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風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「ヤマユリ2本、アケビ1個=開発が進む名古屋南東部の街で自然林の名残を発見」

2016-09-17 07:00:00 | 日記・エッセイ・コラム



造成宅地の草むらに1本だけ咲くヤマユリ

さらに1本が

1個だけ見つけることができたアケビ

宅地開発用地にあるのり面の草むらに咲く1本のヤマユリ。名古屋市天白区の市農業センター近くを散歩中に見つけました。

農業センターのほか比較的大きな公営住宅団地、愛知県運転免許試験場などが半世紀ほど前からある地域ですが、名古屋でも数少ない自然が残る街とされてきました。しかし、近年は新たな宅地開発やマンション建設、道路の新設などが進み、残っていた自然もどんどん減っているのが実状です。

ヤマユリはこの地の歴史の証明だと思っています。
20
年ほど前までは空き地などで何本もの白いヤマユリが開花。ここが起伏のある雑木林を開発した土地であることを物語っていました、でも宅地造成が進み、空き地が埋まるとともにヤマユリも姿を消し、民家の庭などでは見かけても自然の姿で見かけることはめっきり減っています。
開花期最盛期の夏季にはもっと咲いていたのかもしれませんが、久しぶりに目にしてうれしくなりました。

200㍍ほど離れたところでもう1本発見。「よし、今度はアケビを探してやろう」と目標を絞って歩きました。
アケビ取りは、里山を背に少年時代を過ごした僕にとって山遊びの一番の思い出です。
だから、成人になっても雑木林に足を踏み入れると、目はアケビの有無をさがしているほどです。

農業センターの周辺も雑木林が広がっていたころは、アケビの蔓があちこちにあり、木の枝に絡みついた弦を手繰り寄せると熟したアケビを口にできました。
しかし、今はそんな雑木林はとうに消え、ドングリや野生化した桑は見かけてもアケビの蔓がからんでいそうな木々はなかなか見つかりません。

大きな用水池の回りの林など、1時間近く歩き諦めかけていた時でした。
竹と入り混じった数えるほどの雑木の中に、アケビを見つけたのです。まだ成熟していないので熟れた赤紫ではなく薄緑色ですが、立派なアケビです。
でも、蔓が伸びた先を探しても確認できたのはこの1個だけ。ホッとしたような寂しいような、複雑な思いでした。




 


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