「窓の灯」青山七恵 (2005年11月出版)
「ひとり日和(びより)」で今年の芥川賞を23才という若さで受賞した青山さんの以前出版されていた本を読んでみました。
後日追加 「ひとり日和」の感想
一言でいえば、「女性の覗き話し」なのですが、下品な感じはないです。アパートが隣接・密集している地区に住んだことがある人なら、この本の中で出て来るエピソードの幾つかが、誰でも思い当たるかもしれないな・・・と思いました。
レースのカーテンから漏れるぼんやりした光と風景・・・。ミカド姉さんというのが、なんだか昭和~?な女性のイメージで。なんだか若い人が書いた本なのに、なんだか、ちょっと昔風な印象がある本でした。好きな本って訳じゃないけれど、サラサラと読みやすく、結構面白く読みました。
(内容・あらすじ)
大学を辞め、時に取り残されたような喫茶店で働く「まりも」。向かいの部屋の窓の中を覗くことが日課の私は、やがて夜の街を徘徊するようになり……。ゆるやかな官能を奏でる第42回文藝賞受賞作。
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こちら、同じく「まりも」が出て来たので、こじつけで一緒にアップします。
「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上 弘美 (2003/11月出版)
川上さんの本は「溺レる」を最初に読んで、なんとなく、あまり好きではないかな・・・・?って印象でしたが、もう一つ読んでみよう・・と思って選んだのが「ニシノユキヒコの恋と冒険」でした。表紙の柄にインパクトがあったというか。
ニシノユキヒコという男をいろんな女の人がそれぞれ語る話が10個入っています。わりと面白かったです。
ユキヒコは、一人の女の人を愛せなくて悩んでるけど、とにかく、若い頃から、おじさんになっても、常にすっごくモテる。ちょっと一歩引いたまま(冷静なまんまいられる)と、相手の気持ちを握れる様な、そんな気が・・・。
このニシノユキヒコみたいな人っていますよね。危険なので、私は、この手の人には、故意に近づかない様にします^^。 イヤな奴、嫌いだわ~って思うんだけど、そう思いながらも、一端かかわっちゃうと、心とうらはらに、ズボズボはまっちゃうのが目に見えるから。
パフェー(不倫してるママと子供)/草の中で(中学時代 西野君とお姉さんを目撃)/おやすみ(上司と部下)/ドキドキしちゃう(「おやすみ」とちょっと繋がってる。カノコ)/夏の終りの王国/通天閣(昴と私とニシノ)/しんしん(猫)/まりも(省エネ料理の会でのアイドル)/ぶどう(50代の)/水銀体温計(大学時代)
「まりも」が一番面白くて好きだったな。まだ2冊しか、川上さんの本を読んだことがないけれど、この人はなんとなく恋多き女(一杯経験豊富)なんだろうな?って気がする。たまたま恋愛関係を描いた本を2冊読んだせいもあるのかな?恋愛じゃない内容も書く人なのかな・・・?私はどっちかっていうと、恋愛モノよりも、違う内容の方が惹かれる方なので。
ここのところ、幾人かの作家さんの本をちょこちょこ読んで見たのですが、その中で、三浦しをんさん、小川洋子さん、が特に好きです。
「ハヅキさんのこと」
実はね、2ヶ月ほど前に読んだんですよ!娘の高校の教科書に、水カマキリってお話が載っていて、それが良いんだー♪って聞いたので、私も読んでみたら、すごく好きで。
その短編が含まれている本が「ハヅキさんのこと」だって知って、さっそく図書館で借りて来て読んだんですよ。
感想、下書きに入っているんですが、何かもう一冊別の川上さんの本を読んだら、2冊分の感想をまとめてアップしよう・・・って思っていたのです。
ちなみに「神様」は未読なので、今度読んでみます!!ありがとう~~
蛇を踏むみたいな川上作品も、私は好きですけどね?個性すごいとは思います。「神様」も好きです。
また来て下さって、とても嬉しいです!
そうかあ~学校の図書館に、あるんですね?
表紙が印象的ですよね。
私は川上さんの本を最初の頃に読んだのがニシノ~だったんですが、それより、後に読んだ「センセイの鞄」とかが、すごく好みでした。
くっしいさんも、色々な本を読んで、面白い本などありましたら、教えて下さいね。
川上さんは、私の勝手な想像では、学生時代から今も、たぶん、女性よりも男性と一緒にいることが多いタイプなんじゃないかな・・・?なんてw(すごい勝手な妄想)
そうですか。青山さんの本、良かったですか。
牧場主さんは、中編が苦手なんですか。
私は、短編が好きです(爆)
理由は、すぐ読めるから、楽なので(^_^;)
その割には、面白かったー!って後々まで印象に残るのは、長編が多いみたいです
私も半分はそういう見方をする傾向にあるかな・・・
そうですね、川上さんと友達になるのは、難しそうかな・・・感覚の触手を空中に彷徨わせていそうで、ちょっとした会話からも何か、ぬるりと湿ったものを嗅ぎ取ってそうで、落ち着かないかも。
ところで、青山さん、良かったですよ。
今後に大いに期待したい作家ですね。
私、中編が苦手なんですね。
うーん、何というか、ただ、書くのが好きだから書いているのか、書くべくして書いているのか、読み取りづらいんです。
だから、次は、あの、二倍くらいは厚い本を期待したいな。
牧場主さん、角田さん、苦手っぽいですね?
