goo blog サービス終了のお知らせ 

ルールーのお気に入り

野球(ファイターズ)・映画・本・写真・TV・料理・旅行・嵐&東方神起(^^;;;
お気に入りをツラツラと…

ドラマ「この世の果て」とトヨエツ

2007-02-03 23:22:39 | ドラマな話
94年フジテレビで放映されたドラマ「この世の果て」。。
スカパーの「フジ721」で2日深夜に11話と最終話が再放送されていたのを偶然見つけて、ついつい見入ってしまいました。(笑)



覚えている人いますかー???
野島伸司脚本で三上博&鈴木保奈美主演の、果てしなく暗くとんでもない不幸の連鎖が続く、でも究極の愛の物語。(苦)


最初「この世の果て」というタイトルを聞いたとき咄嗟に思い出したのは、主題歌の尾崎豊の「OH MY LITTLE GIRL」
亡くなって2年後くらいのこの頃って今まで尾崎豊を知らなかった人たちにも絶大な支持を受けて、リリースされたこのシングルもすごい売れましたよね。
あの歌の曲調と歌詞がドラマの切なさやるせなさにすごくリンクしていて、非常にインパクトがありました。
今でもわたしの数少ない得意な歌のひとつです。(笑…っていうか、尾崎豊は男なのに声域が似ているわたしって…

それと鈴木保奈美がいつも革ジャンにジーンズという、なんだか男の子のような恰好をしていて、それまでのトレンディー女優のイメージをかなぐり捨てたような役柄だったのも印象的だったなぁ。
銀座でドラマのロケをしていたのに偶然遭遇したのも思い出されます。


…と、最初はそんなことぐらいしか思い出せなかったんですが、ドラマを見ながら思い出してきましたよ、このドラマの異様性を!


鈴木保奈美演じるまりあは、昼間は郵便局員をしながら、夜はクラブのホステスをして目の見えない妹の手術費を稼いでいて、都会の絶望の淵で孤独な天才ピアニスト士郎(三上博史)と出逢って、無償の愛を捧げるんですよね。
富と名声に固執する妻の元を逃げてきた士郎。
事故で記憶を喪失したフリをしているうちは、自分が戻ろうと思えばいつでもまたピアノが弾けるという自信からか過去の名声を捨ててまりあとの愛に生きようとするけど、たしか自分で手を潰しちゃったんだかでピアノが弾けなくなってしまってからは、アイデンティティーを失ってまりあに辛くあたることで精神のバランスをかろうじて保って行くんです。。
覚醒剤にも手を出して、暴れまくった時に妊娠していたまりあは流産して二度と子供の産めない身体になってしまう。
そんな目に合わされても尚、献身的に愛を捧げるまりあ。。
それは、自分を必要だと言ってくれたただ1人の人だったから。。


まりあは幼い頃の父親との何かのトラウマがあって、男がダメなのは自分のせいだと思ってしまう傾向から、どんなにぶつかりあっても全てを許し受け入れてしまうという母性のような優しさを持っているんですが、その優しさこそが士郎をどんどんダメにしていく・・・って、そんなやるせない愛情に毎回気が重くなったのを思い出しました。。

献身的な看病で覚醒剤から更生させて、もう役目は終わったとばかり士郎の前から去るまりあ。
それでも最後、別の男と結婚しようとしていたところで、ようやくお互いがなくてはならない存在であることに気づいて、お互いの元に戻ろうとして、ああ、よかったね、で終わるかと思いきや・・・

ヘリコプターでかなり上空に飛んでから士郎に気づいて、なんと!まりあは空から飛び下りてしまうんですよねー

そして最後のシーン。。
飛び下りた時の怪我が元で半身不髄にでもなってしまったのか、自意識も記憶も失って車椅子に座っているまりあ、微笑みながら世話をする士郎。。
「僕は君を失うことで、君を取り戻したんだ」


・・・もう、わたしはあまりのショックで、当時もエンドロールの「OH MY LITTLE GIRL」が流れている間中口をポカンと開けたまま、素直にフツーに2人を幸せにしてあげればいいのにー!(泣)と、呆然としてしまったのを思い出しましたよ。

深く愛しあいながらもお互いに傷つけあって疲れ果てて絶望していた2人が、まりあが自意識や記憶を失うという最悪の事態になって初めて本物の愛を取り戻す。。
2人がようやく辿り着いた“この世の果て”。。
人は見返りがなくとも人を愛し続けることができるか。
全編を通して自己犠牲愛みたいのを問いかけられているようで、非常に重たいドラマでした。


あの頃の野島伸司はなんだか本当にすごかったですよね。
セリフのひとつひとつが妙に重くて、毎回ドロドロでこんな展開になるのかよっ!と思いながらもついつい見入っていたのを思い出します。



