探し物は・・・

何かを探して見つからない時、悲しくなるけれど
探すものがあるって、それだけで、すてきなこと 

単行本と文庫本

2008年02月09日 | My favorite books
「死神の精度」文庫本が書店に並び始めましたね。去年、棚にないので注文までして買っちゃった単行本もある(しかもまだ、読んでないというのに、やっぱり買ってしまいました。
大小2冊並べて眺めてみたら、いろいろ違うところがあって、おもしろいです。あくまで外側からだけですが。
2005年6月に、単行本の装丁に使われた写真を中心とした写真展が開催されたということを今になって知りました。
こちらには小さいですが、展示された写真が少し載っています。よく見ると、単行本のこのページだとわかるものも。
2年近く前のイベントですから、その当時の記事は見つけられなかったんですが、代わりにこんなトピックを。「死神の精度」の単行本に使われた写真をプリントしたTシャツです。伊坂幸太郎氏×近藤良平氏×藤里一郎氏の
コラボレーション作品。伊坂氏と藤里氏のコラボはこれが2回目。ある雑誌の取材後の雑談中に「オリジナルTシャツ作ってるんですよ」「じゃ、今度出す本のTシャツ作ってくださいよ」という軽い流れであっという間に決定(「グラスホッパー」Tシャツ)したのだとか。そして、後に「死神の精度」の刊行にあたって、伊坂氏は、短編ごとに写真を付けたい、ぜひ藤里氏の作品を!と依頼。藤里氏は、小説に登場する死神と同じく1週間で作業やります!と宣言したそうです。いいですねぇ、そういうの
このあたりの話は単行本刊行に向けて著者自身が寄せた
文章に詳しく書いてあります。次のページには藤里氏の文も。
表紙の撮影は代々木公園と原宿あたりだそうです。単行本の表紙ですが、カバーと中身が微妙に違うんですよね。

カバーの写真はふわりと傘を投げ上げたところ、中身の写真はその傘がわずかにバランスを崩して逆さになって落ちてくる一瞬じゃないでしょうか。こういうところに違う写真を使うなんて、おもしろいですね。
そして、もちろん文庫本のカバーもまた違う写真です。
今度は木の枝に腰掛けて、傘をふっと手放した瞬間です。実は、コラボTシャツに使われているのは文庫本カバーと同じく、木の上にいるもの。ただし、しっかり傘を握っていますが。
カバーだけじゃなく、短編ごとに付けられた写真もまた単行本と文庫本では違っています。中でも目次のページにご注目。文庫本は公園シリーズで傘の影が地面に伸びています。単行本はタ@ーレコードのCD視聴機の写真。しかも、よく見ると置いてあるのは架空のアルバム。"ACCURACY OF DEATH""ISAKA KOTARO"の文字が。視聴中のディスクタイトルは短編のタイトルになっています。凝ってますね。うれしくなっちゃいます

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8 コメント

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洒落てる♪ (カンナ)
2008-02-09 22:09:57
すごい!こんな凝ったことしてたんですね~。
単行本の方は図書館で借りたので、
ここまで気づいていませんでした。
視聴機のタイトル、ツボにはまりました!
表紙の近藤良平さん、昨年末にNHKで見ましたよ。
(昼の番組のインタ映像総集編、みたいなコーナー)
写真の通り、手足の関節がカクカクっていう感じで
めっちゃワイルドな素敵な方でした♪
文庫版の各章の写真も雰囲気ありますね。
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近藤さん (titichan)
2008-02-09 22:58:04
近藤良平さんって、NHKの「からだであそぼ」に出てくる「近藤さんちの体操」の方みたいですね。
「らっけいらっけいこーらっけいー」って。
あさかぜさんのところにも近藤良平さんのお話が
書いてあった覚えがありますが、
そのときは「似てるな」と思っただけで、
ちゃんと確認しようとしてませんでした。

