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「奈良公園のシカ、殺さないで!」 奈良県庁に苦情100件以上

2012-11-15 | 気になったニュース


「奈良公園のシカ、殺さないで!」 
      奈良県庁に苦情100件以上



天然記念物の「奈良のシカ」について、奈良県などが実施しようとした「対策の検討」が凍結された。
公園外の鹿について、駆除も含めて検討するという内容だったが、
「シカを殺すのはけしからん」という非難が殺到した。(J-castニュースより)

「奈良公園のシカ、殺さないで!」 
奈良県庁に苦情100件以上、食害対策は凍結
          (J-castニュース)


記事を読むと、奈良公園内の鹿はとりあえず無事だということですね。
1000年共生してきたのだから、これから1000年先もそうでありたい、
などという発言があります。
でもそれは、奈良公園が鹿によって恩恵にあずかっているから、という側面もあると思うのです。
奈良公園といえば、近くに東大寺や若草山や興福寺など、
有名な観光スポットがありますが、
《鹿に逢いたい》と訪れる方も結構多いと思うのですよ。
まさか、遠いところから鹿目当てに訪れる方はないと思いますが、
近畿在住の方ならそのニュアンスがわかるはず。
奈良公園では鹿に触ることだって当たり前にできますからね。

小鹿がそこここを歩いていて、
ちょっとおぼつかない姿なんかは可愛くて。
おせんべいをねだって頭を下げたり、
横を歩いてくれたりする鹿の姿は優しくて気高いです。
春日大社の奥の原生林では、
夕暮れ時になると、鹿たちが大木のそばで
身を寄せ合ってうずくまっています。
時折、高い声で鳴く声が聞こえたり、
こっちをじっと哲学的な?まなざしでみつめていたり、
鹿の姿を見ていると、飽きることがありません。

・・・・奈良に住んでいたので、
ひとより鹿にたいする愛着はより深いかとは思うのですが、
あの奈良公園、春日大社近辺にすむ鹿たちと、
市内や住宅地で、田畑を荒らすという鹿たちを
分けて考えることができません。

どこの場所に住んでいる鹿であるから神の使いで、
どこの場所に住んでいるから害獣である、だなんて、
人間の勝手な言い分でしかないでしょう。
奈良は古来からの、鹿と共生する街として、
鹿を護るべきと思います。

福島では原発事故のために、やむを得ず、
動物たちを置き去りにしました。見殺しにしました。
どれだけ悔やんでも戻ってこないいのちです。
人間の都合で、いつも動物は犠牲にされるということの、
決定的な醜さを、世に知らしめました。
人間を頂点とする考え方は、
弱者排除の論理と同じです。
高齢者、子ども、女性、障がいを持つひとたちを
切り捨てるのと根を同じくするのではないかと思います。

動物のいのちを護る責任が私たちにはあると思うのです。
奈良でも、その場しのぎの対策を考えるのではなく、
それが正しいことと評価されるような、
恒久的な対策を考えるべきと思います。

鹿がいる旧都、奈良。

それは日本国中のひとの共通認識だと思います。

鹿が安心して住める公園をさらに作るとか、
行政が考えるべき、と思います。
動物とひとが共生するまち、
全国で最初に大きな成功を収めるべきです!





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