・・・ところで、わたし的にはこのドラマは、どちらかというと主人公2人より脇役が気になったドラマでした。

まずはルミを演じた横山めぐみ。

ルミはまりあが働いていたクラブの人気ホステスで、愛を信じることができないトラウマから、真剣に愛しあう2人を憎んで仲を引き裂こうとするんですが、昔彼女に利用された男、小木茂光演じる佐々木に最後とうとう硫酸を浴びせられて顔に大火傷を負ってしまうんですね。
このシーンもすごく衝撃的だったけど、さらに最終回、まりあを痛めつけようとするところへ彼女の用心棒みたいなのをずっとやって密かにルミを愛してきた男が現れて、もうやめてくれと、彼女のその火傷した顔を見ないで済むようにと男は自らの指で自分の両目を潰してしまうんですよーーー!(驚)

それまで決して愛を信じず男を利用するだけ利用してきたルミが、最後にその男の肩を抱く姿に、妙な美しさを感じたものでした。
それまで「北の国から」などの清純なイメージしかなかったので、このドラマでの演技は強烈に印象に残ってますね。


それでそれでもう1人、忘れてはならないのがトヨエツですよ~っ!

このドラマ以前は、やくざの用心棒的な役をチラッと見たような気がするのですが、そのときは端役なのに1人妙な存在感があって気になったものでしたが、このドラマの強烈なインパクトでブレークした感じでしたよね。

パッと見、眉毛とか顔のファンデーションが気になってしまったトヨエツ。(笑
大財閥の御曹子で、同じくまりあを心から愛し、自らも本質的な愛を求めていた神矢。。
まりあと結婚することになって、正気に戻った士郎にまりあが二度と子供が産めない身体になったこと、それはおまえのせいだということを告げて、最後に士郎に言うセリフ。。

「泣いているのか?哀れな奴だ、おまえは一生後悔して生きるだろう、世の中には星の数ほどの女がいる、しかし、その中におまえのために命さえ差し出すような女は他にひとりもいない・・・ただのひとりも、おまえは自分の犯した罪と、失ったものの大きさに苦しみ続けるんだ」

キャ~かっこいいー!
あの声で言っているのを想像してみてください!(笑)
どこか影があって孤独で本質的な愛を求めていた神矢は、トヨエツだからこそリアルだったとも思うし、本当においしい役だったと思います。


このドラマを見てしまっては、同じトヨエツの出た『愛の流刑地』の「わたしは選ばれた殺人者なのです!」のセリフもなんだか白々しいというか間抜けに感じられるとでもいうか。。。(^^;;;;;
同じ究極の愛の姿を描いていながら、心に問いかけられた何物かは、この「この世の果て」の方が断然重かったような気がしました。。


・・・とはいえ、最近は野島センセーも、どこに行っちゃうんだろう???という感じですが。(^^;;;;;



←ひっそりと参加中♪_(-_-)_ペコリ


最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
懐かしい!! (睦月)
2007-02-05 18:27:15
こんばんわ!
私も見てました!このドラマ!!
この頃の野島ドラマって、どれもこれもヘヴィーな
ものばかりで、その全てがとっても印象強く残って
います。

この『この世の果て』。
・・・私ね、ホナミちゃんの髪型
真似してましたよお!男っぽくて、無口なのに、ただ
ひたすら一途に愛をささげる彼女の姿は今でも忘れ
られません・・・(泣)。

ドロドロドラマが得意な野島さん。
でも近年は、拓哉くんの『プライド』やファミリード
ラマの『あいくるしい』なんかも書いていて、ちょっ
と傾向が変わったように思います。

軽々と人の不幸や死を描いたために、かなりいろんな
人からの反感をくらったという噂をきいたことが
あります。
久々に野島節を炸裂させてほしいですよね!

返信する
睦月ちゃん♪ (ルールー)
2007-02-06 18:54:52
オォォォー!睦月ちゃんも覚えてますか?
わたしもなんだかんだあまりに暗くて重くてで文句言いながらでしたが見ていましたわ。
やっぱりこの頃はすごく印象的なドラマ書いてましたよね。

>・・・私ね、ホナミちゃんの髪型真似してましたよお!

