20070817
第一目標地点の五色が原までは地図をよく見ずに単純に楽チンコースと決め付けていたが、龍王山からいきなりの急降下道でその鞍部から鬼岳へは急登。獅子岳に着いたかと思うとザラ峠まで引きずり下ろされる。ようやく五色が原へ登りあがったのは12時を回っており、ここで第一の決断をせまられる。薬師岳に向けてこのままいくべきか行かざるべきか、本日の目的地のスゴ乗越小屋まではざっと6時間。間違いなく暗くなる、ここまではコースタイム以上のスピードで来られているが、足腰に疲労も蓄積してきている‥‥中途半端な時間に予定を再考する。行動食を口にほおばりながら決断、この先特に危険な所もないし今日の天気では雷の心配も無さそうなのでヘッデン覚悟で再スタート‥‥何よりそうしないと明日、黒部五郎にはたどりつけない。
五色が原近辺は木道の完備が進んでいるせいか、次の鳶山まではかなり時間がかせげた。しかし、あいかわらずあたりは真っ白な中なので道端に咲く高山植物の可憐な花が目をたのしませてくれる。
またこんな日だからかいたるところ‥は大げさだけれど、やたら雷鳥を目にする。それもつがいだけでなく子育ての時期だからかチビたちを連れた家族が多いのがほほえましかった。
越中沢岳にとりかかるとガスの中の長い長い登りで、やっとのことで下りにかかるとちょっと危険な岩場が数箇所現れ、ヘロヘロに疲れた足腰には堪えた。
スゴ頭に登りつき先のメドもついたので、ザックを下ろしゆっくり休憩をとる体制に入ったときに、あたりを覆っていたガスが切れだした。振り返るとその切れ間から今越えてきたばかりの越中沢岳が大障壁のごとく立ち塞がっているではないか、見えてたら登る気にならなかったかもしれないなあ。
スゴ乗越まではあと1時間半程、なんとか明るいうちにつきそうなのでゆっくり休憩してラストスパートに備える。30分降りて30分登ったら木道が現れ本日の目的地の赤い屋根が見えてきた。5時ちょい過ぎに到着、小屋では夕食が始まったところで宿泊者の宴でにぎわっていた。
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