汝の敵を愛せ

「突然だけど私の『良いところ』を十個あげてみてよ♪」
「・・・・・・」
「そんなに眉間にシワを寄せて考え込まなくてもいいだろ」
「・・・・・・」
「アルベルト？」
「・・・・・・駄目だ」
「へ？」
「ひとつも思いつかん」
「何でさ！？」


よぉ～く掘り下げて探せばセルバンテスの『良いところ』のひとつくらいは見つかるハズ・・・・・多分。


ひとつの短所を見つけるより、十個の長所を見つけてあげなさい。
そうすればきっとその人のことが好きになるから。

って、昔誰かが言ってた。

理屈はわかるけどね。
けどそれができたら苦労はせんて。
汝の敵を愛せ、るほど人間できちゃいないんだよ。うん。まぁいいや。



オマケなオチ↓

「私ならアルベルトの『良いところ』十個すぐに答えられるよ」
「別に言わんでいい」
「まず『耳』でしょ」
「は？」
「それから『首筋』に『鎖骨』、『ち」
「それ以上喋るなッ！セルバンテス！！」


それ『良いところ』の意味違うから。