リートリンの覚書

日本書紀 巻第三十 高天原廣野姫天皇 三十二 ・大嘗祭 ・宅地を与える



日本書紀 巻第三十 
高天原廣野姫天皇 三十二

・大嘗祭
・宅地を与える



十一月一日、
大嘗(おおにえ)をしました。

神祗伯の中臣朝臣大
(なかとみのあそみおおしま)が、
天神壽詞(あまつかみのよごと)を
読みました。

二十五日、
公卿に食と衾(ふすま)を賜りました。

二十八日、
公卿以下、主典に至るまでを
饗(もてな)しました。

あわせて、
絹等を賜りましたが、
各々差がありました。

三十日、
神祗官の長上(ちょうじょう)以下、
神部等に至るまで、

及び供奉(ぐふ)した、
播磨・因幡の国の郡司以下、
百姓男女に至るまでを、
饗(もてな)しました。

あわせて、
絹等を賜りましたが、
各々差がありました。

十二月二日、
医博士(いはかせ)の務大參の
徳自珍(とくじちん)、

呪禁博士(じゅごんはかせ)の
木素丁武(もくそちょうむ)、
沙宅萬首(さたくまんしゅ)に、
銀を人二十兩、賜りました。

八日、
詔して、
「右大臣に、宅地四町を賜る、
直廣貳以上には、二町。
大參以下には一町。
勤以下、
無位に至るまでは、
その戸口に従う、

その上戸には一町。中戸には半町。
下戸には四分の一。

王等もまた、これに准えよ」
といいました。



・大嘗(おおにえ)
践祚(せんそ)大嘗祭,大嘗会(だいじようえ)などともいう。古代から続く天皇即位の儀式。 天子が年毎の稲の初穂を,皇祖神に供えて共食する祭りを新嘗祭(にいなめさい)といい,それとほぼ同じ内容を,天子一代に一度の大祭として行うのが大嘗祭
・天神壽詞
(あまつかみのよごと/あまのかみのよごと)
古代日本で天皇の即位式および大嘗祭において、中臣氏によって奏上された寿ぎ詞(ほぎごと)
・衾(ふすま)
寝るときにかける夜具。かけぶとん。よぎ。ねまき
・長上(ちょうじょう)
律令制で、毎日出仕する官の総称。交替で勤務する番上 (ばんじょう) に対していう
・供奉(ぐふ)
行幸や祭礼などのときにお供の行列に加わること。また、その人。おとも
・医博士(いはかせ)
律令制下における官職。宮内省の被官である典薬寮に所属した
・呪禁博士(じゅごんはかせ)
律令制において典薬寮に属した官人



(感想)

(持統天皇5年)

11月1日、
大嘗祭をしました。

神祗伯の中臣朝臣大嶋が、
天神寿詞を読みました。

25日、
公卿に食と衾を与えました。

28日、
公卿以下、主典に至るまでを饗応しました。

あわせて、絹などを与えました、
各々差がありました。

30日、
神祗官の長上以下、
神部らにいたるまで、

および供奉した、
播磨・因幡の国の郡司以下、
百姓男女にいたるまでを、
饗応しました。

あわせて、
絹などを与えました、
各々差がありました。

・播磨(はりま)は、悠紀の国。因幡は、主基の国。

大嘗祭に関しては、こちらをご覧ください。

「大嘗祭」 大嘗祭とは - リートリンの覚書

「大嘗祭」 大嘗祭とは - リートリンの覚書

大嘗祭とは大嘗祭は、神祇官によって代行できた新嘗祭とは違い、栄華を極めた摂政といえども代行することが出来ない、天皇一世一代の祭儀です。大嘗祭は、国郡卜定(カメの...

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12月2日、
医博士の務大参の徳自珍、
呪禁博士の木素丁武、沙宅萬首に、
銀を人ごとに20両、与えました。

8日、
詔して、
「右大臣に、宅地4町を与える。
直広弐以上には、2町。
大参以下には1町。
勤以下、無位にいたるまでは、

その戸口により、
その上戸には1町。
中戸には半町。
下戸には4分の1。

王たちもまた、これに准えよ」
といいました。

明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。





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