マー はぶてる

「 フンッッ！！！！！　かーさんなんか大ッッキライ！ 」



山口弁で、ぶーたれることを 「はぶてる」 と言います。

マーちゃん 「大はぶて」 でした。


「アタシが何しったていうのよっ！」


あんた、チュー太持って入ったでしょ

外から帰ったときの、首を低くして忍び足で歩く後姿で母はピンときました。
「マーしゅけ？」と声かけても ソソソソッとオコタに入ったから
あんたもヤバイって分かってたんでしょ！

母はオコタに走って行き、大急ぎで布団をめくり上げ
「ドンッ」と足を踏み鳴らしました！
ビックリしながらもチュー太をくわえたまま隣の部屋や玄関へ
逃げ抜けようとするから 大声出さなきゃいけなかったんだよ！



だって…　食うンだよ…
頭の無いチュンや内臓のないチュー太の可愛そうな亡骸たちを
本当に何度見つけさせられたことか…
夜中に踏んづけたこともあります

オコタの中や布団の上では絶対ご免です！！！

「上手に獲れたね♪　イイ子ね♡ 」って誉めるなんて
そんな余裕ありません。。。
早くしないと食い始めるのです


とうとう部屋のすみに追い詰めた時
何かのはずみでポロリとチュー太を落としました。
（決してマーの意思で口から離した訳ではありません！）

すかさずチュー太をはたいて、マーを抱えあげようとした時です。

「　シャー　　シャー　　シャー　」

初めて聞きました　　マーの威嚇の声


ふんっだ！　ひるんでる暇なんか無いんだよ！
テキパキ片付けましたさ！


…やれやれ。。。と立ち上がり振り向きざまに足を出したら

なんでそこに居るの――

ひゃぁー！！
しゃー！！！


しっぽ踏みました



以後　近寄ってくれません





（　追いかけられる…取り上げられる…踏まれる…　不信感いっぱい…　）