１分３１秒の宣誓…

ニッポンの夏、甲子園の夏、始まる！



いよいよ高校球児たちの熱い15日間、始まりましたね～♪（^o^）/

昨年の、やはり高校野球に関するこのエントリーにも書きましたが、ダーリンが高校球児だったこともあって、我が家では夏の高校野球には格別の思い入れがあるのです。（^^;;;
（もちろん全試合を見るわけではありませんけども…笑）


今年の大会は、３連覇のかかった駒大苫小牧、春夏連覇のかかった横浜と話題も豊富な上に、初日から横浜vs大阪桐蔭といった好カードがめじろ押し♪

今日は日曜日と重なったこともあって徹夜組も相当数出たようで、なんと開会式から３万９千人の観客が入って、第３試合の横浜vs大阪桐蔭の頃には超満員！！
わたしも朝からかぶりつきで（ちょっとウソ^^;）ＴＶ見ていました。


開幕試合からとにかく面白い試合でしたが、なんといっても横浜vs大阪桐蔭ですよ！
７回表まで均衡したゲーム展開でしたが、最後は大阪桐蔭の打力爆発！
話題の４番バッター中田君は、まるで清原や松井の再来のようなバッティングで本当に素晴らしかったですね。

最後の最後、横浜も反撃して本当に見応えのある試合でした。。

でも…
わたしは横浜の渡辺監督を応援していたんですー（涙）

少し前に脳硬塞で倒れられ、今だってご自分の健康に不安を抱えられていると思うので、その苦労に酬いてあげたい。
と思っていたら、春夏連覇したら引退をお考えだったようで、もしこのまま続投となれば２年後の90回大会で、今の１年生たちと来年からの２連覇を狙いたいそうで、お身体は心配だけどやはり有終の美を飾っていただきたいと思ってしまいます。

それにしても８回裏、この回から登板したピッチャーが一挙５点と打ち込まれ、イニング途中で交代してベンチに下がってから号泣していたのが、なんとも気の毒でした。。
そして試合後アルプススタンドに挨拶に行き、戻りながら泣き崩れる姿・・・
甲子園には高校野球を観に何度か行ったことがあるのですが、こういう強豪校が負けた時の試合後の情景は、本当に胸が詰るほど切ないものがありますね。。。





とまぁ、試合結果に関してはこれくらいにして。
今日は、タイトルの通り、わたしが開会式でいつも気になる「選手宣誓」について…

今年の選手宣誓は三重高校主将の中村浩樹選手。
お世話になった周りの人々への「ありがとう」の気持ちを込めた、自己採点100点満点の宣誓でとても素晴らしかったです。


そしてわたしがこの、夏の大会の選手宣誓の瞬間にいつも思い出すのは、94年の第76回大会で宣誓を行なった、山口県光高校の杉村衛作主将の言葉です。

なぜ名前まで覚えているかというと、たぶん皆さんの中にも覚えている人も多いと思うんですが、わたしはとにかくこの杉村選手の宣誓の言葉を聞いた瞬間身震いするほど感動して、実はその日の夕刊に載った記事の切り抜きを今でも大切に持っているんですよね。（^^;;;

１分３１秒の宣誓…

公式に記録されているわけではないそうなのですが、おそらく最長だろうと。
当時、杉村選手は坂本昌穂監督から「友情」のテーマをもらい、同じ３年生で１人ベンチに入れなかった、特に一番親しかったその友人に何かできることはないかと、そしてやるんだったら印象に残る変わった宣誓にしようと考えたのが、↓この内容だったのだそうです。

今回年代がわからなくてネットで検索していたところ、新聞記事には全文が載っていたわけではなくて一部省略されていたことが判明したので、それを追加しつつ全文を紹介したいと思います。
（当時は暗誦できるくらいだったのですが、やっぱり今となっては記事で省略されていた部分「ファイト～高校野球連盟のもと、」はすっかり忘れてました^^;）



宣誓。
野球を愛する私(わたくし)たちは、あこがれの甲子園球場から全国の仲間にメッセージを送ります。
ファイト、フェアプレー、フレンドシップの頭文字の「F」のマークをあしらった高校野球連盟のもと
私たち選手一同は、苦しいときはチームメイトで励まし合い、つらいときは、スタンドで応援してくれている友人を思い出し、さらに全国の高校へと友情の輪を広げるため
ここ甲子園の舞台で一投一打に青春の感激をかみしめながら、さわやかにプレーすることを誓います。

選手代表　山口県立光高校野球部主将　杉村衡作
（第76回全国高校野球選手権）




なんていうか、“心に響く言葉”“まっすぐな文章”というのはこういうものだと思うのです。
特別に飾り立てたフレーズはないのに、これだけ人の心の琴線にスッと触れてくる。。

これはきっと、作り手が言葉に丁寧に接し、選び、感情を乗せているからに他ならない。

わたしは当時リアルタイムで聞いたときに、まず最初の“野球を愛する”と“わたくしたちは”にいきなりドカンとショックを受けたんですよね。
高校球児の発する言葉として、なんだかとても新鮮な響きでした。

そして中盤の「苦しいときはチームメイトで励まし合い、つらいときは、スタンドで応援してくれている友人を思い出し、さらに全国の高校へと友情の輪を広げるため」の部分。

野球を通じて友情がさらに広がる…
日本地図を思い浮かべながら、甲子園を起点にじわじわと友情の輪が広がっていく光景を想像して、なんだかとても羨ましい感じがしたことを思い出します。。

そしてなんといっても最後の一文です。

「ここ甲子園の舞台で一投一打に青春の感激をかみしめながら、さわやかにプレーすることを誓います。」

“一投一打に青春の感激をかみしめ”ながら、さらに“さわやかにプレーする”ことを誓うなんて、なんと野球に真摯に向き合っている人なのだろう、と。


もちろん全国の高校球児たちも皆同じような気持ちなのでしょうが、杉村選手の宣誓は、人の感情を揺り動かす「言葉の力」をまざまざと感じさせてくれたのでした。



なんてことを思い出す、毎年の開会式…
今後杉村選手の宣誓以上の宣誓が出てくるか、毎年楽しみにしているのです。

ところでトップの写真（ボケボケですが^^;）は、言わずと知れた甲子園球場の外壁の蔦ですが、今年のオフから？始まる改修工事のために次に拝めるのは３年後の春くらいになるそうですね。
今年このあと甲子園に行かれる予定の方は、存分に堪能しておいてくださいね～


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