15劇団目。
近江飛龍劇団 於 梅田呉服座 2015/7/18
《座長の心意気》
台風11号が去った翌日、
どうしても朝早くから出ることができず、
贔屓劇団を観るのは無理と、
前から見たかった近江飛龍劇団のお芝居を見に、梅田に出ました。
台風がもたらした大雨が原因で、京都から梅田への電車は来ず、
天下茶屋行きの電車で乗り継いでの梅田到着。こんなこと初めて。
梅田呉服座に着くと、すでに冒頭のミニショーは終わっていました。
アナウンスが流れて、どうやら、お外題の変更があった模様。
わけがわからなかったけど、初めて見る劇団のつねでワクワクドキドキ。
お芝居は《しぐれの源太》でした。
これは若丸劇団では《男の誓い》として演じられているもので、
大衆演劇では広く演じられているお芝居のようです。
核になるお話は同じだけれどもアレンジ違いでまったく趣が変わるのだなあと思った次第。
贔屓劇団だけではなく、いろんな劇団のお芝居を見るといろんな気づきがあると実感しました。
************お芝居《しぐれの源太》******************************
やくざの親分(飛龍座長)はいい仲になった芸者の旦那である、眼病を患う侍(副座長)がじゃま。
芸者と侍を殺そうと算段、一家の源太に白羽の矢をたてる。
あいつは一家に納めるべき金を博打ですってしまい、金に不自由しているからと。
親分は侍に小遣い銭をやり、眼病に効く寺におまいりに行ってこいと指図する。
赤ん坊を抱える侍は夕暮れ時にもかかわらず、追い払われてしまう。
源太は博打で身ぐるみ剥がされており、親分からドスと着物を借り受ける。
人里はなれた寺は湖のほとり、そこで、源太は言われたとおり、侍を手にかけようとするが、
赤ん坊が大声で泣いて、斬ることができない。
親分から前金でもらった金を侍に手渡し、眼病が治ったあかつきには、間男成敗しろと励ます。
源太は親分のところに帰り、野犬を斬った刀を見せ、首尾よく成し遂げたと話す。
親分が疑いが自分にかかってはいけないので、源太に旅にでろ、という。
もし問い詰められても、源太の単独でやったことだと言うからと。
親分がドスを返せというと、源太は侍の幽霊が出るぞ、と脅してドスを返さない。
芸者が貸した着物を返せ、と言うと、赤ん坊も化けて出るぞと言って、怖がらせる・・・。
*****************************************************************
お芝居は侍が間男成敗して一件落着なのですが、
お芝居での見せ所が劇団によって違うし、
なぜ、源太が親分から前金をもらって、侍を切れないのか、が違います。
若丸劇団では行き倒れになりかけていた侍を源太が救ってやったのに、
親分の指示で斬らなければならなくなり(一家のお金に手をつけたのは同じ)、
斬ろうとしたとき、刀の反射する光を面白がって無邪気に笑う赤ん坊の姿に、どうしても切れなくなるのでした。
また、親分を怖がらせて、ドスと着物を手に入れるのが見せ場、というのではなくて、
斬らなかった侍をどうやって斬ったと信じさせるか、そこに力点が置かれていました。
劇団によって脚本の違いがあって面白く、どっちに面白みを感じるかで、印象が変わるのでしょうね。
源太役の役者さんは演技がお上手でアドリブもうまく、こなれている感がありました。
また、侍役の副座長は杖をつく芝居で目の不自由な設定なのに、
歌舞伎かと思うようなセリフまわしと杖をついて必要以上に周りを確認するさまのギャップが面白く、
面白いことを言わなくても笑わせる術を心得たベテランと思いました。
舞踊ショーについてはあれこれ言えるような私じゃないのですけど、
やっぱり劇団によって選曲がまったく違うんだなあと思いました。
ほぼ、聞いたことのない曲ばかりでした。
副座長はお芝居とともに舞踊ショーでもたっくさん出られて大奮闘!
飛龍座長は立ちと女形と1曲ずつで、ちょっと淋しいかなと思っていたのですが、
そのわけはラスト舞踊のあとで判明しました。
なんと、ミニショーの途中で右半身が急に動かなくなったとのこと!
よくは知らないのですけど、脳梗塞だったか何かの大病をされていて、
舞踊ショーに出たときはお芝居に出ず、
お芝居に出たときには舞踊ショーに出ず、というような感じだったらしいのです。
呉服座に乗られているので、お元気になられたんだろうなあと思っていたのですが、
座長からそのことを聞いてびっくりしました。
その場で外題と舞踊ショーのラインナップをすべて変えられたそうです。
「許してください」と何度も座長は謝っておられました。
それから年嵩の女優さんが、「こんなふうになったら雲隠れする座長が多いねんで!
