びぼーろぐ

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ニコニコ時給800円

2012-11-25 | レビュー
ニコニコ時給800円 海猫沢めろん 2011年

その1 マンガ喫茶の悪魔
その2 洋服屋のいばら姫
その3 パチンコ屋の亡霊たち
その4 野菜畑のピーターパン
最終話 ネットワークの王子様

1975年生まれの著者。いわゆる「ロスジェネ世代」のリアルを描く。
労働とカネの問題に新境地を見た気がした。

「働くっていううのはレレレのおじさんんがやってることだ」と。ふむふむ。つまり、「こいつアホちゃうか」と思われるくらい笑顔で、「レレレのレ~」とか言いながら楽しそうに、掃除を続ける。上昇志向とか自分探しなどというくだらない幻想に拘泥することなく、ただひたすらに労働そのものに耽溺する。オジサンはカネの縛りから解き放たれたハッピーな世界の住人である。

労働格差や世代格差は、逃れられない現実としてあるけど、それは所詮カネの問題であって、その執着から離れて日々の労働に「楽しさ」を見つけられれば、考えようによっては、時給800円で、退屈な金持ちよりもニコニコしていられるかも。


愛岐トンネル

2012-11-25 | お出かけ
中央線でGO!愛岐トンネルの紅葉

1966年に旧国鉄中央線の新ルート敷設のため、一部廃線となった旧軌道で、明治以来のトンネルが残っている。
長い年月忘れ去られていたことも幸いして、樹木が生い茂り、赤レンガの趣も加わり、楽しい遊歩道となっている。



 ↓このイロハモミジの大木は圧巻でした!





 明治の遺構



 ↓こんなラブリーな植物たちも見られます。



サンザシ



猿のこしかけ




メイプルスティック

2012-11-17 | グルメ
本日のパン

メイプルスティック

楓とくるみで、香ばしく、秋を満喫しましょう
こんがりセミハードな食感です。
パン自体あまり甘くないので、グラニュー糖たっぷりかけて



~材料(16本分)~

強力粉 250g
砂糖 15g
塩 4g
脱脂粉乳 5g
卵 25g
ドライイースト 4g
水 125g
メイプルシロップ 25g
バター 15g
クルミ 50g

仕上げ用
グラニュー糖
とき卵
メイプルシロップ

~手順~

1.クルミを手で細かくする
2.粉・砂糖・塩・脱脂粉乳を混ぜる
3.卵・水・イーストを混ぜる
4.2と3を合わせ、メイプルシロップを加えてこねる
5.生地がまとまり、つやが出たところでバターをまぜ、さらにこねる
6.クルミを混ぜる
7.発酵 50分
8.スケッパーなどで16等分
9.ホイロ 20分
10.とき卵を刷毛でぬる
11.190度で15分焼く
12.焼きあがったところでメイプルシロップを刷毛でぬる
13.グラニュー糖を振りかける



硬くなるの焼きすぎに注意
フォンダンでしっかり甘みを固定するのも一手かと。


辻井伸行 クライバーンピアノコンクール

2012-11-17 | レビュー
 これほどに、光あふれるようなショパンは初めてである。名前のとおり伸びやかで、何物にもとらわれない自由さがある。生まれつき全盲であること、それはある意味、何にも換え難い優位性を秘めているかもしれない。見える私には想像でしかないが、辻井さんの世界が、漆黒の闇がデフォルトであるなら、その世界はただひたすらに「音」という光をちりばめていくことで可視化される。光のある世界での作業はむしろ、あえて「闇」もしくは「陰影」を意識して作り上げることではないのか。
 見える人は、音楽を聴くとき、わざわざ目を閉じて音のきらめきを感じとろうとする。そうした時、このピアニストのピアノの音色は、ますますきらめき、まばゆいほどである。しかし、空にかかる虹や色彩豊かな風景・ささやかな星のまたたきを音としていかに表現するか?カントの言葉を借りれば「わが心の内なる星・良心」といううことになるのだろうか。日常の暮らしや、物語の中に美しいものはひそんでいて、実際に見えないもののイメージが音色として表現されるとすれば、辻井さんの心の中は誰よりも音のサンプルに満ち溢れているかもしれない。この演奏をもし作曲者のショパンが聴いたとしたら、と考えることは興味深い。

西明寺(湖東三山)

2012-11-17 | お出かけ
龍鷹山 西明寺



湖東三山の一つ。平安時代承和元年(834年)三修上人により開創。信長の焼き打ちに遭いながらも、本堂・三重塔は難を逃れており、国宝として今に至る。本尊は薬師如来。十二神将がそれを囲む。

純和様建築の本堂は、飛騨の匠によって鎌倉期に建立。

本堂右手の三重塔。
堂内天井は美しい細工と細かな模様が施され、時を超えた匠の技に感銘を受ける。壁面は巨勢派の手による仏画で埋め尽くされており、経年の剥落はあるものの、当初の華やかさをしのばせる。修復が待たれるところだ。



いずれも飛騨高山の職人らの手によるものだということで、当時の職人の技のみならず、彼らのおかれた特殊な地位に興味を覚える。

鎌倉・室町期の数々の寺宝が残る
この日は10年ぶりに開帳された毘沙門天像を拝観できた。戦勝祈願の寺ということである。

名勝庭園「蓬莱庭」にて。黄色い千両。




百済寺(湖東三山)

