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下駄を履かせてみたならば(その2)

2016-02-05 18:55:00 | インポート

「明日天気にな~ぁれっ!」

 

子供の頃そう唱えながら履いてるズックやサンダル、下駄なんかを

友達なんかとよく中空に放り投げて遊んでいたことがあった。

 

この行為を近年見かけたことがないのは私が気がつかないからではないだろう。

きっと今の子はそんなことなどしないのだ。

おそらく高度経済成長時代までに子供だった今の中年以上の年齢だからと思う。

 

冷静に思い出してみれば「お天気占い」なんて言い方をしていたような気もするが、

テルテル坊主と同様占うというより願望達成を祈願する方が勝っていたようにも・・・。

 

人工衛星やコンピュータなど予報技術が進んだのは良いことだろうけど、

なんて言ったら良いのか判らんけどそれに反比例するように子供の夢とか

ほんわかとした人情がなくなっていったのじゃないのだろうか。

 

自戒もこめて言えば便利さを求めすぎてどうやら知らず知らずの間に

大切な「何か」を失っているという気がしてならない。

決して人様に自慢できない喫煙や飲酒、博打や女遊びでさえ、

することによって得られる「何か」があると思うのだ。

 

自己弁護でも推奨する気もさらさらないが功罪相半ばとでも言うようなこの「何か」は

人によっても当然全く違うが理論、理屈(これらも当然必要なものだが)や常識よりも

この歳になってより大切なのではないのかと思うようになってきたのは確かである。

一見無駄に見えることをどれだけしてきたかがその人間の養分、個性、余力なのだと。

 

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先日予告した通りKYBのショック「NEW SR Special」と

チューハツのサス「PLUS MULTI ROAD」をオヤジ号へ装着した結果を報告しよう。

 

自分で交換できる技術も熱意もない私としてはオヤジ号購入のディーラーを頼るしかない。

私の車だけの仕事をしてたのではないだろうが朝一番に預けて代車を借り、

出来たと連絡を受けたのはもう夕方になっていた。

 

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行ってすぐ実測してみるとフロントで10mm、リアで17mmのアップとなったが、

これはチューハツの設定範囲の値である。

外観上で少し車高が上がったと判るのはAVV50オーナーか余程の車好きだけだ。

モデリスタのエアロを新車納入時に纏ってもらった時も

精々少しスポーティだねと言ってくれた方が何人かいただけのものだった。

所詮興味のない者にとってはその程度の話になるのが普通だろう。

 

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では実際に乗り込んで走ってみよう。

今日ばかりはBGMを一切流さず車の運転に神経を集中することにする。

 

予想していたより硬くない、いや硬さだけで言えば以前との違いも然程ないようだ。

これに関してはある意味これで大正解。

競技車両じゃあるまいしガチガチに固めて乗り心地が悪くなっては本末転倒なのだ。

 

何よりKYBのSRの売り文句は「日常の走りをより快適に」、「硬くないけどシッカリ」で

チューハツの方は「至高の乗り心地と快適な走行を実現」なのである。

 

AVV50オーナーにはシート等の違いで私の車は足廻りの交換をする前から

純正よりは若干硬めに感じることも付け加えておかねばならないだろう。

以前乗り換えの際に旧AVV50のシートをレカロから純正シートに戻した際、

オフィスチェアから応接セットの椅子にふかふかの座布団を加えたくらいに

ソフトな感触になったと書いたのを覚えているだろうか。

 

但しこの柔らかさは私の好みではないし実際頼りないのである。

ホールド感があり腰が疲れない適度の硬さというのがレカロの特徴なのだ。

因みに私のレカロはスポーティなバケットタイプではなくオルソペドと呼ばれる

腰痛防止に特化したようなコンフォートモデルでさえそれくらいに違うのである。

「柔らかさ」イコール「快適さ」でないのははっきり断言できる。

 

加えて前オヤジ号からCOXボディダンパー(ヤマハパフォーマンスダンパー)を

移植済みなのも書き忘れてはならない項目の一つだな。

ボディダンパー自体についても「オジジさん」、「はげおやじさん」なら体感済で

判ってもらえると思うが有ると無しでは全くと言って良い程に

道路の段差や不陸を乗り越えた際の嫌な振動吸収性能が違うのである。

ただ慣れてしまった今ではごく普通というか意識しないレベルになってしまっている。

 

という訳で完全ノーマルでなく私の個人的な嗜好性の高い仕様にはなっているものの、

相対的には純正のままであってもショックやサスの違いは参考にはなるだろうと思う。

 

正確にはショックとサスを別々に装着する方がはっきりとした違い、

厳密な製品個体差が判るだろうが主に経済的な面が考慮されての同時交換となったので

以下に続くインプレは車高の上がったこと以外はどちらの部分か判らないのである。

便利な表現をすれば相乗効果と思っていただくしかないとお断りしておく。

 

市街地をゆっくりと普通に走っている限り車高の上がった見た目ほどは

大きな違いをあまり感じることはない。

 

だが暫くすると徐々に路面のへ追従性が優れているのがはっきり自覚出来るようになってきた。

ちょっとした段差や不陸をタイヤが細かくトレースしているようなの感覚だ。

 

こう書くとゴツゴツしたイメージも持たれるかも知れないが全く逆で、

連続する凸凹の場合ノーマルだとそれらが収まる前に次のフリクションが来るような感じだ。

単に固めただけのサスの場合もっとバンビーというのかピョコピョコ飛び跳ねる感があるはずだが、

ここらはメーカーの設計、開発担当者の腕の見せ所、意図する微妙な匙加減なのだと言える。

軽くコンコンと伝わる振動は評論家がよく使う表現の「フラットな動き」、「猫足的」な

それだけサスやショックが一所懸命細かい仕事をしている証左である。

 

確証の限りではないがアクセルをいつもと同じに踏み込んだ際の出だしが明らかに軽い、

いわゆるバネ下効果が上がったようにも思う。

以前VOXYに軽量鍛造のホイールTE37を履いた時以来の感覚を思い出す。

そういえばKYBのSRの宣伝文句に「燃費が向上する」というのがあった。

燃費については後日検証の上で報告させていただこう。

 

ここまでのインプレは私の場合プラシーボ効果も加わっている上に注意深く意識もしているからもあり、

何となく運転している限り一般ユーザーがそこまで違うと思うかと聞かれれば

たいして変わらないと感じるかも知れないだろうと答えるしかない。

 

だが今のところこの2つの製品に対して私個人は80点くらいの及第点をあげても良い満足度である。

 

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気がつけば冬場の今はもう帳が下りて真っ暗になっている時間帯だった。

ウキウキ気分に任せてこのまま高速走行&ワインディングへと繰り出すとするか。

いつもの中国道から六甲山へと廻るコースだ。

 

ここで市街地の時とは一転しこれ程まで違うのかと驚く嬉しい誤算が待っていたのである。

 

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(続く)