子供番組でしょっちゅう見ている近藤さんのほうが
私にはなじみ深かったりして(笑)。

文庫本、近くの大型書店には8日には置いていなくて
まだ買っていません。買うのが楽しみです。
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知らなかった~ (ミロ)
2008-02-10 01:09:26
ゆきんこさん、カンナさん、titichanさん、こんにちは。
みなさん、よくご存知ですねえ~
本の装丁についてなんて、私ってば
な~んにも知らなかったので(呑気過ぎ)
今ごろになって、手元にある両方の本を引っくり返して
大騒ぎしてます、私(爆)
すごいなあ~。そんなに凝ってたんですねえ。
初刊の頃(2005年)には、死神のイメージは近藤さんだったのね・・・
目次のページの試聴機も、思わず、ほんとだあ!と
叫んでしまいました(←騒がしいヤツw)
ゆきんこさん、よく気がつきましたねえ。試聴の曲目まで。さすが。
コラボについても、今ごろになって、
へえ、そーだったのかあ、と感心してます。
で、どーでもいーことですけど、
大好きなこの作品の初刊発行日、本の後ろには6/30になってますが、
記事には6/29になってて、これってマイバースデーなのでw
妙に嬉しかったりしました・・・って、何の意味もないんですけど
ところで、ゆきんこさん、本の中身はいつまで封印?ww
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おお~ (kaz18gold)
2008-02-10 07:54:54
ゆきんこさん、皆さん、おはようございます
またまた、ゆきんこさん大発見ですね
カバーを外して見ていなかったので、全然気づきませんでしたが
本当だ、傘が落ちてる。
しかも、表紙があの近藤さんとはビックリ
「誰なんだろう」くらいにしか思っていなかったのでw
本の後ろのページに、ちゃんとお名前が出ていました。
朝から、「近藤さんちの体操」が頭の中をグルグル♪
「今日もらっけい~」ww
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うっそぉ! (次郎藍天)
2008-02-10 08:47:33
思わず「からだであそぼ」に反応してしまいました。
きゃぁ、知らなかった~
といってももうその番組を見る年齢からはとっくに
卒業してしまった子供達です

うん、カバーをはずすことまでは思い至りませんでした
もう何回も何回も読みましたよ~、最後が素晴らしくて、映画と一緒です。
そそ、昨日、次男が「友達が文庫本持ってたよ」と!
うれし~~~~、思わずそのお子さんに前売り券プレゼントしたくなりました
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楽しみいろいろ (ゆきんこ)
2008-02-10 10:43:44
カンナさん

>単行本の方は図書館で借りたので
私も、普段はもっぱら文庫派なので、単行本は図書館頼りです。
でも、図書館の単行本は補強のためにラミネートフィルムで加工されているので、カバーは外せないのが残念
>写真の通り、手足の関節がカクカクっていう感じで
カクカク・・・なるほど。
それに、指先まで神経が届いている感じが、さすがダンサー!と思いました。

titichanさん

子供番組のほうは知らなかったんですが、"サラリーマン体操"のほうで衝撃を受けました
伊坂氏と藤里氏の書かれた文章で、作家→写真家→モデルと繋がっていく経緯を読んでいると、その不思議な成り行きに感心してしまいます。
実に簡単に結びついたようにも見えるけれど、そこから生まれた作品は、細部にまでこだわった繊細なものですね。

ミロさん

>目次のページの試聴機
いえいえ、これに関しては、↑Tシャツのサイトに一言書いてあったんですよ
そうでなければ、「タ@ーレコードの」とまではわかりません。
この写真の最上段真ん中にあるCDジャケットはドクロマークなのが見えますか。
これはTシャツの別バージョンデザインなんだそうです。
下から2番目の真ん中のもジャケットデザインが違うんだけど、
何の写真なのか気になるな~。

>本の中身はいつまで封印
・・・封印は解けてるんですけど、単に時間がなくて・・・
チョコチョコ読むということができないもので、
腰をすえてゆったり読める時間ができるのを待ってるだけです。

kaz18goldさん

>カバーを外して見ていなかったので
単行本はこの楽しみがあるんですよ。結構、おもしろいです。
買うと必ずカバーを外してみるなんて、変かな?
最近は文庫も平積みにされていることが多いので、
装丁には凝っていますね。
好きな作家の文庫のカバーで、彫刻家の舟越桂氏や画家の有元利夫氏の作品を知り、作品展に行ったこともあります。
こんな出会いもいいですね。

次郎藍天さん

最近は子供番組もレベル高いですよね。
子供はいないけど、時々おとな一人で見ています。
同じ局ですが、大人の番組「サラ@ーマンNEO」のほうは、
コンドルズの他のメンバーも出演してますよ。

>思わずそのお子さんに前売り券プレゼントしたくなりました
発売日に早速買ったとは、そのお子さんもお目が高い。
その文庫から、家族全員に広がっていくかも。
春には、家族そろっての映画鑑賞をおすすめしたいですね
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すご~い (Tabitha)
2008-02-10 11:38:26
ゆきんこさん、皆さん、お早うございます。

皆さんよくご存知ですね、凄すぎます。
新米武迷としては、色々な情報がいつも頂けて嬉しいです。近藤さんちの体操は、何度か観た事がありますが、彼が死神のイメージだったとは驚きです。

まだ本を購入していないので、買うのが楽しみです。

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三人寄れば (ゆきんこ)
2008-02-11 00:30:56
Tabithaさん

武迷仲間が三人寄れば・・・
いろんな方向に話が広がり、へぇ~、ほぉ~と
驚いたり、感心したり。
いつもみなさんにいろいろ教えていただいたり、
フォローしていただいたり、
ずいぶん、世界が広がりました。

本を手にされたら、じっくり楽しんでくださいね。
私も早く読まなくちゃ。


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