でもちゃんと舞台をつとめてるやんか! なんで悪口言うねん」
と、超ご立腹のようす。
私は初めて見てので何が何やらよくわからなかったけど、
いろいろ言われることもあるんだろうなあと思いました。
でも、「無理せんと寝ときとか、言うな」ともいわれていたので、びっくり。
どんな状況でも舞台にたとうとする役者がいるなら、立つなというのは死ね、に等しいのかなと
びびりました。
チームワークがひかる劇団、また機会があったら拝見したいです!
この夏、すでに花道で倒れて救急車で運ばれた座長もいらっしゃるとか。
また、若丸座長も脱水症状を起こしたと言われてました。
着物を着込んで踊ったりお芝居したり、厚いドーランを顔に塗ったりで、
体温調節、皮膚呼吸ができないですよね。
どうか、気をつけて、と祈るしかありません。
動画ご法度はもちろんのこと、写真もネットにあげないでください、とのことなので、
呉服座のフライヤーのみ貼らせていただきました。
*******************************************************
近江飛龍劇団ファンの方から、
画像貼ってもOKとの情報いただきましたので、貼らせていただきます。
ほぼ最後列でしたので、イマイチの画像ですみません。
ランダムです、ご了承くださいませ。
やっぱり、みなさん、かっこいいです、美しいです。
今月、贔屓の若丸劇団、朝日劇場で撮影禁止なのがざんねーん!
お返事が遅くなってすみません。
あの日、親分を演じておられたのは座長ではなかったのですね。
すみません。初見ゆえと、お許しください。
3月、羅い舞座へ若丸劇団を見に通っていた頃、
飛龍さんの状態、うかがっていたのですが、
なかなか短期間では全快できないご病気なのですね。
座長というお仕事がら、
いろんな重責を担って、ご無理もなさっているのだろうと思います。
若丸座長も脱水症状で、今月一時、たいへんだったそうです。
おじいさまが舞台で倒れられて急死なさったそうなので、
お父様も若ちゃんもその怖さはわかっていると思うのですけど、
ファンのためならなんでもやっちゃう人なので、心配です。
近江さんのところ、芸達者な方が多いとお見受けしました。
若ちゃんとこも、そうです、剛さん、座長をしっかり支えてます!
飛龍座長の後遺症がうんと軽くなって、元気に舞台をつとめられますこと、
お祈りいたしております。
綺麗な画像ばかりで嬉しいです
ありがとうございます
お芝居ですが座長はこの日、全く出ていません(親分役は座員の近江大輔さんです)
時々、座長と似てると言われるみたいで・・・・
15日前後が一番キツかったみたいですが、副座長始め若手が伸びてきていますので安心して病と闘っていける~と先日も語っていました。
若手の成長は頼もしい限りです
若丸さんとこの副座長さんのように~~
はじめまして。
コメントありがとうございます。
こないだは親分の役でしたよね。
動きがすくない役だったけど、大丈夫だったかなあと、
ラスト舞踊後の挨拶で心配になりました。
友だちが幅広くいろんな劇団を観ていて、
近江さんとこは副座長推しだったので、
いきおい副座長の写真が多くなってしまい、すみません。
座長について教えてくださってありがとうございます。
飛龍座長の飾らない、まっすぐな性格、素晴らしいなあと思いました。
機会があればぜひ、座長が大活躍の舞台を見たいと思っています。
座長は昨年、脳内出血で倒れて以来様子を見ながらの舞台復帰となりました。
もともとお客様に「観に来ていただいた以上は楽しんで帰ってほしい」の近江~!!
座長は何時も舞台に出た限りは全力投球なんです。
頑張りすぎて・・・・脳内出血は仮病の噂が(これが、何で悪口言うねん~等々につながります)
数々の劇団がしのぎを削る業界なので色々憶測や心無い噂を流す人がいて悔しいです。
次回は是非!!座長がお芝居に出ている日の観劇を~と思います。
所で
>動画ご法度はもちろんのこと、写真もネットにあげないでください、とのことなので、
とありますが、動画はご法度ですが写真に関しては規制していませんよ~♪(お芝居の写真以外)
送り出し写真もOKです!!
18日の写真があれば載せて下さ~~い!!
楽しみにしています
では、長々と失礼しました。