イヌを連れた貴婦人やパイプを手にする紳士、酒場のピアニスト、野球少年・・・。全て陶でできていますが、陶人形ではありません。ウイスキーのボトルです。
名古屋にある横山美術館(東区葵1丁目)で開かれている「ウイスキーボトル展」を見てきました。
このようなウイスキーボトルが登場したのは1950年代のアメリカ。当時、アメリカにはケンタッキー州を中心に多くのウイスキー蒸留所があり、味だけでなく容器も競い合っていました。
消費者も中身を飲み終わったらボトルを室内に飾ったり、再びウイスキーを入れて使えるとあって人気になったようです。
これら陶製ボトルを受注したのが、陶製置物の優れた技術を持っていた愛知県瀬戸の陶磁器メーカー。写実的な表現の見事なボトルを作って輸出を伸ばしました。
展示されているのは大小のボトル約240点。騎士や兵士、飛行士、騎馬警官、ギャング、カウボーイ、ガンマン・・・。マリリン・モンローやエルビス・プレスリー、大統領のリンカーンやルーズベルトらも。
馬や牛、トラ、ライオン、ハクトウワシなども並んでいます。
同サイズで同じ姿形なら、内容量も同じでなければならないでしょう。「内側はどうなっているのだろう。検品方法は?」
それに注ぎ口や栓。装飾品でもあるのだから、外見で簡単に分かるようでは面白くありません。「どこにあるのかな?」
展覧会用パンフにあるフレーズを借用すれば、目でも陶酔させられました。
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