父の遺産の処で停滞かー。ふむふむ~~。
>「ぼくとネモ号と彼女たち」「学校の青空」
これは、読んだこと無いです。
>川上さんは・・・うーん、角田さんとは別のアプローチで、どこまでも女なんですよ。そこが私は好きかな。
あ~~。なんか、解る気がします。川上さんと角田さんって、水と油っぽい感じがするかな・・・。
まだ川上文学について、全然知らない私が、こんな風に言うのは、おこがまし過ぎますが・・・。
私は、本を読む時や、映画を見るとき、つい「この人と友達になれそうか、否か?」って風に見ちゃうクセがあるんですが、角田さんや、しをんさんは、友達になれそうな人(というか、自分にとても似てる部分がある人)で、川上さんは、苦手なタイプ、って思ってる処があるんです・・・。
そうですか~牧場主さん、大学では文学部だったんですねー!さっすが~~!そうだと思っていました☆
うーん、本は一気に読むことが殆どですけど、角田光代さんは鬼門なんですよ。
いま、「8月の蝉」の父の遺産4000万を預けたとこで、停滞しています。
子供や主人公の行く末より、4000万が痛くて・・・ほら、妄想病だから・・・今は角田光代フェアは、「彼岸の彼女」「ぼくとネモ号と彼女たち」「学校の青空」「Presents」を読了しました。
予約しないと、お勧めのは借りられないみたい。
川上さんは・・・うーん、角田さんとは別のアプローチで、どこまでも女なんですよ。
そこが私は好きかな。
なんていうか、大学では文学部だったんで、ああいう純文臭がもともと体に合うんですよね。
窓の灯、読まれたら、感想是非聞かせて下さい☆
浮気本って~~ 牧場主さんは、本を一気読みされない事も結構あるんですね。
私は、一冊取りかかったら、途中で他の本にうつる事は、ほぼ無いんですよ^^
全部読んでから、次に・・ってパターンが殆どです
川上弘美さんへの、評価高いですね~!
そうかぁ~それじゃ、真鶴読んでみようかな、実は、今まで読んだ本だけの印象で、あんまり自分とはツボが合わないかも・・なんて思っていたんです。(たった2冊で決めるのも何ですが、こういう作家さん?っていうのも縁なんで、たまたま1,2冊目に読んだのが、自分に合うか合わないか?で、3冊以後読むか?否か?に重大にかかわって来ちゃいます)
「八日目の蝉」の浮気本として読もうかなと思っておったところです。
川上弘美は、私は好きです。
多分出るたびに読む作家の一人かな。
特に「真鶴」は日本語の限界を超えています。
彼女は文学史に残したい人だと思います。
こちらこそ、ありがとうございました
今まで、「窓の灯」を読んだ方とお話したことが一度もなかったので、嬉しかったです!
昭和な女性のイメージ、うん、うん、そうでしたよね。影がある感じで・・・
確かにミカド姉さんって、昭和な女性のイメージでしたよね。
なんだか、かすけているというか、陰があるというか…。
そういう意味では、喫茶店のある街の雰囲気にはピッタリの女性でしたね。
そうなんです。去年くらいから、何故か読書づいてしまって・・・(^^;)
ところで、funiさんの文体が、三浦しをんさんのに似てるっていうのは、おお~~!そうかも、そうかも!って思っちゃいました。三浦さんも漫画オタク+小説オタクで、気取った処がなくて、ちょっとユニークで、バッサリと潔い?感じがして好きなんです。funiさんとかぶる部分があるような^^
ところで、funiさんちのレス読んで、げげっ。そうでしたね、「復活」は7浪じゃなかったですよね。違!!それと、前回のお笑い芸能人腰痛で入院・・も別人でしたね(私も誰なのか検索したのだけれど、解らずじまい・・)ほんとスイマセン!!最近、ほんとヤバいです。
今年は「女っぷりをあげる」と言うことで、しばらく遠ざかっていた読書に励もうと思ってたんですが、やっぱり無理っぽいです(笑)
大体入浴中に読むことが多いんですが、確実に寝てます。
意図せずに1時間以上の半身浴です(しかも意識がない^^;)。
昨日久々に古本屋に行って、ものすごくドキドキしました。やっぱ本っていいですよねー。
小川さんの作品は私も今度読んでみようと思います。
関係ないけど、とある人に「三浦しをんに似てる(文体が)」と言われたことがあります。私も結構好きなんで嬉しい♪(おこがましいけど)
ちょっと2冊とも、女子向けの内容の小説なので・・・yottyanさんには、あまりお薦めって感じじゃないかな・・・。
台湾旅行記、まだ先ですが、楽しみにしていますよ~
あら・・・chiekoaさんもですかぃ(^^;)
私、思い切り学んだつもりでも、また・・ってなったら困るので、凄く警戒、避けて生きて来てます
切れる、一話完結のドラマが数本入っている感じでお得じゃないですか。
読んでいると作者の性格出ますよね。
ブログもそうかな。
latifaさん、台湾旅行記どうなるか
期待しててくださいませ。
(まだまだ先の話です(^_^;))
(妙なハイテンション)。
もうヤツの「愛を求める旅」にはつきあってられません。女には年齢制限があるのよ!!と。
…そんなわけでこの本は痛いです(笑)。
juneさんも、あえて近づかない様にしているんですねw 私は一回失敗したことがありますんで
青山さんの小説、これ一つしか知らないので、芥川賞を取った作品とは違うかもしれませんが、「窓の灯」に関しては、とてもサラサラ読みやすかったです。とっつき易いですよ♪
私は、川上さんの「溺レる」が、ちょっと読みにくかったです・・・。
免疫ないですから、危ないです(笑)。
青山さんは、芥川賞ということで私が読んでもわからないかも・・って敬遠してましたが、latifaさんの記事を読んで、興味が出てきました。