お気に入りの作家さんである恒川光太郎さんの新作「竜が最後に帰る場所」
『風を放つ』『迷走のオルラネ』『夜行の冬』『鸚鵡幻想曲』『ゴロンド』の短編5編が入っています。それぞれ、『風を放つ』群像2007年5月、その他は全て、エソラに掲載されたもの。オルラネ2010年3月、夜行の冬2007年7月、鸚鵡2008年8月、ゴロンド2009年4月となっています。
「夜行の冬」だけは、以前エソラですご~~く面白く読んだ事がありましたが、それ以外は今回初見。
何と言っても、4つめの「鸚鵡幻想曲」が素晴らしいですね!!
「鸚鵡幻想曲」
擬装集合体から出来ている物体が、この世に普通に紛れて存在し、それを開放するという・・という、奇想天外?な発想にびっくり。
赤いポストが大量のテントウ虫から・・とか、オウムの先頭が紅で。。とか、小説を読みながら色彩的な美しさも感じられ、かつ最後のオチもハッピーエンド?で、凄く後味良いです。このお話に5つ☆
その他、迷走のオルラネや、ゴロンドも面白かったです。
『風を放つ』
バイト先の先輩の知り合いというマミさんという、なんだかわけの解らない女子と携帯電話で何度かやり取りするという話
『迷走のオルラネ』
幼少時代DVで母を殺された少年の行く末・・。医師になってから、殺人犯の男が出所した後、家の地下室に監禁し・・・
『ゴロンド』
謎の白い大型鳥類の生まれた時から、段々成長し進化していく様を、この生物の視点で語っているお話。
一つだけ残念なのは、装丁や表紙が、いまひとつ素敵じゃない様な気が・・・。何かインパクトに欠ける感じがして・・。
いずれにせよ、次回の恒川作品も楽しみです!
恒川光太郎
南の子供が夜いくところ
恒川光太郎「夜行の冬」
草祭
「秋の牢獄」「夜市」
お返事遅れてしまって、ごめんなさい。
昨日、本を借りて来たので、読み直してからレスしようと思って、今朝になっちゃいました。
「鸚鵡幻想曲」
やっぱり面白かったです。部分的に覚えていて、半分くらい忘れていました。
しかし、面白い内容というか、アイディアというか・・・・
他のお話も、久しぶりに再読して楽しかったです!
コロナ、感染者数も増えて来て、年末年始心配ですね。
表紙、今は変わっていますね!!
よっぽど評判が悪かったのかな 笑
こうして各作品ごとに眺め直すと、
改めてとても素敵な作品集だったなと
実感します。
それにしても恒川さん、ものすごい想像力ですね!!
頭の中を覗いてみたいです 笑
最近子供に強くオウムのお話をオススメして読んでもらったのですが、それほどには良くなかったようで、ちょっとがっかり・・・
私的には、あの開放する処とかがツボだったのですが、、子供は「オウムが可愛かった・・」って事だけでした。
「鸚鵡幻想曲」は読んでいると頭の中にはっきりとした色が現れました。
たしかに表紙はちょっと…でしたね。
もったいないです。