リンゴ畑は、小さい頃見たと思い込んでいる風景の一つです。
福島県の伯父が伯母と育てて、従姉や兄が遊んでいる風景を写真や8ミリビデオで見ました。
リンゴの花吹雪の写真を、横浜で生まれ育った母が持ち歩いていました。
伯母が亡くなって、伯父はリンゴと桃の木を伐ったそうです。
そのほどに、道路が畑に割って入り、ところどころに、白菜などが植えられていました。
りんごは、「東北」という気がする果物です。行ったことがないけれど、青森県の津軽平野を思い浮かべます。
今ぐらいに、福島からダンボールいっぱいに紅いリンゴが届くころ、決まって風邪をひいていて、
すりおろしたリンゴを食べたのを思い出します。
母親が持ち歩いていたリンゴの花吹雪きの写真をみただけで、ふるさとを想い涙をこぼした女性を見て、
風景の持つ力ってすごいなと思ったことがありました。
リンゴのある風景の力は、すごいなと、思いました。
そんなリンゴを見ながら、洋館で、リンゴ料理が楽しめる。
そんなお店を岩手県は盛岡市内にみつけ、リンゴが木になっているうちに見に行きたいと、行ってきました。
mi cafe といいます。
盛岡バスセンターから、3番乗り場、長岡線日詰駅行のバスで、松本商店前でおります(2016.02.11現在「手代森小学校南口」というバス停名です)。
そのまま一般車道的な道をまっすぐ行くと、看板があるので、あとは看板通りです。
手前の柿の木がある道で曲がってはだめです。
今は「ふじ」の収穫期ということで、あと一週間ずれていたら、りんごのない風景を見るところでした。
高台の、緑の中の一軒家で、さながら赤毛のアンの世界です。
いろんな本があって、岩手県のむかしばなしを読んでみました。
そして、食べてみたいと思ったリンゴトーストと、リンゴジュースの味くらべ。
リンゴは品種によって果実の色も違えば風味・甘み・酸味が違うことを実感できます。
私は甘酸っぱい品種が好きだと分かりました。
ときどき氷粒のような雨粒のようなものが降りますが、太陽も覗きます。
遠くに、霞と山々が見えます。稜線に午後の陽射しが射して山のかたちを浮かび上がらせます。
帰りのバスの時間を決めて、それまでのんびりしていました。
このお店では、「まめぶランチ」もあるそうです。
花が咲くころ、また行ってみたいと思います。
りんごは何にも言わないけれど・・・