2012-11-17 | お出かけ
釈迦山 百済寺

 琵琶湖周辺は、渡来人にまつわる歴史にあふれている。それは、渡来人が日本海側からいかに多く流入したかを物語っている。穏やかな琵琶湖は、渡来人たちを奈良、もしくは京の都まで運ぶのに好都合であっただろう。

 さて、この百済寺だが、聖徳太子が606年に渡来人のために創建したという。秘仏である本尊の十一面観音像は、遠く百済の龍雲寺の本尊と同じ一本の木から彫られており、いわゆる姉妹仏のような関係にある。残念ながらその片割れは残存していないということだが、関係の深さを物語るエピソードである。

 室町期までは一千坊を抱える大寺で、参道の石組みは、安土城のモデルとも言われている。かのルイスフロイスに「天上の楽園」とまで言わしめた僧房跡が参道両脇に残っている。



 本堂には、美しい木彫りの仏像がある。「如意輪観音半跏思惟像」室町期の作。ギュスターブ・モロー張りに青銅の装飾をゴージャスにまとい麗しげなポーズである。



一向宗の信徒をかくまったことで信長の怒りを買い、焼き打ちに合う。その時に焼け残った、菩提樹が根っこから奇跡的に生きながらえている。






 庭園「喜見院」をめぐり、高台に立つと、眼下に広がる湖東の平野、そして凛とした比叡山が、琵琶湖を挟んで美しい姿で望める。





くるりライブ

2012-11-10 | レビュー
「国民の性欲が第一」ツアー 名古屋公演 於zepp nagoya
People's sexual desire first

大半がアルバム「坩堝の電圧」から



set list↓

1.chili pepper japones
2.everybody feels the same
3.crab reactor future
4.taurus
5.argentina
6.dancing shoes
7.bumblebee
8.o.A.o
9.dog
10.soma
11.china dress
12.jumbo
13.ブレーメン
14.how to go
15.のぞみ1号
16.glory days
アンコール
17.惑星
18.ロックンロール
19.ワンダーフォーゲル
20.white out(heavy metal)

 京都から来たロックバンド・くるり
2012年震災後の日本にあって強烈なオリジナリティを放つロックバンドだ。もう今や何風でも無い、洋風でも和風でも、ユーロでもアジアンでもない、オルタナティブとういう表現すらわざとらしく感じる。まさにジャンルを超えた「くるり」という一品。いろいろ入っているのがデフォルトの「ラーメン」みたいな。そこに麺さえあれば、どんなスープであろうと、具材だろうと、国産であろうとなかろうと、それは日本の「ラーメン」=「くるり」なのである。かつてこれほど守備範囲の広いバンドがあっただろうか。岸田繁の引きだしの多彩さにはホントに敬服してしまう。そして、今このバンドにはオーラがある。時代を引っ張る力?次世代への牽引力を感じる。たかがミュージシャンと侮ることなかれ。岸田氏には山師的なふてぶてしさが備わっている。要注意人物だ。
 「原発事故」を唄う。それもいいだろう。かつてスガシカオが、ロックとは?という問いに答えて「嘘を唄ってなければそれは、ロックだと思う。」と言ってたことを思い出すが、だとすればやはり「くるり」はロックだろう。不安だ・変だ・厭だ・好きだ・美しいーと感じる気持ちに偽りはないだろう。NO NUKE 結構じゃないですか。岸田さん、自分のことアホだと言って「俺も悪いで~」と。その辺、正直に唄い続けてほしい。
 

辻井いつ子さん講演会

2012-11-10 | レビュー
辻井いつ子さん講演会
「子どもの才能の見つけ方・伸ばし方」

 娘の高校PTA主催の講演会ということで出かけました。
 辻井いつ子さんは、ピアニストとして有名な辻井伸行さんのお母さんです。全盲というハンディキャップを抱えた子どもに音楽の才能を見つけ出し、プロのピアニストまで導いた、ご自身の子育てを語って下さいました。
 元アナウンサーといううことで、美貌もさることながら、とてもよく通る声と話し方に魅了されました。本題の答えはむしろ、この声の魅力にあるのではないかと思うくらいでした。見えない伸行さんにとって、お母さんの声はとても大事な支えであったに違いなく、実はいつ子さん自身が最も気を使われたことではなかったのでしょうか。元気が出ないとき、表情は隠せても声の調子やトーンはなかなか隠せないものです。それにはやはり、常に自分が元気でいられるように努力してこられただろうし、日々明るい声で、微に入り細に入り語りかけられたことで、伸行さんは、迷うことなく確かな愛情を感じ取ることができたのでは?目が見えない人はよく、聴覚が鋭くなると言われますが、まさにハンディキャップを個性もしくは長所に変えた成功例ですね。伸行さんには、見えないからこそ見える心の風景が再現できる能力が備わっているんだと思います。
まさに「信じる力」ってすごい!!
 以下、講演内容抜粋「子どもを良く観察し、子どもの好きな物事を子どもと同じ目線で楽しむことが大切。どんな些細なことでも才能の芽を感じとったら、『親ばか』となってその才能を信じてあげること。才能のない子どもなんていない。明るく、楽しく、あきらめないことが大事です。」