そうなんだー。
わたしはあんなに短いのは人生の中でもほんの少しの時間だけかも。
短い髪って、キレイで頭の形とかもよくないと難しいもんね。
ホナミちゃんは横浜のバーニーズで見かけて、その後ポルシェか何か車でブーンと帰って行くところを見ましたが、やっぱり小さいけど可愛かったですよ。
『プライド』や『あいくるしい』も野島ドラマでしたっけ?
『あいくるしい』はいいドラマだった気がするけど、『プライド』はもしやキムタクが「メイビー」とか言っちゃうヤツだっけ?アチャー(^^;;;
あれはなんというか、ツッコミどころ満載なドラマでしたね。
あと『仔犬のワルツ』・・・あれはどこに行っちゃうんだろう???とびっくりした覚えがあります。

>軽々と人の不幸や死を描いたために、かなりいろんな人からの反感をくらったという噂をきいたことがあります。

そうなんですか…、それは初耳です。
野島さんは特にセリフが印象的だったので、またドキッとするようなセリフがてんこ盛りのドラマを書いてほしいよね。
返信する
懐かしい (ふーみん)
2007-02-07 01:34:25
もう、毎週毎週不幸のオンパレードみたいなドラマでしたよね
ワタシも見てましたが結構忘れてるモンですね
スカパーでやってるのは知ってたけど、民放ドラマが忙しくて

この時期の野島ドラマは『不幸の連鎖&バンバン人が亡くなる』のが定番でしたよね。
最近は傾向が変わってきたけど、ある意味こんなドラマを作れる貴重な存在じゃないかと・・・
星の金貨も野島さんじゃなかったっけ?(あれも不幸続きでしたね)

ホント、最期は普通に幸せになれると思わせといて「そーゆー幸せ?」と突っ込みながら見た記憶が・・・
野島モノだけじゃなく、ジェットコースタードラマ(1回逃すと分からない)も流行ってたし、不幸てんこ盛りが当時の流行りでしたよね

あぁ、言われて見れば横山めぐみの硫酸事件ありましたねぇ
目を潰した男の人のシーンで「ぎゃー」と叫んだ事を思い出しました

究極の愛・・・未だに分からないワタシなのです。
だって、ワタシは自分が一番大好きな鬼嫁・鬼母なのです
返信する
ふーみんちゃん♪ (ルールー)
2007-02-07 12:21:30
>スカパーでやってるのは知ってたけど、民放ドラマが忙しくて

にゃはは、本当にそう。(爆)
でもわたしはずいぶん淘汰されてきました。
そうだドラマの記事書こうと思っていたんだわ。(笑)

>最期は普通に幸せになれると思わせといて「そーゆー幸せ?」と突っ込みながら見た記憶が・・・

そうそう、ホント口がポカ~ンてな結末が多かったような…(苦笑)
幸せとか究極の愛とかの定義が深いんだか変わっているんだかって感じでしたよね。(^^;;;;;
ジェットコースタードラマっていうのもこの頃かもう少し前くらいに流行りましたね~
なんだっけ山口智子とか吉田栄作が出たドラマ、、、「もう誰も愛さない」だっけ?
ストーリー展開があまりに早かったから今では内容もあまり覚えてなし。(苦笑)

>だって、ワタシは自分が一番大好きな鬼嫁・鬼母なのです

それでいいのよ。
自分を愛せないと他人も愛せなかったりするものだからね。
自分にも目が行く分、視野も広いってもんだと思うわ。(本当か?^^;
なんだかんだいざという時一番に子供のこと考えたりするものだろうしね。
返信する
そうそう (ふーみん)
2007-02-11 00:34:30
「もう誰も愛さない」ですよ~。あれもラストに向かってバンバン人が亡くなって、都庁脇の植え込みで栄作が血まみれで倒れて1万円握ってたんですよね~。
当時、実家に住んでいたので都庁の前を通った時に「ココで栄作が・・・」とか感慨にふけったものです
教会で発砲とか、「ありえねー!!」みたいなドラマでしたね。でも、おおまかな内容は覚えてるワタシって一体
返信する
ふーみんちゃん♪ (ルールー)
2007-02-13 18:03:08
返事遅れてごめんなさい。。m(_ _)m
遊びに出かけて熱出してダウンしてましたわ。(苦)

>都庁脇の植え込みで栄作が血まみれで倒れて1万円握ってたんですよね~。

いや~「もう誰も愛さない」は山口智子と吉田栄作が出ていたのは覚えているんだけど、詳しいストーリーはほとんど覚えておらず…(^^;;;
ふーみんちゃんはよく覚えてるよねー
そういえばこの頃の栄作ってばブレークしていたよね。
最近また復活したんだっけ?
当時はあんまり巧くないのにと思っていたけど、最近はなんだかんだ嫌いじゃないわたしですわ。(^^;;;
返信する
謹言 (春日)
2015-01-25 23:24:10
老 い 二 人 離 れ ら れ ず て 青 鳥 か こ む 世 の 果 て で 堅 く 寄 り 添 ふ
返信する