この人生、なかなか大変だぁ

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地球温暖化は二酸化炭素のせいか?

2020-03-21 09:09:54 | SDGsかな?
昨年のことだが、面白い本に出会った。「日本史の謎は『地形』で解ける」(文明・文化篇) と(環境・民族篇)、竹村公太郎著PHP文庫である。
著者の竹村公太郎氏は東北大学で土木工学を学び建設省に入省。主にダム河川事業を担当し、近畿地方建設局長、河川局長などを歴任して2002年退官。リバーフロント研究所代表理事を務めた後参与。また、日本水フォーラム事務局長。(当時)

「なぜ日本文明は『海面上昇』でも存続できるか」の章で、著者は2002年ある原子力発電所の見学をしている。原子力発電の原理を簡単にいうと、「ウラン燃料を核分裂させ、そこで発生した熱エネルギーで水を加熱する。水を熱して200度C以上の高温水蒸気でタービンを回し発電する。その後、高温水蒸気は海水の冷却水で冷やされ、温まった冷却水は放水口から海に返される」

「海から取水された冷却水は『7℃』温められて排水される。その冷却水量は、出力10万㎾当たり毎秒6~7㎥必要とされる。私が見学した原子力発電所の出力は110万kwなので、毎秒70㎥の水が7℃温められて、海に排出されている」

「当時、日本中の原子力発電所によって1年間に発電された電力量は約3170億kW時である。つまり、全国で約680億㎥の温水が排水されている計算だ」
「利根川の関宿地点で年間総流出量は、約100億㎥である。つまり、利根川の約7年分に相当する」
「世界全体の原子力発電量は日本の約8倍である。世界全体でみると、利根川の年間総流出量の約56倍の水量が、7℃温められて海に排出されていることになる」

1㏄の水を1℃温めるのに1カロリー必要である。石油1リットルの熱量は1万キロカロリーとすると、日本で約4780万キロリットルの石油を燃やして海を温めていることになる。世界全体では、約4億キロリットルの石油を燃やして温めているという勘定だ。甲子園球場満杯(約60万㎥)の約650杯分の石油である。

これは火力発電にも言える。出力10万kwあたり必要な冷却水は毎秒4㎥で、日本全国の火力発電所から利根川の年間総出量の約9倍の水が7℃温められて海に流されている。一方、全世界の火力発電は日本の約13倍。利根川の年間総排出量でいうと約117倍の量になる。全世界で12億キロリットル(甲子園球場の約2000杯分)の石油を燃やして海を温めていることになるのだ。
地球温暖化の原因は二酸化炭素だけではなかったという考察。

これではグレタちゃんにまた叱られてしまうね!?

次回は、日本の温暖化対策に秘策ありを報告しよう。

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