名古屋・東山植物園の散策路の1本である竹見本園前の通りを歩いていると、突然現れる自然石で組まれた巨大な石灯篭(山灯篭)です。
とにかくでかい。普通の石灯篭と比べれば、大相撲だと炎鵬と逸ノ城、いやその何倍もの差でしょう。
植物園のオフィシャルブログによると、高さ5.5㍍~6.0㍍、傘の部分の幅と厚さは3.5㍍~4.0㍍×2.5㍍×3.0㍍。総重量は40トン~45トン。
隣接する東山動物園にいるアフリカゾウのオスと比べると、身長は5割以上高く、重さとなると7頭分ほどになります。
三重県菰野町(こものちょう)産の菰野石(花崗岩)でできています。
かつては、名古屋市名東区猪高町藤森中段にある藤森西土地区画整理組合の事業竣工記念碑に付属して立っていました。大きな事業をやり遂げた関係者の誇りと喜びが想像できます。
しかし、住民らの間で「でかすぎ。不安定で危ない」との声が高まり、名古屋市に相談した結果、1983年ごろ東山植物園内に落ち着いたそうです。
クマザサや雑木林、竹林に囲まれ、荒削りで苔むした岩肌。散策道から離れてはいますが、迫力と存在感に圧倒される一方で、やはり不安定感をぬぐえません。
絵のモチーフには近づいてよく見る、ということは分かっていても、とてもクマザサを分け入るなんて気は起きません。
植物園内の別の所にある普通の山灯篭