ジミーさんと月

このところパソコンがご機嫌斜めで、なかなか思うように動いてくれませんでした。おとといはワードで作業していたんですが、入力した文字が画面に現れるのにものすごく時間がかかって、何事かと。それでも、仕上げないことには翌日仕事ができないので続けましたが、イライラし通しで、精神衛生上よろしくないです。手書きのほうがよっぽど速いぐらい。
今朝は、ブログのコメント欄に書こうとしたら、どうやってもローマ字しか出てこない・・・。パソコン自体ももう新しくはありませんが、フリーズするわけではないし、ただ猛烈に重いだけなので、とにかくいろいろやってみることにしました。ほぼ一日かけてパソコン内の片付けと掃除。そうやってご機嫌をとったからか、おかげさまで、今は、好調に動いています。キーボードを打ったら、すぐ画面に文字が現れて（当たり前のことなんだけど）、すこぶる気持ちがいいです。金城さんのことをいろいろ知りたいとネットで調べだしたころに、以前のものが寿命尽きて買い換えたこのパソコン。まだまだ、がんばってもらわなくちゃ。

話変わって、うれしいお知らせです。明日6月1日22:40からのＮＨＫ番組にジミーさんが登場することを教えていただきました「地球エコ2008　アースウォッチャー　月から見た地球」という番組です。タイトルだけ見たのでは、ジミーさんにどう繋がるのかと首をひねってしまいます。今回が第3回目ですが、いろいろな分野のアーティストが、月周回衛星かぐやの撮影した地球の映像とコラボレーションを行うというもの。今回、ジミーさんは、14枚の絵からなる作品を作り上げたそうです。
番組の紹介ページには、制作中のジミーさんの姿と並んで、今までに出版された絵本の写真が載っています。その一番手前に2冊の「向左走・向右走」の表紙が見えるのですが、英語版のタイトルは「A Chance of Sunshine」となっていて、先日のＣＤと同じ。このタイトルはＣＤだけのものかと思っていたんですが、違ったんですね。そういえば、日本版の絵本も原題とは違う「君のいる場所」というタイトルです。それぞれ違ったイメージがわくタイトルですね。
"ジミーさんと月"と聞いて、頭に浮かんだのは、1冊の絵本、「君といたとき、いないとき」。なんだか「君のいる場所」と似てますね。原題は「月亮忘記了」英語のタイトルは「With My Little Moon」。1999年の作品です。
空から落ちてしまった月と、一人ぼっちの少年の物語。
空に月が昇らなくなったとき、恐怖に耐えられなくなった人々は人工の月をたくさん作り、夜の町はまた明るさを取り戻します。公園の池に浮かんでいた小さな青ざめた月をうちにつれて帰った少年は、赤ちゃんを育てるように大事に世話をします。人々はもはや月のないことなど忘れてしまっていますが、少年にとっては月が何より大切な友達。
そのうち、人工の月さえも打ち捨てられ、世界は荒れ果てて行きます。少年は闇を月で照らし、悲しみを追い払おうと、月をつれて出かけます。昔のことを思い出した月は、空にのぼることが怖くなくなりました。
でも、以前の輝きを取り戻した月は大きくなってしまい、もう少年の部屋の窓から中に入ることはできなくなっていました。少年は月につかまり、嵐に吹き飛ばされて星の世界まで飛んで行きます。その静かな世界で、また月と二人、穏やかな眠りにつくのでした。
う～ん、筋だけを追ってしまうと、ジミーさんの描く孤独感や静かな幸福感がちっとも表現できません。ぜひぜひ、絵本を手にとって、読んでみてください。おすすめの1冊です。この番組にジミーさんの出演をのぞんだ人も、この絵本を読んだことがあるに違いないと思うんです。