にジャッジしてほしい」
くらいの、ちょっと皮肉を言うぐらいがちょうどよかったのではないでしょうか。

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その3 (ルールー)
2007-09-11 17:03:48
それから「審判の権限が強すぎる」という意見ですが、わたしはアマチュアの、しかも高校野球の場合、それはある意味当たり前だと思ってます。
審判に一任しなければ、試合が成立しなくなるのでは??
プロ野球とは違うと思うのです。

プロ野球の場合、審判は自らの体裁や威厳を保つために、間違っていても絶対非を認めず、ときには横暴とも思える態度をとる場面もたまに見られるし、たしかにセリーグの審判(パリーグだっているとは思うけど)には、明らかにもっと技術を磨けよ、と言いたくなる審判が何人かいるし、下手なジャッジのために試合がとんでもないことになる場面をわたしも何度も見ています。
でも、高校野球の場合、少なくとも審判が自らの体裁や威厳のために横暴な態度を取ったり自分たちのジャッジを押し通すなんて場面は、一度だって見たことはありません。
必ず何かあった場合集合し、皆で検討していると思います。

高校野球で審判をなさっている方々は、皆さんボランティアです。
つまり、それだけ高校野球が大好きで、自分たちのジャッジによって試合に不備がないよう細心の注意を払うような、野球に真摯に向き合っている方々ばかりだと思うのです。
とはいえ、全国のアマチュア審判の中から選りすぐられた人たちとはいえ、たしかにジャッジの技術が完璧だという意味ではないので、審判の技術向上のために高野連がするべきことはあると思います。

あの日、あの異様なほどの佐賀北を応援する球場のムードに審判ものまれた・・・という可能性はないとは言い切れませんが、でも、高野連などの「県立の進学校の特待生問題とは縁のない学校に勝ってほしかったという気持ち」に影響されていたなんていうことは、そのためにジャッジに私情が入ったなんてことは、絶対にありえないと思うのです。
そういう影響があったはず、なんていう意見も多く見ましたが、それこそ死ぬ気で戦っている選手たちに失礼だとわたしは思うのです。
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ということで・・・ (ルールー)
2007-09-11 19:47:56
・・・死ぬ気で練習してきたのは広陵の選手たちだけではないと思うし、佐賀北の選手たちは実際大会前はそんなに強くはなかったかもしれないけれど、今大会で一番多くの試合を戦ってきた中で、驚くべき急成長を遂げたのだと思うのです。
中井監督も後からそういったことに気づいたから、発言に対して謝罪したのではないでしょうか?

佐賀北の練習環境を取材したテレビ番組で、グランドだか部室に掲げられていたボードに、こんな文章が書かれていました。

“神様は決してピンチだけをお与えにならない
ピンチの裏側には必ずピンチと同じ大きさのチャンスを用意して下さっている

愚痴をこぼしたりヤケを起こすとチャンスを見つける目がくもり
ピンチを切り抜けるエネルギーさえ失せてしまう

ピンチはチャンス
どっしりかまえてピンチの裏側に用意されているチャンスを見つけよう”


わたしはこの日、もし“何か”が佐賀北の味方をしてくれたのだとしたならば、それは「審判のジャッジ」とかそういうモノではなく、“野球の神様レベル”だったと思うのです。

どなたかの記事に、沖縄水産の元監督、故・栽弘義氏が語ってくれたこととしてこんなことが書かれていました。
“強豪に勝つには神様が味方してくれないと勝てません。
ただし神様は、より頑張ったチームに味方してくれるのです”

もちろん広陵も頑張った。
けれど、ピッチャーの野村君の試合後の談話の中にも「4点リードしていたから少し油断?があったのかも」みたいな言葉があったように、あの7回までの圧倒的な投球の前に、ほんの少しの慢心、心のスキがあったのかなと。
逆に、神様に味方してもらえるだけの練習と準備を、佐賀北はしっかりしてきたということなのではないかなと思うのです。

・・・中井監督は決して審判の権威を軽んじる監督ではない、むしろ厳しく選手たちに指導しているとか。。。
わたしは「発言に相手チームへのリスペクトが感じられなかった」のと、「それならなおさら“もっと違う言い方があったのではないか”」と残念に思ったわけですが、これを機に、高野連が審判の技術をもっと向上させるための、研修なりなんらかのシステムの構築を自ら取り組むような、何かのきっかけになればいいなと思っています。
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